普段使いも！アウトドアも！地震や災害に備える、家電エヴァンジェリストおすすめの防災家電7選

2024.9.2

1923年9月1日に関東大震災が発生した9月1日は、1960年に「防災の日」に制定されました。9月1日を含む1週間は防災の周知や功労者の表彰、防災訓練などの行事が行われる「防災週間」となっています。これまで1995年の阪神淡路大震災や2011年の東日本大震災など、全国各地が未曾有の大災害に幾度となく見舞われており、日本は世界的にも希有な災害大国です。そのため、災害時の備えや食料などの備蓄といった対策が必要です。

そこで今回は、家電エバンジェリストとして執筆のほかテレビなどにも出演する筆者が、災害時のために備蓄しておくだけでなく、普段からキャンプなどのアウトドアでも活躍する防災グッズ7品を家電を中心に紹介しましょう。

家族や友人と連絡を取るためには「電源」が重要

2011年に発生した東日本大震災では、家族や友人と連絡したくても電話網が全く使えない状態に陥ってしまった一方で、Twitter（現・X）をはじめとするインターネットサービスが情報網としての重要な役割を果たしました。スマートフォンが「電話」としてだけでなく、「情報源」としても大きな役割を果たすため、重要になるのが「電源の確保」です。

停電時にスマートフォンなどを充電するために役立つのが「ポータブル電源」です。しかし、長期間停電が続くとポータブル電源だけではすぐにバッテリーがなくなってしまいます。そこで併用したいのが、太陽光からエネルギーを得てポータブル電源やスマートフォンを充電できる「ソーラーパネル」です。雨天や曇天時には発電できないのが難点ではあるものの、複数枚を組み合わせることでパワフルに発電できる製品などもあります。

おすすめの製品はこちらです。

防じん・防水対応ポータブル電源

BLUETTI「AC60」（直販価格8万9800円）
https://www.bluetti.jp/products/ac60

BLUETTI「AC60」

IP65の防じん・防水性能を備えており、汚れが付いてもサッと水洗いできる手軽さが魅力のポータブル電源です。定格容量は403Whで、iPhone SE（第3世代）を50回以上充電できる容量で、定格出力60Wの小型冷蔵庫なら6時間半以上、15WのLED照明なら26時間以上連続で使用できます。

長寿命のリン酸鉄リチウムイオン電池を採用しており、充放電サイクル数は3000回以上なので、1日1回の充放電を繰り返しても10年近くもつ長寿命を実現しています。定格出力は600Wのため一部の調理・暖房家電などは使えませんが、別売の「拡張バッテリー B80」（定格容量806W、直販価格7万9800円）を組み合わせることで容量を拡張できるのが強みです。

防じん・防水対応ソーラーパネル

BLUETTI「PV120」（直販価格3万9800円）
https://www.bluetti.jp/products/bluetti-pv120

BLUETTI「PV120」

折りたたんだパネルを開いて収納型スタンドを開くだけで簡単に設置できる、最大出力120Wのソーラーパネルです。晴れの日にフルパワーで発電できれば、ポータブル電源「AC60」を約3時間半ほどでフル充電できます。

ラジオも聴けるポータブルテレビがあれば情報収集も完璧に

災害時に役立つ家電といえば、AM/FMラジオとLEDライトを搭載し、手回し充電に対応する「LEDラジオライト」です。内蔵バッテリーに手回し充電ができるため、ポータブル電源のような電源がなくてもラジオを聴いたり暗闇をLEDライトで照らしたりできます。

さらにおすすめなのが、手回し充電や乾電池駆動などに対応するポータブルテレビです。AM/FMラジオでラジオ放送を聴くだけでなく、地上デジタル放送（ワンセグ放送）も視聴できるため、より幅広い情報収集ができます。もちろん避難生活の中でラジオ番組やテレビ番組を楽しむことも可能です。

おすすめの製品はこちらです。

バッテリーや乾電池で駆動するAM/FM/短波ラジオ＋LEDライト搭載ポータブルワンセグテレビ

イノワ「innowa buddy max」（実売価格2万円前後）
https://shop.innowa.jp/products/bm001

イノワ「innowa buddy max」

iPhone SE（第3世代）を約1回充電できる2000mAhのバッテリーを内蔵し、緊急時にはモバイルバッテリーとしても使えるポータブルワンセグテレビです。手回し充電や、本体上部に搭載するソーラーパネルからの充電が可能で、乾電池でも動作できるようになっています。

AM/FM/短波チューナーを内蔵しているので、テレビからラジオまで幅広く災害時の情報収集ができます。停電時に役立つLEDライトのほか、緊急時や災害時に自分がいる場所を知らせる場合に役立つサイレン機能も搭載しています。microSDカードを用意すればテレビ番組を録画したり、microSDカードに保存した動画や音楽を再生できるので、アウトドアで動画や音楽を楽しむ際にも役立ちます。

バッテリー内蔵ランタンでスマートフォンの充電もバッチリ

キャンプの夜や車中泊などに便利なLEDランタンも、緊急時や災害時に役立ちます。手回し充電ラジオなどに搭載する懐中電灯タイプのLEDライトとは違って周囲を明るく照らしてくれるので、暗い中でキャンプやバーベキューの撤収作業を行う場合などにも便利です。

おすすめの製品はこちらです。

バッテリーを内蔵し、乾電池駆動もできるLEDランタン

コールマン「ラギッドパッカウェイランタン」（実売価格6000円前後）
https://ec.coleman.co.jp/category/222/2206792.html

コールマン「ラギッドパッカウェイランタン」

約4400mAhのバッテリーを内蔵し、iPhone SE（第3世代）を約2回充電できるモバイルバッテリーとしても使える生活防水仕様のLEDランタンです。最高輝度だと約5.5時間、最低輝度で約33時間の連続駆動が可能で、単3形アルカリ乾電池3本で使うこともできます。柔らかい光の暖色モードと明るくはっきりと周囲を照らす寒色モードに切り替えられるので、ムード照明として使うのもおすすめです。便利なフックが付いているのでテントなどに吊り下げて使えます。

夏は扇風機、冬はカイロも

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安蔵靖志

Techジャーナリスト／家電エバンジェリスト
家電製品協会認定　家電製品総合アドバイザー（プラチナグレード）、スマートマスター。AllAbout デジタル・家電ガイド。ビジネス・IT系出版社を経てフリーに。デジタル家電や生活家電に関連する記事を執筆するほか、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。KBCラジオ「キャイ～ンの家電ソムリエ」にレギュラー出演するほか、ラジオ番組の家電製品紹介コーナーの商品リサーチ・構成にも携わっている。