GMOメディアは、顧客からの問い合わせ対応に特化した自律型AIエージェントを開発しました。2023年7月の導入から2024年12月までの約1年半に、前年同期比(2022年7月~2023年12月)で7万件以上の問い合わせ件数削減に成功し、68%以上(3700時間超)の業務工数削減を実現しました。
また自律型AIエージェントの導入によって、より迅速な質の高いサービスが提供可能となった結果、顧客満足度は約12.5ポイント向上しました。業務効率化を通して人員を他部署へ再配置するなど社内リソースの最適化も行うことができ、パートナー(従業員)のキャリア選択の拡大や業務環境の改善につながっています。
また自律型AIエージェントの導入によって、より迅速な質の高いサービスが提供可能となった結果、顧客満足度は約12.5ポイント向上しました。業務効率化を通して人員を他部署へ再配置するなど社内リソースの最適化も行うことができ、パートナー(従業員)のキャリア選択の拡大や業務環境の改善につながっています。
多様化・複雑化する問い合わせ対応に生成AIを活用
GMOメディアでは、顧客から寄せられる問い合わせが年々増加の一途をたどると同時に、その内容も多様化・複雑化しています。しかし限られた数のスタッフでこれらすべてに対応することは難しく、対応の遅延や負担の偏りなどの課題が浮き彫りとなっていました。
これらの課題を解消すべく、2023年7月に大規模言語モデル(LLM)を活用した会話型AIを構築し、一部サービスへの導入を開始しました。この会話型AIは、RAG(Retrieval-Augmented Generation、生成AIによるテキスト生成に外部情報の検索を組み合わせることで回答精度を向上させる技術)の仕組みを活用しており、事前に登録されたFAQやナレッジベースから最適な回答を提供したことで、問い合わせ対応の工数削減や顧客満足度向上に一定の成果を上げました。
しかし問い合わせの多くは、管理画面にある顧客情報を参照しなければ適切に回答できず、従来の会話型AIでは対応範囲が限定的であるという課題が残っていました。そこでAIが問い合わせ内容を理解し、内容に応じて管理画面から必要な情報を取得・回答するだけでなく、必要なアクションを実行するなど、幅広いタスクを自律的に選択・判断して対応できる自律型AIエージェントを開発しました。
本プロジェクトでは、顧客とカスタマーサポート担当双方の負担を減らす目的で、問い合わせ対応に自律型AIエージェントを実装し、即時性と的確性を重視したサービス提供を行いました。
自律型AIエージェントの主な特徴は以下の通りです。
管理画面との連携で広範囲な回答が可能
管理画面から回答に必要な情報を取得することで、対応可能な範囲が大幅に拡大しました。取得する情報は限定されており、情報セキュリティ対策を徹底しています。
管理画面上での情報更新が可能
AIが管理画面内の情報を直接更新するアクションを実行できます。
高精度な回答を実現
LLMを複数利用し、多角的な内容確認を行うことで回答精度を向上しました。
対話型の柔軟な対応
顧客と対話を通じて回答に必要な情報を効果的に引き出し、過去の履歴も踏まえて最適な対応を行います。
自社構築による迅速な改善
自社サービスに特化した構築を行っているため、精度向上や改善のチューニングが迅速に行えます。
これらの課題を解消すべく、2023年7月に大規模言語モデル(LLM)を活用した会話型AIを構築し、一部サービスへの導入を開始しました。この会話型AIは、RAG(Retrieval-Augmented Generation、生成AIによるテキスト生成に外部情報の検索を組み合わせることで回答精度を向上させる技術)の仕組みを活用しており、事前に登録されたFAQやナレッジベースから最適な回答を提供したことで、問い合わせ対応の工数削減や顧客満足度向上に一定の成果を上げました。
しかし問い合わせの多くは、管理画面にある顧客情報を参照しなければ適切に回答できず、従来の会話型AIでは対応範囲が限定的であるという課題が残っていました。そこでAIが問い合わせ内容を理解し、内容に応じて管理画面から必要な情報を取得・回答するだけでなく、必要なアクションを実行するなど、幅広いタスクを自律的に選択・判断して対応できる自律型AIエージェントを開発しました。
本プロジェクトでは、顧客とカスタマーサポート担当双方の負担を減らす目的で、問い合わせ対応に自律型AIエージェントを実装し、即時性と的確性を重視したサービス提供を行いました。
自律型AIエージェントの主な特徴は以下の通りです。
管理画面との連携で広範囲な回答が可能
管理画面から回答に必要な情報を取得することで、対応可能な範囲が大幅に拡大しました。取得する情報は限定されており、情報セキュリティ対策を徹底しています。
管理画面上での情報更新が可能
AIが管理画面内の情報を直接更新するアクションを実行できます。
高精度な回答を実現
LLMを複数利用し、多角的な内容確認を行うことで回答精度を向上しました。
対話型の柔軟な対応
顧客と対話を通じて回答に必要な情報を効果的に引き出し、過去の履歴も踏まえて最適な対応を行います。
自社構築による迅速な改善
自社サービスに特化した構築を行っているため、精度向上や改善のチューニングが迅速に行えます。
問い合わせ対応時間、現状の半減を目指す
同社では、顧客およびカスタマースタッフ向けに導入した自律型AIエージェントに継続的な改良を重ね、即時性と的確性のバランスを最適化してきました。この取り組みについて、GMOメディア代表取締役社長の森輝幸氏は次のようにコメントしています。
「GMOメディアでは、特にカスタマーサポートにおいてAIの重要性を強調してきました。AIの活用によりノーピープル・ローピープルの実現が可能だと考えており、今回のカスタマーサポートへのAIエージェント導入がその第一歩となります。このAIエージェントは、非エンジニアのカスタマーサポートメンバーが主体となって開発されたもので、その独自性が大きな特徴です。今後、得られたノウハウや知見をマーケティングや営業などの他領域にも展開し、2025年はさらなる成長を目指します」(森氏)
またGMOメディア コーポレート部 部長で事業責任者の柑本繁典氏は次のようにコメントしました。
「今回開発した自律型AIエージェントは、複数の大規模言語モデル(LLM)を活用することで、問い合わせについて、内容の理解、前提情報の把握、条件分岐の判断、回答の生成、さらには回答のダブルチェックに至るまで、従来のRAGでは実現できなかった高精度な回答を可能にしています。さらに関連する管理画面や他ツールとの連携を通じて、従来は人間が行っていた作業をAIエージェントが実行することで、業務工数を大幅に削減しました。今後は、さらなる業務工数の削減を推進し、お問い合わせの対応時間を現状から半減させることを目指しています」
GMOメディアが導入した自律型AIエージェントの取り組みは、社内外においてさまざまなメリットを生み出していくことでしょう。問い合わせに対する応答速度が向上したことで、顧客は待たされることなく迅速なサービスを受けられます。また問い合わせ件数を約7万件も削減したことにより、より多くの顧客が必要な情報を迅速に得られるようにもなり、顧客満足度が高まる結果につながります。
GMOメディアでは、3700時間以上の業務工数削減によって人員を効率よく再配置することが可能になり、限られたリソースをほかの重要な業務に振り向けることで、全体として業務効率を実現しています。
さらに自律型AIエージェントは、新たなデータを学習し続ける能力を持つため、サービスの品質が向上していくことが期待されます。顧客からのフィードバックをリアルタイムで取り入れながら、より適切な対応ができるようになるでしょう。今後、AIエージェントに新しい機能やサービスを追加することで、顧客対応の質をさらに向上させ、新たな顧客ニーズにも応えていくことが期待されます。
「GMOメディアでは、特にカスタマーサポートにおいてAIの重要性を強調してきました。AIの活用によりノーピープル・ローピープルの実現が可能だと考えており、今回のカスタマーサポートへのAIエージェント導入がその第一歩となります。このAIエージェントは、非エンジニアのカスタマーサポートメンバーが主体となって開発されたもので、その独自性が大きな特徴です。今後、得られたノウハウや知見をマーケティングや営業などの他領域にも展開し、2025年はさらなる成長を目指します」(森氏)
またGMOメディア コーポレート部 部長で事業責任者の柑本繁典氏は次のようにコメントしました。
「今回開発した自律型AIエージェントは、複数の大規模言語モデル(LLM)を活用することで、問い合わせについて、内容の理解、前提情報の把握、条件分岐の判断、回答の生成、さらには回答のダブルチェックに至るまで、従来のRAGでは実現できなかった高精度な回答を可能にしています。さらに関連する管理画面や他ツールとの連携を通じて、従来は人間が行っていた作業をAIエージェントが実行することで、業務工数を大幅に削減しました。今後は、さらなる業務工数の削減を推進し、お問い合わせの対応時間を現状から半減させることを目指しています」
GMOメディアが導入した自律型AIエージェントの取り組みは、社内外においてさまざまなメリットを生み出していくことでしょう。問い合わせに対する応答速度が向上したことで、顧客は待たされることなく迅速なサービスを受けられます。また問い合わせ件数を約7万件も削減したことにより、より多くの顧客が必要な情報を迅速に得られるようにもなり、顧客満足度が高まる結果につながります。
GMOメディアでは、3700時間以上の業務工数削減によって人員を効率よく再配置することが可能になり、限られたリソースをほかの重要な業務に振り向けることで、全体として業務効率を実現しています。
さらに自律型AIエージェントは、新たなデータを学習し続ける能力を持つため、サービスの品質が向上していくことが期待されます。顧客からのフィードバックをリアルタイムで取り入れながら、より適切な対応ができるようになるでしょう。今後、AIエージェントに新しい機能やサービスを追加することで、顧客対応の質をさらに向上させ、新たな顧客ニーズにも応えていくことが期待されます。

安蔵 靖志
Techジャーナリスト/家電エバンジェリスト
家電製品協会認定 家電製品総合アドバイザー(プラチナグレード)、スマートマスター。AllAbout デジタル・家電ガイド。ビジネス・IT系出版社を経てフリーに。デジタル家電や生活家電に関連する記事を執筆するほか、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。KBCラジオ「キャイ~ンの家電ソムリエ」にレギュラー出演するほか、ラジオ番組の家電製品紹介コーナーの商品リサーチ・構成にも携わっている。