“すべての人にインターネット”を合言葉に、インフラ、広告、金融、暗号資産事業を展開するGMOインターネットグループは、「AI活用No.1企業グループ」を目指し、グループを挙げてChatGPTなど生成AIの活用を進めています。
2023年4月に「AI(愛)しあおうぜ!プロジェクト」を立ち上げ、さまざまな施策を通じてグループ全パートナー(従業員)のAI活用による生産性向上や、既存サービスへのAI機能実装、AI産業への新サービス提供が進行中。そして、このプロジェクトの成果を具体的に調査・公表しています。
国内パートナーのAI活用の成果を調査した「AI活用実態調査」によると、AIを活用することによって、1カ月あたり約9万6000時間の業務時間を創出したことがわかりました。この時間は、パートナー数の約10%にあたる600人月に相当するとのことです(国内全従業員の66%にあたる3898人が生成AIを活用していると仮定。1カ月あたりの労働時間は「1日8時間×平均営業日20日=160時間」として算出)。
AI活用実態調査の結果とパートナーの声、GMOインターネットグループのAI戦略を紹介します。
2023年4月に「AI(愛)しあおうぜ!プロジェクト」を立ち上げ、さまざまな施策を通じてグループ全パートナー(従業員)のAI活用による生産性向上や、既存サービスへのAI機能実装、AI産業への新サービス提供が進行中。そして、このプロジェクトの成果を具体的に調査・公表しています。
国内パートナーのAI活用の成果を調査した「AI活用実態調査」によると、AIを活用することによって、1カ月あたり約9万6000時間の業務時間を創出したことがわかりました。この時間は、パートナー数の約10%にあたる600人月に相当するとのことです(国内全従業員の66%にあたる3898人が生成AIを活用していると仮定。1カ月あたりの労働時間は「1日8時間×平均営業日20日=160時間」として算出)。
AI活用実態調査の結果とパートナーの声、GMOインターネットグループのAI戦略を紹介します。
国内パートナーの66%が業務で生成AIを活用
AI活用実態調査は11月1〜10日、グループの国内パートナー(正社員、派遣社員、アルバイト)5877人を対象に実施されました(有効回答5437人)。
まず、国内の全パートナーのうち、71%が「業務において “AI”を活用している」と回答。そして66%(3606人)が「“生成AI”を業務に活用している」と回答しました。
では、生成AIの活用によって、どのくらい業務時間を創出できたかを見ていきましょう。
生成AIを業務に活用していると回答したパートナーの96%が「生成AIの活用により、1日あたり15分以上の業務時間を創出した」と答えました。なかでも「1日あたり1時間を創出した」パートナーが31%と最も多い結果となりました。
まず、国内の全パートナーのうち、71%が「業務において “AI”を活用している」と回答。そして66%(3606人)が「“生成AI”を業務に活用している」と回答しました。
では、生成AIの活用によって、どのくらい業務時間を創出できたかを見ていきましょう。
生成AIを業務に活用していると回答したパートナーの96%が「生成AIの活用により、1日あたり15分以上の業務時間を創出した」と答えました。なかでも「1日あたり1時間を創出した」パートナーが31%と最も多い結果となりました。
AI活用によって1日あたり1時間の業務時間の創出ができたパートナーが多い
国内パートナーの66%が生成AIを活用したという結果を受け、GMOインターネットグループでは、1カ月あたり約9万6000時間、国内パートナー数の約10%にあたる600人相当の業務時間を創出したと試算しています。
では、生成AIを活用することで、どんな業務で時間創出につながったのでしょうか。具体例を紹介します。
生成AIを活用した業務の例(いずれも、かっこ内は創出時間)
・メール文面の土台の作成(10時間/月)
・英文メールの添削、ニュアンス確認(30分/通)
・トークスクリプトのアイデア出し、アイデアを基にしたアウトラインの作成(10時間/月)
・コンテンツマーケティング用の記事の作成、誤字脱字チェック(2時間/記事)
・ランディングページのペルソナ設定、構成案の作成(2時間/件)
・電話窓口の重複入電数、ユニークユーザー数のカウント(25分/回)
・社内アンケートの自由記述欄の定性分析と要約(3時間/回)
・生成AIに仕様を伝えてコーディング、またリファクタリングの実施(それぞれ1時間/月)
ちなみにChatGPTなど生成AIの活用においては、グループ各社で利用規定を策定・順守した上で、非開示情報や個人情報の入力、著作権侵害などに配慮して業務を実施しているということです。
次に、生成AIを活用したことによる「質」の変化を見ていきます。生成AIを業務に活用しているパートナーのうち、95%が「生成AI活用で仕事のアウトプットの質向上につながっている」と感じていると回答しました。
では、生成AIを活用することで、どんな業務で時間創出につながったのでしょうか。具体例を紹介します。
生成AIを活用した業務の例(いずれも、かっこ内は創出時間)
・メール文面の土台の作成(10時間/月)
・英文メールの添削、ニュアンス確認(30分/通)
・トークスクリプトのアイデア出し、アイデアを基にしたアウトラインの作成(10時間/月)
・コンテンツマーケティング用の記事の作成、誤字脱字チェック(2時間/記事)
・ランディングページのペルソナ設定、構成案の作成(2時間/件)
・電話窓口の重複入電数、ユニークユーザー数のカウント(25分/回)
・社内アンケートの自由記述欄の定性分析と要約(3時間/回)
・生成AIに仕様を伝えてコーディング、またリファクタリングの実施(それぞれ1時間/月)
ちなみにChatGPTなど生成AIの活用においては、グループ各社で利用規定を策定・順守した上で、非開示情報や個人情報の入力、著作権侵害などに配慮して業務を実施しているということです。
次に、生成AIを活用したことによる「質」の変化を見ていきます。生成AIを業務に活用しているパートナーのうち、95%が「生成AI活用で仕事のアウトプットの質向上につながっている」と感じていると回答しました。
生成AIを活用するパートナーのうち95%が「仕事の質向上につながる」と回答
これらのAI活用の成果について、パートナーからは次のような声が寄せられています。
いずれの声も作業時間の削減や効率アップについて言及。「他の業務に時間を活用できるようになった」といった、AI活用の本質的な恩恵について触れられている点も注目です。
また、生成AI登場前であれば、業務を自動化したい場合は「専門のエンジニアに相談して、仕様を決めて、開発後にテストをして……」といった具合に、乗り越えなければいけないハードルがたくさん待っていました。生成AIであれば、仕事をする本人が「ここは自動化できるかも?」と軽いフットワークでチャレンジできるのも大きなメリットであると思います。
また、生成AI登場前であれば、業務を自動化したい場合は「専門のエンジニアに相談して、仕様を決めて、開発後にテストをして……」といった具合に、乗り越えなければいけないハードルがたくさん待っていました。生成AIであれば、仕事をする本人が「ここは自動化できるかも?」と軽いフットワークでチャレンジできるのも大きなメリットであると思います。
花森 リド
ライター・コラムニスト
主にゲーム、マンガ、書籍、映画、ガジェットに関する記事をよく書く。講談社「今日のおすすめ」、日経BP「日経トレンディネット」「日経クロステック(xTECH)」、「Engadget 日本版」、「映画秘宝」などで執筆。
X:@LidoHanamori