「minne byGMOペパボ」がハンドメイド作家の複業調査を実施、約80％が収入を得ていると回答

2023.6.22

GMOペパボが運営する国内最大級のハンドメイドマーケット「minne（ミンネ） byGMOペパボ」が、同サービスに登録している作家を対象とした『ハンドメイド作家における副業調査』を実施しました。

その結果、約半数がコロナ禍に作家活動を始めたことや、副業作家の80％近くがハンドメイド作品の販売で売り上げを得ていることなどが分かりました。

半数がコロナ禍（3年未満）で作家活動を始めたと回答

副業としてハンドメイド作家活動を行う人に活動歴をたずねたところ、「1年未満」が約19.6％、「3年未満」が約30.4％と、約半数が2020年からのコロナ禍以降に活動を始めたと回答しました。職業別に見ると、会社員と回答している人の割合が特に高く、会社員においては約59.1％が作家活動歴「3年未満」（「1年未満」と「3年未満」の合算値）と回答していました。

「兼業・複業・副業として作家活動を始めたのはいつ頃からか」への回答

コロナ禍で余暇時間に変化が起こったことや、昨今の物価高なども影響し、副業としてハンドメイド作品の販売を始める人が増えたことが要因と考えられます。

副業作家の80％近くがハンドメイド作品の販売で売上を得ていた

1カ月あたりの売り上げをたずねると、80％弱がハンドメイド作家活動で収入を得ていると回答しました。1万円以上の収入を得ている人も、30％弱に上ります。また少数ではあるものの、100万円以上と回答した人もおり、副業でも努力や工夫次第で大きな売り上げを得ることが可能なようです。

「作品販売における1カ月の平均的な売り上げ」への回答

10万円以上の売り上げがある場合、週に「20～30時間」作業をしている作家が多い

次に1週間における作品制作や発送作業などの作業時間をたずねたところ、「5時間未満」という回答が約40％で一番多く、次いで「5時間～10時間未満」が24.2％、「10時間～20時間未満」が18.8％と時間が増えるにつれて回答者数が減っています。

「minneの運営にかけている1週間あたりの時間」への回答

一方で作業時間と売り上げの関係性を見ると、作業時間が「5時間未満」の人では売り上げが「5千円未満」の人が一番多くなっています。また、「10万円以上」の売り上げがある人では、作業時間が「20時間～30時間未満」と回答している人が21.1％で多くなっています。作業時間に5時間未満で「10万円以上」の収入を得ている人もいますが、全体で見ると約0.1％で、その割合はごく少数です。

ハンドメイド作品販売である程度の売り上げをあげるには、クオリティが高く独創性のある作品を販売することが重要です。かける時間が増えるほど売り上げが増え、売り上げが増えるほど販売個数が増えて作業にあてられる時間が増えるという関係性があると考えられます。

ハンドメイド作家にも値上げの影響、約75％が素材の価格が上昇したと回答

昨今の物価高を受けて素材の価格に関する質問をしたところ、「上昇した」と回答した人は約74.2％もいました。素材の値上がりへの対策としては「作品の販売価格を変更した」が圧倒的に多く、今後の価格変更を検討している人も多くなっています。

「直近1年間での素材価格の上昇」への回答

「素材価格の上昇への対策」への回答

今回の調査で、素材の値上げやそれに伴う商品の値上げ問題は、消費者や事業者だけではなくハンドメイド作家や個人のクリエイターも直面している問題だということが分かりました。素材の値上がりは多くの作家が直面している問題ですが、単に値上げをするだけではなく、作品やブランドの価値を上げる工夫や、作品制作以外でも収益をあげる方法を検討する必要が出てくると考えられます。

『minneカレッジ byGMOペパボ』やコンテンツ販売などを通じてさらなる活躍を！

働き方が多様化した昨今、物価高騰のなかで収入をあげるために、さらに副業への注目度も高まっています。ハンドメイド作家においては、単に収入を増やすだけではなく、本業では叶えられなかった趣味や特技を仕事にしたいという思いから活動を始める人も多く、副業として始めたハンドメイド販売がいつしか本業になるケースも少なくありません。

minneでは、ネットでの販売のコツやスキルアップのための情報発信を行っているほか、オンライン講師として活躍するための技術をプロの講師から学べるビジネススクール『minneカレッジ byGMOペパボ』を運営しています。minneカレッジでは、動画や対面でのレッスンを通じて自身で制作した作品だけでなく、スキルを生かして講師として活動する手法についてなど、ものづくりのビジネスに関わること幅広くを学べます。

『minneカレッジ byGMOペパボ』のWebサイト

またminneでは、2023年4月にデジタルコンテンツの取り扱いも開始しました。ハンドメイド作品だけでなく、デジタル作品やデジタル素材、作り方やノウハウを発信するレッスン動画など、ものづくりにまつわるデジタルコンテンツを販売する形式です。

「minne byGMOペパボ」のダウンロード販売のWebサイト

デジタルコンテンツの販売によって、作家はハンドメイド作品を作るだけでなく、その作り方をデジタルコンテンツとして販売できるようになり、自分の技能をより生かすことが可能になります。複業としてminneを利用しているハンドメイド作家やブランドの方は、こうした新サービスも利用してみてもいいでしょう。

またハンドメイド作品を作ってみたい、販売してみたいと考えている人は、minneカレッジの受講のほか、作家による作り方のコンテンツまで充実したminneを一度覗いてみると、楽しく始められるのではないでしょうか。

【調査概要】
・調査テーマ：ハンドメイド作家における副業調査
・調査対象：「minne byGMOペパボ」に登録し、副業でハンドメイド作品販売をしている作家5066人（本業の職種構成比：パート・アルバイト21.6％、主婦・主夫20.9％、会社員15.7％、自営業7.9％、学生0.2％、その他33.7％）
・調査期間：2022年12月26日～2023年1月9日
・調査方法：インターネット調査
・調査主体：minne byGMOペパボ

安蔵靖志

Techジャーナリスト／家電エバンジェリスト
家電製品協会認定　家電製品総合アドバイザー（プラチナグレード）、スマートマスター。AllAbout デジタル・家電ガイド。ビジネス・IT系出版社を経てフリーに。デジタル家電や生活家電に関連する記事を執筆するほか、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。KBCラジオ「キャイ～ンの家電ソムリエ」にレギュラー出演するほか、ラジオ番組の家電製品紹介コーナーの商品リサーチ・構成にも携わっている。