場所や要望に合わせて電源タップを使い分けたい
「タワー」「回転」「クランプ」「クリップ」「広間隔」「ケーブル」の6種類に分けてみた
自宅の壁に設置されているコンセントだけでは足りないので、パソコン周辺だけでなく、自宅のコンセントは、ほぼすべて電源タップや延長コードで増設。それでもコンセントが足りず、タコ足状態の場所も少なくありません。
これまで筆者は、コンセントが足りなくなると、その場しのぎで電源タップを購入してきました。その結果、コンセントから延長した電源タップにコンセントが3個や5個ついている同じようなスタンダードな電源タップをさらにつないだ状態で使っている場所もかなりあります。

同じ電源タップといっても、見た目だけでもかなり異なります。当然、それぞれの使用目的も異なってくるわけです
それぞれ特徴の異なる6種の電源タップを筆者は実際に使ってみたくなり、6種類を集めて、自宅などで筆者のニーズに合わせて実際に使い、試してみました。その結果をみなさまに紹介します。
インテリアになじむ美しい電源タップ

デスクの端に「クランプ固定式タップ(2P・4個口・ホワイト)(TAP-B105UC-3W)」を取り付けると、まるで最初から設置されていたかのようです
サンワサプライの「クランプ固定式タップ」はすごくいい
三角柱形のコンセントボックスを机などにクランプで固定する構造になっているのですが、これを机の奥に固定すると正面から見ると、まるで最初から机に設置されていたコンセントのように仕上がります。かなり格好いい。

背面でクランプを使って電源タップを固定するしくみ。おかげで非常にすっきりと電源を増設できます。まさにインテリア
設置したデスクなどとの一体感は、ほかの電源タップとは一線を画する出来で延長コードというよりもインテリアといったレベル。デスクの上をすっきりと仕上げてくれます。USB Type-AとType-Cのコネクタもそれぞれ1つずつ用意されているので、スマートフォンなどのモバイルガジェットの充電も非常にスマートです。

デスクとの一体感といい、デザイン性や機能性といいこのクランプ固定式タップは秀逸。大きなハードルは価格だけでしょう
このクランプ固定式タップはUSB Type-Cのコネクタを備えているため比較的高価ですが、USB Type-Cコネクタをあきらめると意外と安価なクランプ固定式電源タップも販売されているので、机の上をすっきりと美しいまま電源コネクタを増設したい方は、いろいろなクランプ固定式タップを検討してみるとよいでしょう。

パソコンの裏側は「広間隔」タイプが便利

リアルな筆者の仕事用パソコンモニターの裏側です。これでも「回転脚付上面5口+側面5口タップ1.0m(T-KF04-21010BK)」のおかげでかなり片付きました
エレコムの「回転脚付上面5口+側面5口タップ1.0m」
筆者のパソコンデスクの裏側も、以前はまさにそんな状態で、電源コネクタが足りず、電源タップに電源タップを継ぎ足すタコ足配線になっていました。そんな問題を解決してくれたのが、電源タップの電源コネクタと電源コネクタの間隔を広くとった「広間隔」タイプの電源タップです。

パソコンのモニターを使用時の位置に戻したところ。かなりすっきりと片付いているように見えるのではないでしょうか
ここで紹介するエレコムの「回転脚付上面5口+側面5口タップ1.0m(T-KF04-21010BK
)」(以下、広間隔タップ)は、電源コネクタのボックスの1面(上面)だけに電源コネクタを配置するのではなく、側面にも配置することで電源コネクタのボックス部分が長くなることを防いだアイテムです。

回転脚を開いて広間隔タップを設置したところ。さすがにAC電源コネクタが10個もあれば、ほとんどの場合十分でしょう
筆者はこの広間隔タップを、どうしても使用する電源コネクタの数が多くなりがちでACアダプターの数も多くなるパソコンの裏側に配置して使っています。それまではACアダプターなどが隣同士に差し込めないといった問題で、電源コネクタが足りなくなり、電源タップに電源タップを差し込んだりと混乱していたパソコンの裏が非常にすっきりしました。

この広間隔タップと後述する「ケーブル」タイプの電源タップを組み合わせて使えば、パソコンまわりの電源の不満はほとんど解決するでしょう
しかも実勢価格は2000円前後と非常にリーズナブル。パソコン周りの電源が混乱しているという方にはぜひ試してほしい優れた電源タップで、とてもおすすめです。

リビングなどのテンポラリー電源問題を解決

シンプルで無駄のないデザイン。オフィスでも自宅でもさほど違和感なく、まわりに溶け込んでくれそうです
「Amazonベーシック 八角形 電源タップタワー」が便利
多くの方が最低でもスマートフォンを1台持っていると考えるなら、4人家族で居間に集まり、それぞれがスマートフォンを充電すると電源コネクタも最低4つ必要になります。これは友達と自宅で食事やお茶会をしても同じでしょう。

ACアダプターを含めても、かなりの数のコンセントなどが差し込めます。ただし大きめのACアダプターは隣のものと干渉することがある間隔です
極端な言い方をすれば、今や人が集まる場所には、テンポラリー(一時)な電源が1人1つは必要になるということ。もしかすると、スマートフォンを充電する電源コネクタが十分にあれば、リビングで過ごす家族の数も増えるかもしれません。

集中電源スイッチとUSB Type-Aが2つ、Type-Cが1つ装備されているので、スマートフォンやタブレットの充電にも便利です
多くの場合、複数のAC電源コネクタにプラスして、スマートフォンなどの充電がしやすいようにUSBのコネクタも備えています。各社からさまざまなモデルが発売されていますが、今回はアマゾンで販売されている「Amazonベーシック 八角形 電源タップタワー ACコンセント9個/USB-Aポート2個/USB-Cポート1個 15A コード1.8mブラック」実勢価格3000円前後を試してみました。

パッケージも非常にシンプルで無駄がありません。電源タップのパッケージとしてはこれで十分でしょう
我が家では、普段はこれをリビングの出窓の張り出し部分に置いているのですが、リビングに家族が集まっているときや来客時にはテーブルの上に移動して使っています。全員が同時にスマートフォンなどを充電できるので、とても便利です。


齋藤 千歳
フォトグラファー・ライター
北海道千歳市在住・千歳市生まれのフォトグラファー/ライター。キャンピングカーの「方丈号」から各種アウトドア、カメラ、レンズ、ガジェットに関する情報を発信したり、家族3人で北海道一周などしたりを楽しんでいる。