電源・充電まわりをスッキリさせたい! 高機能な電源タップ6種を実際に使ってみた

齋藤 千歳

Specialリモートワーク使ってみた買い物

場所や要望に合わせて電源タップを使い分けたい

「タワー」「回転」「クランプ」「クリップ」「広間隔」「ケーブル」の6種類に分けてみた

スマートフォン、タブレット、ノートパソコンに、Bluetoothイヤフォン、スマートウォッチ、スマートリング、ポケットWi-Fi、モバイルバッテリーと、筆者が日常的に持ち歩いてるモバイルガジェットの充電だけで、電源のコネクタが8個必要です。

自宅の壁に設置されているコンセントだけでは足りないので、パソコン周辺だけでなく、自宅のコンセントは、ほぼすべて電源タップや延長コードで増設。それでもコンセントが足りず、タコ足状態の場所も少なくありません。

これまで筆者は、コンセントが足りなくなると、その場しのぎで電源タップを購入してきました。その結果、コンセントから延長した電源タップにコンセントが3個や5個ついている同じようなスタンダードな電源タップをさらにつないだ状態で使っている場所もかなりあります。

同じ電源タップといっても、見た目だけでもかなり異なります。当然、それぞれの使用目的も異なってくるわけです

しかし最近では、電源タップも使う場所、使用する目的、要望に合わせて、さまざまなタイプのものが販売されているのです。軽く分類してみたところ、縦方向に差し込み口が並び自立する「タワー」タイプ、電源の差し込み口が回転し位置をずらすことでACアダプターなどを効率よく大量に差せる「回転」タイプ、延長し増設したコンセント部分をテーブルなどにクランプで固定できる「クランプ」タイプ、延長したコンセント部分がクリップ状になっていてはさんで固定できる「クリップ」タイプ、さらにはACアダプターなど幅のある電源を並べて差してもお互いが干渉しないように設計された「広間隔」タイプ、延長増設したコンセントがそれぞれのケーブルの先端で独立する「ケーブル」タイプといった6種類になりました。

それぞれ特徴の異なる6種の電源タップを筆者は実際に使ってみたくなり、6種類を集めて、自宅などで筆者のニーズに合わせて実際に使い、試してみました。その結果をみなさまに紹介します。

インテリアになじむ美しい電源タップ

デスクの端に「クランプ固定式タップ(2P・4個口・ホワイト)(TAP-B105UC-3W)」を取り付けると、まるで最初から設置されていたかのようです

サンワサプライの「クランプ固定式タップ」はすごくいい

今回紹介する電源タップのなかで、最も高価なものが、このサンワサプライの「クランプ固定式タップ(2P・4個口・ホワイト)(TAP-B105UC-3W)」(以下、クランプ固定式タップ)です。コンセント4個にUSBのType-AとType-Cがそれぞれ1個ずつ増設されるタイプで実勢価格は6000円前後と、電源タップとしては高価なほうです。2ポート合計でDC5V/3.9AのUSB Type-A、Type-Cのコネクタを搭載していることも高価になる要因のひとつでしょう。

三角柱形のコンセントボックスを机などにクランプで固定する構造になっているのですが、これを机の奥に固定すると正面から見ると、まるで最初から机に設置されていたコンセントのように仕上がります。かなり格好いい。

背面でクランプを使って電源タップを固定するしくみ。おかげで非常にすっきりと電源を増設できます。まさにインテリア

しかも、クランプでコンセントボックスがしっかりと固定されるので、コンセントの抜き差しをコンセントボックスを持つことなく、片手で行えるのも大きな魅力です。デスクまわりだけでなく、キッチン台などに固定してもすっきりと使うことができます。

設置したデスクなどとの一体感は、ほかの電源タップとは一線を画する出来で延長コードというよりもインテリアといったレベル。デスクの上をすっきりと仕上げてくれます。USB Type-AとType-Cのコネクタもそれぞれ1つずつ用意されているので、スマートフォンなどのモバイルガジェットの充電も非常にスマートです。

デスクとの一体感といい、デザイン性や機能性といいこのクランプ固定式タップは秀逸。大きなハードルは価格だけでしょう

デスクの奥にすっきりとこのクランプ固定式タップを固定できるような美しいデスク環境はまるでおしゃれなコワーキングスペースのようで、リモートワーカーのあこがれの環境でしょう。自宅にシンプルで美しいデスク環境を構築できる人には、このクランプ固定式タップは高価でも十分価値ある逸品となります。

このクランプ固定式タップはUSB Type-Cのコネクタを備えているため比較的高価ですが、USB Type-Cコネクタをあきらめると意外と安価なクランプ固定式電源タップも販売されているので、机の上をすっきりと美しいまま電源コネクタを増設したい方は、いろいろなクランプ固定式タップを検討してみるとよいでしょう。

パソコンの裏側は「広間隔」タイプが便利

リアルな筆者の仕事用パソコンモニターの裏側です。これでも「回転脚付上面5口+側面5口タップ1.0m(T-KF04-21010BK)」のおかげでかなり片付きました

エレコムの「回転脚付上面5口+側面5口タップ1.0m」

ノートパソコンやパソコン周辺機器のACアダプター、スマートフォンの充電器用のACアダプタなどを一般的な電源タップに並べて差すと、ACアダプタの幅が広すぎて隣同士に差し込むことができず、間のコネクタ1つが使えない状態になりがちです。実際、3つ分のコネクタに2つのACアダプターしか差し込めなかったという経験のある方は多いでしょう。

筆者のパソコンデスクの裏側も、以前はまさにそんな状態で、電源コネクタが足りず、電源タップに電源タップを継ぎ足すタコ足配線になっていました。そんな問題を解決してくれたのが、電源タップの電源コネクタと電源コネクタの間隔を広くとった「広間隔」タイプの電源タップです。

パソコンのモニターを使用時の位置に戻したところ。かなりすっきりと片付いているように見えるのではないでしょうか

広間隔タイプの電源タップは電源コネクタ同士の間隔が広いので、ACアダプター同士が干渉することがまずありません。しかし、コネクタ同士の間隔が広い分、電源コネクタのボックス部分が長くなるという弱点があります。

ここで紹介するエレコムの「回転脚付上面5口+側面5口タップ1.0m(T-KF04-21010BK
)」(以下、広間隔タップ)は、電源コネクタのボックスの1面(上面)だけに電源コネクタを配置するのではなく、側面にも配置することで電源コネクタのボックス部分が長くなることを防いだアイテムです。

回転脚を開いて広間隔タップを設置したところ。さすがにAC電源コネクタが10個もあれば、ほとんどの場合十分でしょう

合計10個の電源コネクタが配置されたこの広間隔タップは長さが約29.5cm、同じエレコムの従来品の長さが約45cmだったので、約16cmも短くなっています。

筆者はこの広間隔タップを、どうしても使用する電源コネクタの数が多くなりがちでACアダプターの数も多くなるパソコンの裏側に配置して使っています。それまではACアダプターなどが隣同士に差し込めないといった問題で、電源コネクタが足りなくなり、電源タップに電源タップを差し込んだりと混乱していたパソコンの裏が非常にすっきりしました。

この広間隔タップと後述する「ケーブル」タイプの電源タップを組み合わせて使えば、パソコンまわりの電源の不満はほとんど解決するでしょう

また、数多くの電源コネクタを差し込むと電源タップ自体が倒れて、無駄に場所をとることも多いのですが、この広間隔タップは回転脚を開くことで、これを防ぐこともできて、とても快適。

しかも実勢価格は2000円前後と非常にリーズナブル。パソコン周りの電源が混乱しているという方にはぜひ試してほしい優れた電源タップで、とてもおすすめです。

リビングなどのテンポラリー電源問題を解決

シンプルで無駄のないデザイン。オフィスでも自宅でもさほど違和感なく、まわりに溶け込んでくれそうです

「Amazonベーシック 八角形 電源タップタワー」が便利

いまの世の中、充電を必要とするモバイルデバイスを持っていないのは、それこそ乳幼児くらいではないでしょうか? 我が家の4歳児ですら、歩きタブレットを筆者から注意されていますし、息子の通うKUMONのイー・ペンシルもUSBでの充電式モバイルデバイスです。

多くの方が最低でもスマートフォンを1台持っていると考えるなら、4人家族で居間に集まり、それぞれがスマートフォンを充電すると電源コネクタも最低4つ必要になります。これは友達と自宅で食事やお茶会をしても同じでしょう。

ACアダプターを含めても、かなりの数のコンセントなどが差し込めます。ただし大きめのACアダプターは隣のものと干渉することがある間隔です

さらに言うなら、子どもたちがNintendo 「Switch」などのゲーム機を持ち寄っても、長時間なら人数分だけ充電のための電源が必要になります。ポケットWi-Fiなどがあれば、さらに必要です。

極端な言い方をすれば、今や人が集まる場所には、テンポラリー(一時)な電源が1人1つは必要になるということ。もしかすると、スマートフォンを充電する電源コネクタが十分にあれば、リビングで過ごす家族の数も増えるかもしれません。

集中電源スイッチとUSB Type-Aが2つ、Type-Cが1つ装備されているので、スマートフォンやタブレットの充電にも便利です

そんなシーンを想定して筆者が試してみたのがタワータイプの電源タップです。「タワータイプの電源タップ」とは、電源コネクタを横方向ではなく縦方向に積み上げて、横転を防ぐために安定感のある台座や脚がついたもの。

多くの場合、複数のAC電源コネクタにプラスして、スマートフォンなどの充電がしやすいようにUSBのコネクタも備えています。各社からさまざまなモデルが発売されていますが、今回はアマゾンで販売されている「Amazonベーシック 八角形 電源タップタワー ACコンセント9個/USB-Aポート2個/USB-Cポート1個 15A コード1.8mブラック」実勢価格3000円前後を試してみました。

パッケージも非常にシンプルで無駄がありません。電源タップのパッケージとしてはこれで十分でしょう

その名のとおり八角柱に台座が付いたデザインで、周囲に3つのAC電源コネクタが付いた面が3面と、USB Type-Aポート2個(5V/3.4A Max)、USB Type-Cポート1個(5V/3A Max)、さらに電源スイッチが付いた面があり、合計で9個のAC電源コネクタとUSBコネクタ3つを備えています。大きさは約12×12×17cm、重さは約636g。ちなみに、この製品はなぜか定格容量の記載が仕様にもマニュアルにもないのですが、Amazonのサポートに確認したところ1500Wと返答がありました。

我が家では、普段はこれをリビングの出窓の張り出し部分に置いているのですが、リビングに家族が集まっているときや来客時にはテーブルの上に移動して使っています。全員が同時にスマートフォンなどを充電できるので、とても便利です。
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齋藤 千歳

フォトグラファー・ライター
北海道千歳市在住・千歳市生まれのフォトグラファー/ライター。キャンピングカーの「方丈号」から各種アウトドア、カメラ、レンズ、ガジェットに関する情報を発信したり、家族3人で北海道一周などしたりを楽しんでいる。

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