広島県の自治体で初、三原市が電子契約サービス「GMOサイン」を導入

2024.8.22

GMOグローバルサイン・ホールディングスは、広島県三原市が電子契約サービス「電子印鑑GMOサイン」を導入したと発表しました。

三原市では「電子印鑑GMOサイン」を導入したことで、紙の契約書と同等の法的効力を保持した電子契約を行えるようになり、加えて印刷・製本・郵送や来庁の手間を削減できるようになります。これにより、電子化に伴う印刷や収入印紙代などのコストの削減を通じて業務効率化や利便性の向上が可能となり、地元事業者への経営支援の効果が期待できます。なお広島県内における電子印鑑GMOサインの導入は、三原市が初となります。

市民サービスや行政運営などを“デジタルファースト”で取り組む三原市

三原市では、2020年11月に「デジタルファースト宣言」を発表して以降、「市民サービス」「行政運営」「関係人口創出」をデジタルファーストで取り組んできました。また2021年1月に地方自治法施行規則が改正されたことで、これまで紙の契約書と押印で行っていた契約業務の電子化を自治体でも円滑に進められるようになったことを受けて、デジタルファーストの一環として電子契約サービス導入に向けた比較検討を開始しました。

三原市は、2022年4月に広島県内の自治体として初めて電子契約システムを導入し、2024年4月からは電子印鑑GMOサインの導入を決定。建設工事関連の当初契約を対象として電子契約を開始しています。

今後は、建設工事関連の変更契約や物品調達契約等への導入など、電子契約の対象範囲を拡大することでデジタル化を加速させ、契約事務の効率化や事業者の事務作業の軽減を図るとのことです。

締結から管理までをワンストップで行える「電子印鑑GMOサイン」

電子印鑑GMOサインは、契約の締結から管理までをワンストップで行えるクラウド型の電子契約サービスです。署名タイプは、一般的な「メールアドレス等により認証を行う立会人型（契約印タイプ）」と、「電子認証局による厳格な本人認証を行う当事者型（実印タイプ）」に加え、ハイブリッド契約（送信元は当事者型・相手方は立会人型）にも対応できるため、契約内容に応じて署名タイプを使い分けることで、利便性と安全性のバランスを取りやすいことが特長です。

電子契約導入のメリット

GMOグローバルサイン・ホールディングスは、今後も全国各地の自治体DX推進に関する知見を提供し、庁内における契約業務の効率化や、地域事業者の経営支援、ペーパーレス化を通じた環境保護・SDGsへの貢献を推進していくとのことです。

電子契約サービスの導入は、自治体にとっても地域事業者にとっても、契約書の作成や署名、保管などのプロセスが簡略かつ迅速に行われることで業務効率化を実現します。さらに印紙代や郵送費、紙文書の保管スペースなどが不要になるといったコスト削減も大きなメリットです。

契約にかかる作業とコストが大幅にカットされると、自治体も地域事業者もコア業務により専念できるようになります。こうしたことから地域住民にとっても行政サービスの品質向上や迅速化などの恩恵がもたらされる期待が持てます。今後さらに多くの自治体が導入することで、日本の自治体すべての行政サービス向上につながるといいですね。

安蔵靖志

Techジャーナリスト／家電エバンジェリスト
家電製品協会認定　家電製品総合アドバイザー（プラチナグレード）、スマートマスター。AllAbout デジタル・家電ガイド。ビジネス・IT系出版社を経てフリーに。デジタル家電や生活家電に関連する記事を執筆するほか、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。KBCラジオ「キャイ～ンの家電ソムリエ」にレギュラー出演するほか、ラジオ番組の家電製品紹介コーナーの商品リサーチ・構成にも携わっている。