4月13日から10月13日までの半年間、大阪の夢洲(ゆめしま)で開催される「2025年国際博覧会(以下、大阪・関西万博)」ですが、1カ月もたたないうちにたくさんの情報がネットにあふれるようになり、一度ぐらいは行ってみたいと思うようになった方もいるのではないでしょうか。
開幕以前は、関西以外でほとんど情報発信がなく、地元メディアも「工期が遅れている」「ゴミの埋め立て地で安全に問題がある」といったネガティブな話題ばかりが目立っていましたが、いざ始まってみると評価は一転。シンボルの大屋根リングをはじめ、印象的なパビリオンにさまざまな演出、盛りだくさんのイベントが多くの来場者を魅了し、著者の周囲でも「通期パスを買った」という人が続出しています。
一度行ったらまた行きたくなる、そんな万博の魅力は一体どんなところにあるのか。この記事では、いろいろな視点からその理由を探っていきます。
開幕以前は、関西以外でほとんど情報発信がなく、地元メディアも「工期が遅れている」「ゴミの埋め立て地で安全に問題がある」といったネガティブな話題ばかりが目立っていましたが、いざ始まってみると評価は一転。シンボルの大屋根リングをはじめ、印象的なパビリオンにさまざまな演出、盛りだくさんのイベントが多くの来場者を魅了し、著者の周囲でも「通期パスを買った」という人が続出しています。
一度行ったらまた行きたくなる、そんな万博の魅力は一体どんなところにあるのか。この記事では、いろいろな視点からその理由を探っていきます。
外観のデザインや建材にもストーリーが詰まったパビリオンたち
万博の華といわれているのが、世界の国や国内企業が出展するパビリオンです。
大阪・関西万博のパビリオンの種類は大きく分けて3つ、参加国などの出展者が自前で建てる「タイプA」、万博協会が用意した建物の内外装を出展者が自由に設計する「タイプB」、複数の国が共同で出展する「タイプC」。さらに、より多くの国が参加できるよう、万博協会が建設を代行する「タイプX」も加わりました。
その結果、158の国と地域、7つの国際機関が参加し、17の国内パビリオンを合わせるとパビリオンの数は180を超え、歴代万博でも上位に入る規模になりました。
それらのパビリオンが、東京ディズニーランドやUSJの3倍もの広さの敷地に集まっているわけですから、全部を見て回るには1週間あっても足りないかもしれません。
中でも注目を集めているのが、参加国が自前で建てたタイプAのパビリオンです。現在、47カ国による42棟が公開されています。アメリカは月の石を展示し、フランスはファッションやラグジュアリーブランドの世界観を表現し、ブランドをゴージャスに取り入れています。イタリアは、アトラス像やダ・ヴィンチの素描とともにに最新の工業技術を紹介し、バチカンパビリオンとしてカラヴァッジョの名作を展示するなど、“見ておくべきパビリオン”としてメディアやSNSで数多く取り上げられています。
大阪・関西万博のパビリオンの種類は大きく分けて3つ、参加国などの出展者が自前で建てる「タイプA」、万博協会が用意した建物の内外装を出展者が自由に設計する「タイプB」、複数の国が共同で出展する「タイプC」。さらに、より多くの国が参加できるよう、万博協会が建設を代行する「タイプX」も加わりました。
その結果、158の国と地域、7つの国際機関が参加し、17の国内パビリオンを合わせるとパビリオンの数は180を超え、歴代万博でも上位に入る規模になりました。
それらのパビリオンが、東京ディズニーランドやUSJの3倍もの広さの敷地に集まっているわけですから、全部を見て回るには1週間あっても足りないかもしれません。
中でも注目を集めているのが、参加国が自前で建てたタイプAのパビリオンです。現在、47カ国による42棟が公開されています。アメリカは月の石を展示し、フランスはファッションやラグジュアリーブランドの世界観を表現し、ブランドをゴージャスに取り入れています。イタリアは、アトラス像やダ・ヴィンチの素描とともにに最新の工業技術を紹介し、バチカンパビリオンとしてカラヴァッジョの名作を展示するなど、“見ておくべきパビリオン”としてメディアやSNSで数多く取り上げられています。

アメリカのパビリオンは東ゲートに近い「エンパワーリングゾーン」に位置している

フランスのパビリオンもアメリカと同じく「エンパワーリングゾーン」に並ぶ

まるで美術館のようなイタリアパビリオン
タイプAのパビリオンは設計デザインや建材も独特で、著名な建築家によるものや、「半年間の期間限定の万博だからこそ実現できた」といえる斬新なアイデアをカタチにしているものも。例えばシンガポールパビリオンは、“ドリーム・スフィア”と名付けられた真っ赤な球体で、外側は丸いプレートがうろこのように重なり合い、近づいてよく見ると、それらのプレートは1枚ずつ表面のデザインが異なっています。

インパクト抜群のシンガポールパビリオンはうろこのような丸いプレートに覆われている
フィリピンパビリオンは、伝統的な籐(とう)細工をモチーフにした外観が特徴です。建物の側面には、職人の手によって編まれた、18の地域を代表する200点以上の手織り織物が使われています。実際に触ることもできますし、座ったり寝そべったりできるコーナーも用意されています。籐の香りに包まれてゆったりした時間を過ごせます。

巨大な織物作品のようなフィリピンパビリオンの外観デザインは自国の人気建築家カルロ・カルマ氏が手掛けた

外側にも展示が

野々下 裕子(NOISIA)
テックジャーナリスト
神戸を拠点に国内外のテック系イベントやカンファレンスの取材、インタビュー、リサーチなどを幅広く行う。オンラインメディアを中心に執筆多数。