「わからない」に向き合う12人の研究者から学び、自らも「問い」を持てるようになる
もし研究者や専門家に質問する機会があったら、あなたはどんなことを聞くだろうか。「問う」ことそのものについて深く考えてみると、日常の身のまわりには小さな疑問があふれていることに気がつくだろう。自ら「わからない」ことに向き合う姿勢を持ち、思索を地道に積み重ねていくことで、新たな発見や既存の知との連鎖をもたらしてくれる。
本書は、学びのためのポータルサイト創設者が12人の研究者を訪ねて、素朴な疑問を投げかけたインタビュー集。「生命」「宇宙」「宗教」「社会」「ジェンダー」「他者」など、第一線の学者たちが一般読者の目線に寄り添いながらも示唆に富んだ持論を展開する。
例えば、禅の悟りをおにぎりを用いて説く「中国禅宗史」など、思わず知的好奇心を刺激される回答が興味深い。また全体を通じて、学び続ける人ほど刷り込みや常識を「学びほどく」ことを重要視していることにも気づかされる。安易に答えを求めず、わからないことが増えるのは学んでいることの証であると、日常生活の中で自然と「問い」を持つことのできるマインドセットを身に付けるためにヒントにしたい1冊だ。
本書は、学びのためのポータルサイト創設者が12人の研究者を訪ねて、素朴な疑問を投げかけたインタビュー集。「生命」「宇宙」「宗教」「社会」「ジェンダー」「他者」など、第一線の学者たちが一般読者の目線に寄り添いながらも示唆に富んだ持論を展開する。
例えば、禅の悟りをおにぎりを用いて説く「中国禅宗史」など、思わず知的好奇心を刺激される回答が興味深い。また全体を通じて、学び続ける人ほど刷り込みや常識を「学びほどく」ことを重要視していることにも気づかされる。安易に答えを求めず、わからないことが増えるのは学んでいることの証であると、日常生活の中で自然と「問い」を持つことのできるマインドセットを身に付けるためにヒントにしたい1冊だ。
『「問う」を学ぶ 答えなき時代の学問』
発行:アルタープレス/トイビト
編者:加藤哲彦
定価:2750円(税込)
発行日:2021年12月2日
判型:四六判
頁数:512P
ISBN:978-4-910-08005-5
https://x.gd/VC0wM
発行:アルタープレス/トイビト
編者:加藤哲彦
定価:2750円(税込)
発行日:2021年12月2日
判型:四六判
頁数:512P
ISBN:978-4-910-08005-5
https://x.gd/VC0wM
教養はあなたのすぐ身近なところにある
「教養」に興味はあってもハードルの高さを感じている人は、知識を増やして学問のように学ばなくてはいけないと身構えてしまっているのではないだろうか。実は、自分が抱えている問題意識やそれらを解決するために考え抜く行為自体も、十分に教養的思考のきっかけになる。
本書は、バラエティプロデューサーで文化資源学研究者でもある著者が、自身の経験をもとに培った教養的思考を「歴史」「地理」「社会」「人生」「文化」「エンターテインメント」と、親近感の湧く6つのテーマで解説する。
「歴史思考」では、後付けされた定義では曖昧なものと理解したうえで本質を探ることの大切さと同時に不確かさを楽しむこと、また「地理思考」では、自分や周囲の人びとの行動や環境を空間把握の視点でとらえ、重層的な環境=地理的要因を味方に付けるための発想の転換法を伝授する。
教養を手に入れることは決して結果や目的ではない。プロセスとして教養的思考を深めていくことで、新しい視点が身近な存在となり、人生がもっと楽しくなる。知的な対象は意外と自分のすぐそばにあることにも気づかされるだろう。何から手を付けていいかわからないという人にオススメしたい。
本書は、バラエティプロデューサーで文化資源学研究者でもある著者が、自身の経験をもとに培った教養的思考を「歴史」「地理」「社会」「人生」「文化」「エンターテインメント」と、親近感の湧く6つのテーマで解説する。
「歴史思考」では、後付けされた定義では曖昧なものと理解したうえで本質を探ることの大切さと同時に不確かさを楽しむこと、また「地理思考」では、自分や周囲の人びとの行動や環境を空間把握の視点でとらえ、重層的な環境=地理的要因を味方に付けるための発想の転換法を伝授する。
教養を手に入れることは決して結果や目的ではない。プロセスとして教養的思考を深めていくことで、新しい視点が身近な存在となり、人生がもっと楽しくなる。知的な対象は意外と自分のすぐそばにあることにも気づかされるだろう。何から手を付けていいかわからないという人にオススメしたい。
『教養としての教養』
発行:クロスメディア・パブリッシング
著者:角田陽一郎
定価:1848円(税込)
発行日:2023年5月21日
判型:四六判
頁数:304P
ISBN:978-4-295-40833-8
https://book.cm-marketing.jp/books/9784295408338/
発行:クロスメディア・パブリッシング
著者:角田陽一郎
定価:1848円(税込)
発行日:2023年5月21日
判型:四六判
頁数:304P
ISBN:978-4-295-40833-8
https://book.cm-marketing.jp/books/9784295408338/
大人だからこそ楽しくのびのびと学ぶ!
社会経験を積んでいくと、思い込みやしがらみにとらわれ、心が動くままに探究することから距離を置く人も多いだろう。純粋な好奇心だけで学問への興味を解放することができるのも教養を学ぶ醍醐味だ。
例えば、『絶対に面白い化学入門 世界史は化学でできている』左巻健男著(ダイヤモンド社)は、化学が人類にどのような影響を与えてきたのか、テーマ別に世界史との関係も交えて解説したユニークな1冊。苦手意識のあった化学が、視点をほんの少し変えただけでいかに身近で、その仕組みを知らなかったのかと実感する。
今回オススメした5冊は、いずれも教養への扉を開けるのに最適な書籍だ。まずは気になるものから手に取ってみよう。
例えば、『絶対に面白い化学入門 世界史は化学でできている』左巻健男著(ダイヤモンド社)は、化学が人類にどのような影響を与えてきたのか、テーマ別に世界史との関係も交えて解説したユニークな1冊。苦手意識のあった化学が、視点をほんの少し変えただけでいかに身近で、その仕組みを知らなかったのかと実感する。
今回オススメした5冊は、いずれも教養への扉を開けるのに最適な書籍だ。まずは気になるものから手に取ってみよう。
葉々社 小谷輝之
本屋と出版社
2社の出版社勤務を経て、2022年4月に東京・梅屋敷で本屋「葉々社」を開店。ひとりで本屋の運営を切り盛りしながら、出版社としての本作りにも取り組み中。Twitter:@youyousha_books