灼熱(になりがち)の西向きリビングを救うべく、グリーンカーテンを育てたい……。前回「種まき〜発芽編」の記事では、マンションのベランダにグリーンカーテンを設営する経過をお伝えしました。あれから約2週間。
“サボテンを枯らす女”である私も、毎朝ゴーヤとヘチマの様子を観察するのが習慣になり、苗は順調に育っています。葉がしっかりと開き、たくましく伸びてきた姿を見ると、なんともいえない嬉しさがあります。しかし、ここからが本番。今回は、ゴーヤとヘチマのツルを窓に広げ、「カーテン」らしく仕立てていく準備をお伝えします。
“サボテンを枯らす女”である私も、毎朝ゴーヤとヘチマの様子を観察するのが習慣になり、苗は順調に育っています。葉がしっかりと開き、たくましく伸びてきた姿を見ると、なんともいえない嬉しさがあります。しかし、ここからが本番。今回は、ゴーヤとヘチマのツルを窓に広げ、「カーテン」らしく仕立てていく準備をお伝えします。
芽が伸びてきた!苗を“カーテン”にするには?
前回種まきをしたゴーヤとヘチマが、プランターの中に収まってひっそりと育っていたのはごくわずかな期間でした。

前回はこんな感じでしたが……
忙しさにかまけているうちに、気温の上昇と初夏の日差しのおかげか、「芽」だったものはあっという間に「ツル」になり、モサモサと生い茂るように。

成長が早い
光を求めてか、プランターの外に向けて這い出してきているツルたちを、カーテン状になるよう導いてあげる時期が来たようです。いや、ちょっと手遅れか……?と思うほどの伸び具合です。

こんなイメージで
そこで、支柱を立ててネットを張る作業に取りかかることにしました。
グリーンカーテンを設置する一番の目的は「日よけ」。窓をしっかり植物で覆うにはある程度高さのある支柱が必要になります。我が家のベランダだと、1800mmの支柱をプランターに立てるのが理想的。さらに支柱と支柱を横に連結し、強度を増すための短めタイプの支柱に、連結用のテープも購入します。
先ほどのイメージ図のように、それぞれのプランターに独立したネットを張るつもりでいましたが、縦長のネットを探してもほとんど見当たりません。調べてみると、2つのプランターにまたがるようにネットを張るほうがツルが自由に伸びる……ということで、1800mm四方の大きさのネットを購入しました。
また、今育っている芽を全部カーテンにするべきなのかも気になります。種をまいたらまいた分だけ発芽して、今はすくすくと育っているけれど、このままカーテンになったらツルが渋滞しそうな気も。よくよく見れば、いくつかの芽は元気がなく、成長が遅れているのも気になります。
詳しい人に写真を見せて相談してみると、すべての苗を残す必要はなく、むしろ「間引き」をしたほうがよいとのこと。それよりも「土が少し足りない」ことのほうが問題だとも言われ、追加で土を入れることも決定。順番に取り組んでいくことにしました。
グリーンカーテンを設置する一番の目的は「日よけ」。窓をしっかり植物で覆うにはある程度高さのある支柱が必要になります。我が家のベランダだと、1800mmの支柱をプランターに立てるのが理想的。さらに支柱と支柱を横に連結し、強度を増すための短めタイプの支柱に、連結用のテープも購入します。
先ほどのイメージ図のように、それぞれのプランターに独立したネットを張るつもりでいましたが、縦長のネットを探してもほとんど見当たりません。調べてみると、2つのプランターにまたがるようにネットを張るほうがツルが自由に伸びる……ということで、1800mm四方の大きさのネットを購入しました。
また、今育っている芽を全部カーテンにするべきなのかも気になります。種をまいたらまいた分だけ発芽して、今はすくすくと育っているけれど、このままカーテンになったらツルが渋滞しそうな気も。よくよく見れば、いくつかの芽は元気がなく、成長が遅れているのも気になります。
詳しい人に写真を見せて相談してみると、すべての苗を残す必要はなく、むしろ「間引き」をしたほうがよいとのこと。それよりも「土が少し足りない」ことのほうが問題だとも言われ、追加で土を入れることも決定。順番に取り組んでいくことにしました。
せっかく育てたけど……元気に育てるための「間引き」
「間引き」とは、混み合っている芽を抜いて、元気なものだけを残す作業のことです。せっかく育ったものを引き抜くのは、なんだか可哀想な気もしますが、間引きにより、残された芽が十分な栄養とスペースを得て、よりたくましく成長できるそうです。心を鬼にして元気のない芽を選びます。
葉の色が薄いもの、ひょろひょろして元気のないもの、他の芽よりも明らかに小さいものをそっと土ごと引き抜きました。植物オンチの私のところでもそれなりに育っていてくれたのに申し訳ない……。
しかし、間引きを終えたことでプランターの状態がよく見えるようになりました。残った芽たちものびのびしているように思います。そして指摘されたとおり、土が足りていないこともよくわかります。「土が少ないと根がしっかり張れなくて、成長にも影響が出るよ」とアドバイスをもらっていたので、プランターの隅から追加購入しておいた土をそっと足していきます。芽を傷めないように、手で優しく土をかき分けながら平らにならしていきました。これで、しっかりと根を張って成長できる環境になったはず!
間引いた芽をどうするかも悩みどころでした。捨てるしかないものと思いきや、ネットで調べてみると「土に埋める」派に「食べる」派もいるようです。ゴーヤの間引き菜は、ほんのり苦味があるけれど柔らかくておいしいので、サラダや味噌汁の具として活用されることもあるようです。
植物との付き合いは、育てるだけでなく、こうした身近な楽しみもあるのだと感じました。
葉の色が薄いもの、ひょろひょろして元気のないもの、他の芽よりも明らかに小さいものをそっと土ごと引き抜きました。植物オンチの私のところでもそれなりに育っていてくれたのに申し訳ない……。
しかし、間引きを終えたことでプランターの状態がよく見えるようになりました。残った芽たちものびのびしているように思います。そして指摘されたとおり、土が足りていないこともよくわかります。「土が少ないと根がしっかり張れなくて、成長にも影響が出るよ」とアドバイスをもらっていたので、プランターの隅から追加購入しておいた土をそっと足していきます。芽を傷めないように、手で優しく土をかき分けながら平らにならしていきました。これで、しっかりと根を張って成長できる環境になったはず!
間引いた芽をどうするかも悩みどころでした。捨てるしかないものと思いきや、ネットで調べてみると「土に埋める」派に「食べる」派もいるようです。ゴーヤの間引き菜は、ほんのり苦味があるけれど柔らかくておいしいので、サラダや味噌汁の具として活用されることもあるようです。
植物との付き合いは、育てるだけでなく、こうした身近な楽しみもあるのだと感じました。
いよいよ「グリーンカーテン」に!支柱を立ててネットを張る
いよいよ、グリーンカーテンの要となる支柱とネットの設置作業に取りかかります。
まず、プランターの両端にしっかりと支柱を挿します。「土に挿せればいいんでしょ?」と軽く考えていましたが、プランター内の土が思いのほかしっかり固まっており、それを再度掘り起こして支柱を挿すのはそこそこ力が要る作業でした。種まきの際、「ちゃんと芽が出てくれるかわからないし……」などと考え、支柱を立てずにいたことが悔やまれます。最初からやっておけばよかった……。「100円均一で買える洋蘭用の支柱でいいから立てておけ!」と言われたのに……。
やっと立てた支柱とプランターが安定するよう、園芸テープでプランター本体に固定します。さらに、細い支柱を横向きに固定し、安定感をプラスします。ベランダの構造にもよりますが、風が気になる場合は支柱の上部を窓枠などに固定してもよいようです。
次に、2つのプランターにまたがるよう、支柱に園芸用ネットを広げます。ネットはできるだけピンと張ったほうが、ツルが絡みやすくなるそう。
ネットの大きさには余裕があったので、 ネットの四隅を支柱に仮留めしたあと、たるみがないよう調整し、ひもでしっかり結んで固定しました。
まず、プランターの両端にしっかりと支柱を挿します。「土に挿せればいいんでしょ?」と軽く考えていましたが、プランター内の土が思いのほかしっかり固まっており、それを再度掘り起こして支柱を挿すのはそこそこ力が要る作業でした。種まきの際、「ちゃんと芽が出てくれるかわからないし……」などと考え、支柱を立てずにいたことが悔やまれます。最初からやっておけばよかった……。「100円均一で買える洋蘭用の支柱でいいから立てておけ!」と言われたのに……。
やっと立てた支柱とプランターが安定するよう、園芸テープでプランター本体に固定します。さらに、細い支柱を横向きに固定し、安定感をプラスします。ベランダの構造にもよりますが、風が気になる場合は支柱の上部を窓枠などに固定してもよいようです。
次に、2つのプランターにまたがるよう、支柱に園芸用ネットを広げます。ネットはできるだけピンと張ったほうが、ツルが絡みやすくなるそう。
ネットの大きさには余裕があったので、 ネットの四隅を支柱に仮留めしたあと、たるみがないよう調整し、ひもでしっかり結んで固定しました。

ネットの目の大きさは10センチ
伸びてきたツルを優しくネットに絡ませてあげます。無理に曲げると折れてしまうので、そっと支えて誘導してあげるように心がけました。
支柱とネットが完成すると、ツルの成長はまだまだでも、なんとなく“グリーンカーテン”っぽい雰囲気に。とはいえ、葉が裏側を向いていたり、なんとなく元気がないようにも見えるのが少し心配です。
支柱とネットが完成すると、ツルの成長はまだまだでも、なんとなく“グリーンカーテン”っぽい雰囲気に。とはいえ、葉が裏側を向いていたり、なんとなく元気がないようにも見えるのが少し心配です。

もしかしてちょっと元気がない……?
土を掘り起こし、芽を引っこ抜き、支柱を立てたうえに、それまで地を這っていたものを急にネットに誘導し、縦になるように仕向けたわけです。植物にはかなり刺激が強かったのでは?と心配になりました。
しかし、何ができるわけでもないので、後ろ髪を引かれながらもこの日の作業はここまでとしたのですが……。
翌朝。
プランターを見ると、昨日はどこかしんなりしていたツルの先がピンと伸び、活力を取り戻しているように見えます。
しかし、何ができるわけでもないので、後ろ髪を引かれながらもこの日の作業はここまでとしたのですが……。
翌朝。
プランターを見ると、昨日はどこかしんなりしていたツルの先がピンと伸び、活力を取り戻しているように見えます。

葉がハリを取り戻した
また、ネットにツルを絡ませるときには裏向きにしおれているように見えた葉が表向きになり、元気に伸びている気もします。昨日はネットに添えただけだったツルも、意思を持ってネットに絡んでいるように見えます。

裏返っていた葉が整った
えっ、植物ってすごい……!
日々、ツルがどんどん伸びる様子を観察することが、前にも増して楽しみになりました。
日々、ツルがどんどん伸びる様子を観察することが、前にも増して楽しみになりました。

中野 亜希
ライター・コラムニスト
大学卒業後、ブログをきっかけにライターに。会社員として勤務する傍らブックレビューや美容コラム、各種ガジェットに関する記事執筆は2000本以上。趣味は読書、料理、美容、写真撮影など。
X:@752019