地球温暖化が深刻化する中で、夏の猛暑もとんでもないレベルになってきました。2023年は、東京で最高気温30℃以上の真夏日が64日間も続き、過去最長を記録しました。最高気温35℃以上の猛暑日も22日と過去最多を記録したのですが、2024年の夏はこれを超えると予想されています。
そこまで暑くなるとなれば、エアコンだけでなく、エアコンの性能をさらに引き出して部屋全体の快適性を向上させる「サーキュレーター」を組み合わせたいところです。
従来のサーキュレーターはホコリがたまりやすくてお手入れがしにくいタイプも多かったのですが、最近ではこうした弱点が解消されている製品も増えています。そこで今回は、家電エバンジェリストとして執筆のほかテレビなどにも出演する筆者が、インテリアにマッチするデザインに加えてお手入れがしやすく、さらに“プラスα”の機能を搭載するおすすめサーキュレーターを7製品紹介しましょう。
そこまで暑くなるとなれば、エアコンだけでなく、エアコンの性能をさらに引き出して部屋全体の快適性を向上させる「サーキュレーター」を組み合わせたいところです。
従来のサーキュレーターはホコリがたまりやすくてお手入れがしにくいタイプも多かったのですが、最近ではこうした弱点が解消されている製品も増えています。そこで今回は、家電エバンジェリストとして執筆のほかテレビなどにも出演する筆者が、インテリアにマッチするデザインに加えてお手入れがしやすく、さらに“プラスα”の機能を搭載するおすすめサーキュレーターを7製品紹介しましょう。
サーキュレーター利用で、エアコンの冷暖気流を室内全体に拡散できる
サーキュレーターは形が扇風機に似ているのですが、その目的は扇風機と大きく異なります。扇風機は人に直接風を当てて涼しく感じさせるのが目的ですが、サーキュレーターは部屋の空気を循環させるのが目的で、扇風機に比べて直進性の高い風を吹き出す点が大きな特徴となっています。
例えばリビングルームでは、部屋のサイズや間取りによってはエアコンの風がまんべんなく届かない場合があります。吹き抜けやロフトがある場合は、吹き抜けの上部やロフト部分に暖気がたまってしまいがちです。キッチンも解放感のあるアイランドキッチンならいいですが、開口部の少ないカウンターキッチンだと熱がこもってしまいます。
サーキュレーターを活用すると、室内の空気を循環させたり、冷やしたい場所をピンポイントで狙って風を送ることができるので、室温のムラを解消して快適に過ごせるようになります。
例えばリビングルームでは、部屋のサイズや間取りによってはエアコンの風がまんべんなく届かない場合があります。吹き抜けやロフトがある場合は、吹き抜けの上部やロフト部分に暖気がたまってしまいがちです。キッチンも解放感のあるアイランドキッチンならいいですが、開口部の少ないカウンターキッチンだと熱がこもってしまいます。
サーキュレーターを活用すると、室内の空気を循環させたり、冷やしたい場所をピンポイントで狙って風を送ることができるので、室温のムラを解消して快適に過ごせるようになります。
サーキュレーターを活用することで、室内の温度ムラを解消して快適に
サーキュレーターを置く位置や使い方の基本は「人のいる空間がより快適になるように空気を循環させる」ことにあります。
冷房の冷たい空気は床の方に降りていき、暖房の温かい空気は天井付近にたまります。冷房時に温かい空気が天井付近にたまっても問題ないのですが、人がいる床上180cmくらいまでは心地よい風が流れるように空気を循環させる必要があります。ロフトを快適にしたい場合はサーキュレーターをロフトに向ける、カウンターキッチンの奥が暑いならカウンターキッチンに向けて風を送るなど、住環境によって設置場所や風向を工夫しましょう。
冷房の冷たい空気は床の方に降りていき、暖房の温かい空気は天井付近にたまります。冷房時に温かい空気が天井付近にたまっても問題ないのですが、人がいる床上180cmくらいまでは心地よい風が流れるように空気を循環させる必要があります。ロフトを快適にしたい場合はサーキュレーターをロフトに向ける、カウンターキッチンの奥が暑いならカウンターキッチンに向けて風を送るなど、住環境によって設置場所や風向を工夫しましょう。
コロナ禍などニーズの変化から「部屋干し」や「脱臭」などのプラスα機能も
近年サーキュレーターが注目を集めた大きな原因の一つとして、新型コロナウイルス禍で室内の空気環境に対するニーズが大きく様変わりしたことが挙げられます。ウイルスに感染するリスクを低減するため、換気の重要性が見直されるようになりました。また巣ごもり生活が強いられ、在宅勤務が増えたことで、エアコンのない部屋やエアコンを設置できないスペースへ冷たい空気を送りたいというニーズも出てきました。
そんな中でサーキュレーターが注目されるようになった結果、そのトレンドも変化しつつあります。サーキュレーターというと、土台に球体が載っているようなコンパクトなデザインが中心でしたが、最近ではリビング扇風機のような高さのあるデザインのサーキュレーターも増えています。また、心地よい風を送る扇風機と、直進性の高いサーキュレーターの間を取った「サーキュレーター扇風機」というコンセプトを打ち出す製品も出てきています。
そんな中でサーキュレーターが注目されるようになった結果、そのトレンドも変化しつつあります。サーキュレーターというと、土台に球体が載っているようなコンパクトなデザインが中心でしたが、最近ではリビング扇風機のような高さのあるデザインのサーキュレーターも増えています。また、心地よい風を送る扇風機と、直進性の高いサーキュレーターの間を取った「サーキュレーター扇風機」というコンセプトを打ち出す製品も出てきています。
サーキュレーターというと右側のコンパクトなタイプが主流でしたが、最近では扇風機のようなデザインと使い勝手を実現し、「サーキュレーター扇風機」として打ち出す製品も増えています
また花粉症や黄砂などの影響で洗濯物の部屋干しニーズが増えたことにより、最近は衣類乾燥に特化したモードを搭載する製品も増えています。そのほか、オゾンによる除菌機能や、人感センサーで人の動きに合わせて動作する機能、バッテリーを内蔵することで持ち運びができる製品など、“プラスα”の機能を打ち出す製品も数多くあります。
サーキュレーターを選ぶ上で最も重要なのが、冒頭にも紹介した「お手入れのしやすさ」です。というのもサーキュレーターは、背面から空気を吸い込んで前面から吹き出すという構造のため、ホコリがたまりやすいという弱点があるのです。さらにカバーやファンの取り外しにドライバーなどの工具が必要となると、ホコリがたまりっぱなしになってしまいます。
サーキュレーターを選ぶ上で最も重要なのが、冒頭にも紹介した「お手入れのしやすさ」です。というのもサーキュレーターは、背面から空気を吸い込んで前面から吹き出すという構造のため、ホコリがたまりやすいという弱点があるのです。さらにカバーやファンの取り外しにドライバーなどの工具が必要となると、ホコリがたまりっぱなしになってしまいます。
お手入れにドライバーなどの工具が不要なサーキュレーターがおすすめです
そこで今回紹介する製品は、どれもドライバーなしで簡単にカバーやファンの取り外しができ、お手入れが簡単にできるものを選びました。加えてプラスαの機能を持つおすすめ製品を紹介します。
実売2万円未満のおすすめモデル
実売2万円未満のおすすめモデル
安蔵 靖志
Techジャーナリスト/家電エバンジェリスト
家電製品協会認定 家電製品総合アドバイザー(プラチナグレード)、スマートマスター。AllAbout デジタル・家電ガイド。ビジネス・IT系出版社を経てフリーに。デジタル家電や生活家電に関連する記事を執筆するほか、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。KBCラジオ「キャイ~ンの家電ソムリエ」にレギュラー出演するほか、ラジオ番組の家電製品紹介コーナーの商品リサーチ・構成にも携わっている。