2025年4月に発売された「Google Pixel 9a」は、前機種に比べてカメラの画素数が減ったり、センサーサイズが小さくなったり、メモリの容量がほかのAndroidスマートフォンに比べて少なかったりと、スペック表だけを見ると、ちょっと物足りない印象を受けるかもしれません。
さらに日本では、従来のGoogle Pixel Aシリーズに比べて1万円近く値上げされたこともあり、「以前は価格も魅力だったのに……」と思った方もいるかもしれません。
しかし、実際に使ってみると、値上げ後も価格以上の価値を提供するコストパフォーマンスに優れたモデルに仕上がっています。ミッドレンジスマートフォンとしては、買い替えを検討する際に真っ先に候補に挙がるべき1台です。
さらに日本では、従来のGoogle Pixel Aシリーズに比べて1万円近く値上げされたこともあり、「以前は価格も魅力だったのに……」と思った方もいるかもしれません。
しかし、実際に使ってみると、値上げ後も価格以上の価値を提供するコストパフォーマンスに優れたモデルに仕上がっています。ミッドレンジスマートフォンとしては、買い替えを検討する際に真っ先に候補に挙がるべき1台です。
数値上はスペックダウンも、期待以上のカメラ性能

カメラに定評のあるGoogle Pixelですが、Pixel 9aのカメラ性能はスペック上では、ややダウンしています。
例えば、メインカメラの画素数は前モデル・Pixel 8aの64メガピクセルから48メガピクセルへと減少。さらに、イメージセンサーのサイズもPixel 8aより小さくなっています。
現在のスマホカメラでは、クロップズーム(*1)やピクセルビニング(*2)といった高画素センサーを活用したソフトウェア的な写真処理の性能(コンピュテーショナルフォトグラフィ)が、画質を大きく左右する重要な要素になっています。
*1 クロップズーム:高画素センサーの一部を切り出してズーム撮影する手法。通常のデジタルズームのように画素を引き延ばす必要がなく、ズームしても画質が劣化しにくい点が特徴
*2 ピクセルビニング:複数の画素を1つに束ね、大きな画素として処理することで、1画素あたりの受光面積が増加し、暗い場所でも明るく、ノイズを抑えた写真が撮れる
Pixel 9aはこうした技術にもしっかり対応しているため、画素数が減ったこと自体は大きなデメリットにはなっていません。
また、最近のスマートフォンの多くが50メガピクセル前後のセンサーを採用しており、Pixel 9aの48メガピクセルも、スペックが見劣りするものではありません。
● Pixel 9a:48メガピクセル
● Pixel 9 / 9 Pro:50メガピクセル
● Galaxy S25:50メガピクセル
● POCO X7 Pro:50メガピクセル
実際にPixel 9aとPixel 8aを撮り比べると、画素数が減ったことによるディテールの低下は見られませんでした。むしろ、画像処理の進化もあって、ディテール表現は向上していると感じられます。
ただし、センサーサイズが小型化された影響なのか、暗所ではPixel 9aの方がわずかにノイズが目立つ仕上がりになります。1画素あたりの大きさ(ピクセルピッチ)は両機種とも同じで、Pixel 9aはレンズがより明るい設計になっていますが、それでも暗所に限ってはPixel 8aの方がノイズを効果的に抑えられています。
とはいえ、ノイズの違いは注意深く見比べないとわからない程度の小さなものです。
例えば、メインカメラの画素数は前モデル・Pixel 8aの64メガピクセルから48メガピクセルへと減少。さらに、イメージセンサーのサイズもPixel 8aより小さくなっています。
現在のスマホカメラでは、クロップズーム(*1)やピクセルビニング(*2)といった高画素センサーを活用したソフトウェア的な写真処理の性能(コンピュテーショナルフォトグラフィ)が、画質を大きく左右する重要な要素になっています。
*1 クロップズーム:高画素センサーの一部を切り出してズーム撮影する手法。通常のデジタルズームのように画素を引き延ばす必要がなく、ズームしても画質が劣化しにくい点が特徴
*2 ピクセルビニング:複数の画素を1つに束ね、大きな画素として処理することで、1画素あたりの受光面積が増加し、暗い場所でも明るく、ノイズを抑えた写真が撮れる
Pixel 9aはこうした技術にもしっかり対応しているため、画素数が減ったこと自体は大きなデメリットにはなっていません。
また、最近のスマートフォンの多くが50メガピクセル前後のセンサーを採用しており、Pixel 9aの48メガピクセルも、スペックが見劣りするものではありません。
● Pixel 9a:48メガピクセル
● Pixel 9 / 9 Pro:50メガピクセル
● Galaxy S25:50メガピクセル
● POCO X7 Pro:50メガピクセル
実際にPixel 9aとPixel 8aを撮り比べると、画素数が減ったことによるディテールの低下は見られませんでした。むしろ、画像処理の進化もあって、ディテール表現は向上していると感じられます。
ただし、センサーサイズが小型化された影響なのか、暗所ではPixel 9aの方がわずかにノイズが目立つ仕上がりになります。1画素あたりの大きさ(ピクセルピッチ)は両機種とも同じで、Pixel 9aはレンズがより明るい設計になっていますが、それでも暗所に限ってはPixel 8aの方がノイズを効果的に抑えられています。
とはいえ、ノイズの違いは注意深く見比べないとわからない程度の小さなものです。

陽が完全に落ちて暗くなった空では、Pixel 9a(左)の方が、Pixel 8a(右)に比べてノイズがやや目立つ仕上がりになった

空がやや明るい時間帯で撮影すると、ノイズに大きな違いはなかった

同じ仕様の超広角カメラは写り具合も変わらず

曇り空で撮影。Pixel 9a(左)はコンクリートの細かな質感まで表現し、シャドウもつぶれずに表現。カメラ性能の影響を受けにくい明るい環境では、Pixel 8a(右)よりも優れた写真が撮れた

陽が差す明るい屋外では、Pixel 9a(左)とPixel 8a(右)の画質に大きな違いは見られず、どちらも自然な色と高いディテール描写を保っている
さらに、Pixel 9aはGoogle Pixel Aシリーズで初めてマクロフォーカスにも対応しており、接写撮影も楽しめます。

花びらの繊細な質感も切り取れるマクロフォーカス
出っ張りなしで机に置いたまま快適操作、電池持ち向上も
デザインを大きく刷新したPixel 6シリーズ以降のモデルでは、背面に採用されたカメラバーが、遠くから見てもGoogle Pixelとわかる象徴的な存在となっていました。
昨年秋に登場したPixel 9シリーズでは、カメラバーのデザインがアップデートされ、Pixel 9aにも採用されると予想されていましたが、Pixel 9aではカメラバーが廃止に。よりシンプルな外観へと生まれ変わってます。
昨年秋に登場したPixel 9シリーズでは、カメラバーのデザインがアップデートされ、Pixel 9aにも採用されると予想されていましたが、Pixel 9aではカメラバーが廃止に。よりシンプルな外観へと生まれ変わってます。

カメラバーを廃止したPixel 9a(左)と、カメラバーを刷新したPixel 9 Pro XL(右)
Pixelらしさが薄れた一方で、カメラの出っ張りがなくなったことが実用面では進化を遂げています。机の上に置いたままでも端末がガタつかず快適に操作でき、ポケットからの出し入れもスムーズになるなど、使い勝手が向上しました。
このデザイン変更の背景には、本体の厚みを変えずにバッテリー容量を増やす狙いがあったことをGoogleが明かしています。これを実現するために、従来よりも薄型のプラスチック有機ELディスプレイを採用。薄型化によって本体内部に余裕が生まれ、Google Pixel史上過去最大となる5100mAhの大容量バッテリーの搭載が実現しました。
実際の電池持ちを確認するため、以下のような設定で消費電力を高め、検証を行いました。
● 画面の明るさ自動調整をオン
● リフレッシュレートを最大120Hzに
● 常時表示機能をオン
検証中は多くの時間を4G/5G接続で過ごし、約2時間の動画ストリーミング、300枚以上の写真・動画撮影、SNSを1時間30分利用し、さらにメモアプリを1時間使用するというヘビーな使い方を実施。その結果、バッテリーが切れたのは約25時間後。設定画面から確認できる利用時間は約6時間50分に達するなど、Pixel 9aの電池持ちの優秀さを実感できました。
充電性能も、バッテリーの大容量化にあわせて強化されています。実際の充電時間は30分で50%、フル充電までは約1時間45分でした。急速充電を特徴とする他モデルと比べると、決して速いとは言えませんが、そもそもの電池持ちが優れているため、充電回数を減らせることを考えれば、実用面で困る場面は少ないはずです。
結果として、Pixel 9aはカメラバーを廃止したことで、見た目のシンプルさだけでなく、携帯性や操作性、そして電池持ちといった実用面でも、確かな進化を遂げています。
このデザイン変更の背景には、本体の厚みを変えずにバッテリー容量を増やす狙いがあったことをGoogleが明かしています。これを実現するために、従来よりも薄型のプラスチック有機ELディスプレイを採用。薄型化によって本体内部に余裕が生まれ、Google Pixel史上過去最大となる5100mAhの大容量バッテリーの搭載が実現しました。
実際の電池持ちを確認するため、以下のような設定で消費電力を高め、検証を行いました。
● 画面の明るさ自動調整をオン
● リフレッシュレートを最大120Hzに
● 常時表示機能をオン
検証中は多くの時間を4G/5G接続で過ごし、約2時間の動画ストリーミング、300枚以上の写真・動画撮影、SNSを1時間30分利用し、さらにメモアプリを1時間使用するというヘビーな使い方を実施。その結果、バッテリーが切れたのは約25時間後。設定画面から確認できる利用時間は約6時間50分に達するなど、Pixel 9aの電池持ちの優秀さを実感できました。
充電性能も、バッテリーの大容量化にあわせて強化されています。実際の充電時間は30分で50%、フル充電までは約1時間45分でした。急速充電を特徴とする他モデルと比べると、決して速いとは言えませんが、そもそもの電池持ちが優れているため、充電回数を減らせることを考えれば、実用面で困る場面は少ないはずです。
結果として、Pixel 9aはカメラバーを廃止したことで、見た目のシンプルさだけでなく、携帯性や操作性、そして電池持ちといった実用面でも、確かな進化を遂げています。

坂倉 優介
ブログメディア運営
スマートフォンやタブレット、アプリ、サービス、アクセサリを総合的に取り扱うブログメディア「携帯総合研究所」を運営。高校生時代に立ち上げて15年以上が経過しました。エンジニアの経験を活かして、大手キャリア4社の機種代金や月額料金を比較できる料金シミュレーターも開発しています。