会社員にとって気兼ねすることなく長期で休める絶好の機会が年末年始。自宅でゆったりと過ごしたり、旅に出掛けたりするのも悪くない。今回は、その傍らに置いてもらいたい本を7冊ピックアップした。テーマは「成長」である。読書を通じて知識や教養を獲得し、新たな年を新鮮な気持ちで迎えてみてはいかがだろうか。
【1冊目】未来への道しるべとして過去の歴史に学ぶ~ 『歴史の本棚』加藤陽子(毎日新聞出版)
東京大学文学部教授を務める著者の加藤陽子さん。その専門は、1930年代の日本の軍事と外交である。本書は、毎日新聞の「今週の本棚」や、朝日新聞社から発行されていた今はなき月刊誌「論座」などに掲載された57本の書評をまとめて、書籍化。
全体の構成は5つのパートに分かれており、「国家の役割」「天皇という『孤独』」「戦争の教訓」「歴史を読む」「作品に宿る魂」という章立てが行われている。各書評の文字数は、2000文字程度しかなく短い時間でも読み進めることができるし、気になるページから読んでもまったく問題はない。
歴史書というと分厚く難解なイメージがあるが、本書はあくまで書評本なので正しい歴史認識を得るためのきっかけにすぎない。コロナ禍の収束がなかなか見通せず、不透明な時代を生き抜かなければならない今、あらためて過去の歴史に学び、未来への道しるべとしてもよいのではないだろうか。
全体の構成は5つのパートに分かれており、「国家の役割」「天皇という『孤独』」「戦争の教訓」「歴史を読む」「作品に宿る魂」という章立てが行われている。各書評の文字数は、2000文字程度しかなく短い時間でも読み進めることができるし、気になるページから読んでもまったく問題はない。
歴史書というと分厚く難解なイメージがあるが、本書はあくまで書評本なので正しい歴史認識を得るためのきっかけにすぎない。コロナ禍の収束がなかなか見通せず、不透明な時代を生き抜かなければならない今、あらためて過去の歴史に学び、未来への道しるべとしてもよいのではないだろうか。
『歴史の本棚』
加藤陽子 著
定価:1760円(税込)
発行日:2022年8月17日
判型:四六判
頁数:256P
ISBN:978-4-620-32749-5
発行:毎日新聞出版
https://mainichibooks.com/books/social/post-580.html
加藤陽子 著
定価:1760円(税込)
発行日:2022年8月17日
判型:四六判
頁数:256P
ISBN:978-4-620-32749-5
発行:毎日新聞出版
https://mainichibooks.com/books/social/post-580.html
【2冊目】編集者も編集者でない人も必読の編集読本 ~『編集とは何か。』奥野武範(星海社)
新書という名のもとに出版された本書であるが、とにかく分厚い。700ページを超える紙幅を持ち、手にするとその重さを確かに感じる。全編を通して、編集とは何かについて語られる。
その字面だけを見ると、編集とは編集者だけがかかわる仕事かと思いがちだが、普通に仕事をしている人々も知らないうちに編集をしている。例えば、会議に提出する企画書を出すとき。理論武装するために情報を収集し、ある法則やジャンルに沿って、それらの情報を整理してまとめる。これも立派な編集作業であろう。
本書の内容は、ウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」に掲載された記事がベースになっていて、登場人物は全部で14名。『文藝春秋』『デザインのひきだし』『新潮』『SWITCH』などの編集長をはじめ、そうそうたるメンバーがそれぞれの編集論を語っている。トップランナーの口から発せられる数々の言葉には説得力があり、あらゆる仕事に携わる人々にとって、一筋の明るい光になるだろう。
その字面だけを見ると、編集とは編集者だけがかかわる仕事かと思いがちだが、普通に仕事をしている人々も知らないうちに編集をしている。例えば、会議に提出する企画書を出すとき。理論武装するために情報を収集し、ある法則やジャンルに沿って、それらの情報を整理してまとめる。これも立派な編集作業であろう。
本書の内容は、ウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」に掲載された記事がベースになっていて、登場人物は全部で14名。『文藝春秋』『デザインのひきだし』『新潮』『SWITCH』などの編集長をはじめ、そうそうたるメンバーがそれぞれの編集論を語っている。トップランナーの口から発せられる数々の言葉には説得力があり、あらゆる仕事に携わる人々にとって、一筋の明るい光になるだろう。
『編集とは何か。』
奥野武範 著
定価:2000円(税込)
発行日:2022年3月23日
判型:新書判
頁数:736P
ISBN:978-4-06-527444-6
発行:星海社
https://www.seikaisha.co.jp/information/2022/03/08-post-215.html
奥野武範 著
定価:2000円(税込)
発行日:2022年3月23日
判型:新書判
頁数:736P
ISBN:978-4-06-527444-6
発行:星海社
https://www.seikaisha.co.jp/information/2022/03/08-post-215.html
【3冊目】論理的な思考法をマンガで優しく解説~ 『それゆけ!論理さん』仲島ひとみ、野矢茂樹(筑摩書房)
会議でプレゼン内容を第三者に説明するとき、論理的な思考に基づいたうえで説明しないと、「ちょっと、この人、なに言ってるのか分かんない」となってしまう。ある物事の結論を導き出すには根拠が必要で、その根拠と結論をどのような方法で結びつけていくかを考えるのが論理学となる。
初めて論理学という言葉を聞いた人にとっては、小難しい学問のように感じられるかもしれないが、本書は論理学の初心者向けに作られた書籍なので安心して読み進めることができる。
全体は「マンガ」「講義」「問題演習」「答え合わせ」のパートからなり、4人の個性あふれる高校生たちといっしょに論理学の基本を学ぶ。他者と対話をするのが苦手な人や、他者をよりよく理解したいと思っている人にオススメの1冊だ。最後に問題を1問。江戸時代の有名なことわざ「風が吹けばおけ屋がもうかる」が正しい場合、「おけ屋がもうからなければ風は吹かない」は正しいと言えるかどうか。考えてみよう。
初めて論理学という言葉を聞いた人にとっては、小難しい学問のように感じられるかもしれないが、本書は論理学の初心者向けに作られた書籍なので安心して読み進めることができる。
全体は「マンガ」「講義」「問題演習」「答え合わせ」のパートからなり、4人の個性あふれる高校生たちといっしょに論理学の基本を学ぶ。他者と対話をするのが苦手な人や、他者をよりよく理解したいと思っている人にオススメの1冊だ。最後に問題を1問。江戸時代の有名なことわざ「風が吹けばおけ屋がもうかる」が正しい場合、「おけ屋がもうからなければ風は吹かない」は正しいと言えるかどうか。考えてみよう。
『それゆけ!論理さん』
仲島ひとみ、野矢茂樹 著
定価:1650円(税込)
発行日:2018年10月30日
判型:四六判
頁数:224P
ISBN:978-4-480-84317-3
発行:筑摩書房
特設サイト
https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480843173/
仲島ひとみ、野矢茂樹 著
定価:1650円(税込)
発行日:2018年10月30日
判型:四六判
頁数:224P
ISBN:978-4-480-84317-3
発行:筑摩書房
特設サイト
https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480843173/
葉々社 小谷輝之
本屋と出版社
2社の出版社勤務を経て、2022年4月に東京・梅屋敷で本屋「葉々社」を開店。ひとりで本屋の運営を切り盛りしながら、出版社としての本作りにも取り組み中。Twitter:@youyousha_books