正直言って、仕事においては誰しも「面倒くさいこと」「やれば終わるのは確かだけど、苦手なので気が重いし時間もかかること」があるのではないでしょうか。そしてそんな仕事はよく見てみると、「生産的な仕事」ではなく「単なる作業」である場合も多いような……。時間は貴重な資源です。どうせ使うなら、「作業」ではなく生産的な「仕事」に使いたいもの。もし、私たちの苦手なことや面倒くさい作業を効率的に解決することができたら?
今回は社会人が苦手とすることや面倒くさいと感じることに焦点を当て、AIを活用することで時短になる具体的な方法について紹介します。
今回は社会人が苦手とすることや面倒くさいと感じることに焦点を当て、AIを活用することで時短になる具体的な方法について紹介します。
Excel関数を考える
「人間にとって面倒くさいこと」を瞬時に片づけてくれるのがExcelのいいところです。しかし、ざっくりと「やりたいこと」のイメージはあっても、代表的な関数を知っているだけではExcelのポテンシャルを引き出すのは難しい。自分のやりたいことに沿った関数を調べて、条件に合った式を組み上げるのは意外に手間です。
そんな時はChatGPTの出番です。数式やコードを書くのが苦手な人は、ChatGPTに「やりたいこと」に沿った式を出力してもらいましょう。
そんな時はChatGPTの出番です。数式やコードを書くのが苦手な人は、ChatGPTに「やりたいこと」に沿った式を出力してもらいましょう。
たとえば、こんなふんわりした質問でも大丈夫。数式でやること、「条件付き書式」でやること、VBAでやることを区別して教えてくれるのもありがたい。
さらに細かい条件を設定することでアウトプットの精度が高まります。「コピペするだけでOK!」な式が欲しい時は、ChatGPTに「関数(やマクロ)を出力してほしい」という要望が必要なのは最初の例と変わりませんが、さらに
・対象となるExcelのデータ構成
・関数やマクロを動かした結果、どのような処理になっていればOKか
というゴール設定の追加が必要です。
たとえば、社員の能力を測るテストを行ったとします。13人の男女の点数は以下の通りで、平均点は69点です。
それに従い、作成したExcelの名簿は以下の通りです。なおシート名は「得点」としてあります。
さらに細かい条件を設定することでアウトプットの精度が高まります。「コピペするだけでOK!」な式が欲しい時は、ChatGPTに「関数(やマクロ)を出力してほしい」という要望が必要なのは最初の例と変わりませんが、さらに
・対象となるExcelのデータ構成
・関数やマクロを動かした結果、どのような処理になっていればOKか
というゴール設定の追加が必要です。
たとえば、社員の能力を測るテストを行ったとします。13人の男女の点数は以下の通りで、平均点は69点です。
それに従い、作成したExcelの名簿は以下の通りです。なおシート名は「得点」としてあります。
この中から、平均点以上の点数を取った女性は何人いるのかカウントしたい場合の質問はこうです。(1)何を知りたいか(2)作業の対象となるExcelシートのどこに何が入力されているのか(3)これを参照して、どこにどんな結果を出力したいのか、がそのまま質問文(プロンプト)になります。
この回答から式をF2セルにコピペすると、以下のような結果を得ることができました。
Excelシートのどこに何が入力されているか、またどのような結果をどこのセルに出力したいかということを箇条書きに近い形で書くだけで、ChatGPTが式を出力してくれます。後はコピペするだけです。
対象となる列の情報を入れるのがちょっと面倒ですが、式を考えるのはChatGPTの得意分野です。例としてシンプルなCOUNTIFS関数を扱いましたが、複雑な式を求めるときほど、この便利さを実感できると思いますよ。
対象となる列の情報を入れるのがちょっと面倒ですが、式を考えるのはChatGPTの得意分野です。例としてシンプルなCOUNTIFS関数を扱いましたが、複雑な式を求めるときほど、この便利さを実感できると思いますよ。
わかりやすい説明を考える
「わかる人」が「わからない人」の視点を持つのは難しい場合もあります。わかりやすく整理して伝えたつもりが「説明が足りなくてよくわからなかった」なんて言われてしまう場合も。そんな時は、ChatGPTに「わかりやすい説明」を考えてもらいましょう。
たとえば、こんな質問はどうでしょう。
たとえば、こんな質問はどうでしょう。
この質問文の「あなたは売上No1の営業マンです」という部分は、知りたい分野をより詳しく回答してもらうための手法です。職業やスキルなどを設定することで回答の精度が上がります。
このように、営業成約とフォローアップまでを6つの段階に分けて教えてくれました。
「ChatGPTにどの立場から回答させたいか」以外にも、「箇条書きで完結に」「より詳細に」など、さまざまな設定ができます。あらかじめ記載しておくことで最初から希望のスタイルで出力されるようになるので、ウェブ検索した結果を自分なりにかみ砕いて要約したり、表としてまとめたりするのと比べて手間を省けます。かなりの時短につながるはずです。
「ChatGPTにどの立場から回答させたいか」以外にも、「箇条書きで完結に」「より詳細に」など、さまざまな設定ができます。あらかじめ記載しておくことで最初から希望のスタイルで出力されるようになるので、ウェブ検索した結果を自分なりにかみ砕いて要約したり、表としてまとめたりするのと比べて手間を省けます。かなりの時短につながるはずです。
中野 亜希
ライター・コラムニスト
大学卒業後、ブログをきっかけにライターに。会社員として勤務する傍らブックレビューや美容コラム、各種ガジェットに関する記事執筆は2000本以上。趣味は読書、料理、美容、写真撮影など。
X:@752019