iPhone標準の「マップ」アプリや「Googleマップ」には便利な機能がたくさんあります。特に迷子になりやすい人は必見! 取り急ぎ覚えてもらいたい機能「経路検索」と乗車位置表示について、実際の迷子の事例とあわせて紹介します。
湯島駅6番出口の怪
先日、千代田区のアートスペースで大切なイベントがありました。ある友人が「一緒に行こうよ!」と誘ってくれたので、最寄り駅の1つである東京メトロ千代田線の湯島駅で待ち合わせることに。
友人は、「会場へ向かうには、湯島駅の何番出口がベストなのか」と私に尋ねてきました。私は「Googleマップ」でざっと調べて「6番出口ですね」と答え、友人も「よし、6番出口ね。6番出口」と繰り返し自分で自分に念を押していました。
そのとき、私はほんの少しだけ嫌な予感がしたのです。こんなに念には念を入れるということは、何かしら心配事がある……?
この私の予感は的中しました。
果たして、待ち合わせの時間。先に湯島駅へ到着した私は「6番出口にいるよ」とメッセンジャーアプリで連絡し、友人も「もうつく」「待て、先に行くな」「(湯島駅に)ついた」「いまエスカレーター」と刻々と遅刻の実況をくれました。でも、「(湯島駅に)ついた」から、数分経っても6番出口から出てくる気配がありません。
なぜ、湯島駅に着いたのに、6番出口に現れない? 地下鉄のホームから改札を抜けて、6番出口に向かって歩いて、階段をテクテク上るだけなのに? 何が起こってるんだ? 本当に湯島駅で降りたのかな? まさか転んだ? まだ酔っ払ってないよね?
やがて地上に現れた彼は、ゼエゼエと肩で息をし、ものすごい表情をしていました。そして開口一番こう言ったのです。「この駅おかしいだろーッ⁉ どうなってんだよー!」……いや、それはこっちのセリフだよ。とにかく無事でよかった。
友人は、「会場へ向かうには、湯島駅の何番出口がベストなのか」と私に尋ねてきました。私は「Googleマップ」でざっと調べて「6番出口ですね」と答え、友人も「よし、6番出口ね。6番出口」と繰り返し自分で自分に念を押していました。
そのとき、私はほんの少しだけ嫌な予感がしたのです。こんなに念には念を入れるということは、何かしら心配事がある……?
この私の予感は的中しました。
果たして、待ち合わせの時間。先に湯島駅へ到着した私は「6番出口にいるよ」とメッセンジャーアプリで連絡し、友人も「もうつく」「待て、先に行くな」「(湯島駅に)ついた」「いまエスカレーター」と刻々と遅刻の実況をくれました。でも、「(湯島駅に)ついた」から、数分経っても6番出口から出てくる気配がありません。
なぜ、湯島駅に着いたのに、6番出口に現れない? 地下鉄のホームから改札を抜けて、6番出口に向かって歩いて、階段をテクテク上るだけなのに? 何が起こってるんだ? 本当に湯島駅で降りたのかな? まさか転んだ? まだ酔っ払ってないよね?
やがて地上に現れた彼は、ゼエゼエと肩で息をし、ものすごい表情をしていました。そして開口一番こう言ったのです。「この駅おかしいだろーッ⁉ どうなってんだよー!」……いや、それはこっちのセリフだよ。とにかく無事でよかった。
彼は湯島駅の何と戦っていたのか?
アートスペースへの道すがら、まだ湯島駅に対してブリブリ怒り続ける彼。いったい何があったのでしょう。いわく「電車から降りて、壁の表示がないからそのまま直進したら、6番出口にたどり着かなかった。なぜなら、上った先のフロアは6番出口には繋がっていなかったからだ。繋がってないなら壁に出口表示の案内が何箇所かあるべきだ。不親切すぎる。ぷんすか!」とのこと。どうもホームに降りた時点で、6番出口とは逆の方向にズンズン歩いてしまい、そこから戻って来たようなのです。
彼の説明には思わず首をかしげてしまいました。彼は長く東京で生活する人で電車移動には慣れているはずだし、へんてこな構造の駅がたくさんあることだって知っているはず。何より待ち合わせの約束をした時に「6番出口に行く」とあんなに繰り返していたのに。でも、かつての自分の迷子事例を思い出すと、合点がいきました。
彼の説明には思わず首をかしげてしまいました。彼は長く東京で生活する人で電車移動には慣れているはずだし、へんてこな構造の駅がたくさんあることだって知っているはず。何より待ち合わせの約束をした時に「6番出口に行く」とあんなに繰り返していたのに。でも、かつての自分の迷子事例を思い出すと、合点がいきました。
花森 リド
ライター・コラムニスト
主にゲーム、マンガ、書籍、映画、ガジェットに関する記事をよく書く。講談社「今日のおすすめ」、日経BP「日経トレンディネット」「日経クロステック(xTECH)」、「Engadget 日本版」、「映画秘宝」などで執筆。
X:@LidoHanamori