旅行・出張にもおすすめの「回転」タイプ
コンパクトで超有能なデザイン回転タップ「hexa」

コネクタの差し込み部分が回転する「hexa(T-HX7-2410BK)」。回転させていない状態では、コンパクトな電源タップという印象です
近年電源タップにおける大きな問題の1つが、大きなACアダプターが増えたこと。パソコン周りでは周辺機器やノートパソコン、スマートフォンなどのモバイル機器も、大きなACアダプターを使用します。増加そのため、電源タップのコネクタとコネクタの間隔が狭く、隣同士の並べて差し込めないという問題が多発しています。
これを解決する最もシンプルな回答が、前述の電源タップのコネクタとコネクタの間隔を広くとる「広間隔」タイプです。ですが「広間隔」タイプでは、当たり前ですが電源タップの電源ボックス部分が長く伸びたり、大きくなったりするという弱点があります。

電源コネクタの差し込み部分を回転させたところです。コネクタが差し込まれていないと回転することの利点が伝わりにくいのですが、この構造が重要なのです
そして、この「回転」タイプの電源タップの代表として、筆者がセレクトしたのがエレコムのデザイン回転タップ「hexa(T-HX7-2410BK)」(以下、hexa)です。その名のとおり六角柱の電源ボックス部分には4つのAC電源コネクタが配置されており、それぞれが個別に最大240度回転する構造です(特許出願中)。

それぞれの電源コネクタ部分が回転することで、小さな電源タップであるhexaにたくさんのACアダプターが差し込めるのが分かります
旅行や出張の際に、ホテルや旅館でノートパソコンを広げて仕事をしようと考えると、ほぼ必ず電源コネクタの数が足りません。そのため、電源タップは必須の出張・旅行アイテムなのですが、欲張ってコネクタ数の大きなものにすると重く、かさばりますし、無理に小さなものにするとコネクタ数が不足したり、ACアダプターが並べて差し込めなかったりします。

実際に見ると、hexaが予想以上に小さくて軽いことに驚く方も多いでしょう
分配コネクタを使用する際もAC電源コネクタの角度を調整できる「回転」タイプの構造は大活躍してくれます。ただ回るだけ? と思いがちですが、とても便利なので、旅行先でACアダプターやUSB-ACアダプターを複数個使う方は「回転」タイプの導入を検討してみてはどうでしょうか。

デザインの勝利「クリップ」式は本当に便利

エレコムのT-KF03-23シリーズは電源タップ自体がまさに大きなクリップになったデザインですが、これが予想以上に便利です
アイデア次第で使い道は無限大? 「T-KF03-23シリーズ」
AC電源コネクタを3つ備えた電源ボックス部分自体が大きなクリップの一部で、このクリップで15〜35mmの厚さの板をはさんで設置する構造です。電源タップを常設できないダイニングテーブルなどにはさむだけでAC電源コネクタを設置することができます。

裏側から見るとこのクリップタップが電源タップの電源ボックス部分自体をクリップにした、かなり大胆なデザインであることがよく分かります
リビングテーブルやキッチンといった自宅での一時的なAC電源コネクタの増設にも非常に便利なのですが、筆者はさらにもう一歩進めて、アウトドアでのキャンピングカーの内部での電源の設置、さらにはテントの内部、天気のよい日にはアウトドアテーブルへの電源の延長などにも使っています。

テーブルの端などをはさんで取り付けると簡単に固定できて、とても便利。リビングのテーブルでノートパソコンを使うときにもおすすめです
なお、今回のテストではブラウンカラーのモデルを使用しましたが、そのほかにブラックとホワイトが選択可能です。ブラックについては延長コード長が5mと長いモデルも用意されています。

今回使用したのは「T-KF03-2325BR」で、コードの長さは約2.5m。ブラウンの落ち着いたカラーリングです
電源タップの電源ボックス部分自体をクリップにするだけで、電源タップはこんなにも使いやすくなるのだということを体現したアイデアとデザインは本当に秀逸。「iF DESIGN AWARD 2020」や「GOOD DESIGN」に選出されているのも納得。筆者もお気に入りの電源タップです。

レイアウトの自由度が魅力の「ケーブルタイプ」
ヤザワの「ACアダプター用延長コード」は対応力が高い

分岐・独立したケーブルの先にそれぞれのAC電源コネクタが用意されているため、ほぼどんな大きさや形のACアダプターや充電器などにも対応できるのが魅力
当時、パソコン系のかなりマニアックな雑誌などにも携わっていた先輩は、おそらくパソコン周辺機器のACアダプターを大量に接続するために使われていた「ケーブル」タイプの電源タップを、その差し込むアイテムを選ばないレイアウトの自由度と対応力に高さから選択していたようです。

ヤザワの4分配延長コードは、今回紹介した電源タップのなかでもかなり特殊な形状です
そのため、それぞれにかなり大型のACアダプターを接続しても、電源に直接コネクタを接続するようなタイプの充電器を接続しても、お互いが干渉したり、隣に差し込んだアダプターの影響で隣接する電源コネクタが使えなくなることもありません。
このメリットのために大きなACアダプターを採用したアイテムの多いパソコン周辺機器を接続するために、パソコンの裏側に配置した電源タップに「ケーブル」タイプの電源タップをさらに接続して大型のACアダプター類をまとめて差し込む、といった使い方が一般的でとても便利なわけです。

パソコンまわりなどで大量のACアダプターを接続する際には、ほかの電源タップと組み合わせて使うとかなり便利です
状況によっては、さらに分配コネクタを組み合わせて使うとAC電源コネクタの数が4つでは足りないシーンでも活躍してくれます。重さも約240gなので旅行や出張にもおすすめの電源タップです。

スーツケースなどに入れてもかさばらず、重さも約240gと軽いので、旅行や出張に持って行くのにも苦になりません
どちらのタイプを持って行くときも一緒分配コネクタを荷物に入れておくと現地で電源の数が足りないというトラブルを避けることでき、おすすめです。

電源タップを見直すと毎日のQOLがアップする

現代社会において、電源タップにまったく触れずに1日を過ごすのはかなり難しいでしょう。当然、その電源タップに不満があれば、ストレスも感じているはずです
蓄積型のイラッとするストレスも軽減するので本当におすすめ
しかし、パソコンの裏側の乱雑さは日々の電源まわりのストレスにもなっていました。
ここにエレコムの広間隔タップを投入したのです。それまでは、電源タップのコードも絡まり、そこにホコリも溜まる悪循環の状態でした。
このカオス状態であったパソコンの裏側を広間隔タップはびっくりするほど簡単に解決してくれたのです。現在、筆者のパソコンの裏は、パソコンを使い始めて30年以上経つなかで最もキレイです。超さっぱり。

まずはエレコムの広間隔タップあたりを導入してパソコンやテレビまわりの電源をすっきりさせると、自分がストレスを感じていたことに気付きます
現代社会で生活している限り、電源にまったく触れず、1日を過ごすのはかなり困難です。さらに自宅のパソコンモニターやテレビの裏側の乱雑な電源コードの状態に、意識しなくてもストレスを感じたり、火災などのリスクといった危険性を感じている方も多いでしょう。
また毎日ルーティンのなかで、電源の抜き差しに極わずかな「イラッと」を感じ、それが蓄積してはいないでしょうか。これらのストレスの大部分は電源タップを見直すことで解消もしくは低減可能です。
今回の記事で紹介した電源タップも大部分が2000円程度とさほど高価なものではありません。日常生活の電源まわりに不満を感じたら、電源タップを見直してみてはどうでしょうか。きっとストレスが軽減されてQOLが予想以上にアップしますよ。

齋藤 千歳
フォトグラファー・ライター
北海道千歳市在住・千歳市生まれのフォトグラファー/ライター。キャンピングカーの「方丈号」から各種アウトドア、カメラ、レンズ、ガジェットに関する情報を発信したり、家族3人で北海道一周などしたりを楽しんでいる。