「面倒くさいメール」を作成する
社会人は意外と文章を書く機会が多いもの。レポートや議事録などいろいろありますが、ビジネスメールを書くことも多いのでは? 個人的なメールや手紙と違い、ビジネスメールは基本的にドライで事務的なほうがよいとされています。ある程度のテンプレートもあるので、普段はスイスイ書けるという人も多いでしょう。しかし、仕事上だからこそ、細心の注意が必要になるメールも。
それは謝罪や催促といった「相手の心情に配慮が必要なメール」です。
言いにくいことや、配慮が必要なメールの文面を作るのはとても疲れます。神経質で、人からどう思われているかを気にしがちな人にとってはなおさらだと思います。相手の反応が気になって、たった1通のメールに1時間近くかかってしまう人も少なくないようです。そんな時は、ChatGPTにメールの文面を考えてもらいましょう。
たとえば、情報共有をしてくれるものの、その内容にミスが多く含まれる人にやんわりとお願いするメールなら……
それは謝罪や催促といった「相手の心情に配慮が必要なメール」です。
言いにくいことや、配慮が必要なメールの文面を作るのはとても疲れます。神経質で、人からどう思われているかを気にしがちな人にとってはなおさらだと思います。相手の反応が気になって、たった1通のメールに1時間近くかかってしまう人も少なくないようです。そんな時は、ChatGPTにメールの文面を考えてもらいましょう。
たとえば、情報共有をしてくれるものの、その内容にミスが多く含まれる人にやんわりとお願いするメールなら……
「何をお願いするべきか」、「それをどんな口調で表すか」を箇条書きで指定するだけで、失礼のない文章を出力してくれます。
設定で書いたものが「私はあなたの事務員です」と反映されてしまいましたが、ここは実際の自分の役職と名前に書き換えればよいでしょう。「まーた間違ってるよ!」とイライラした気持ちで書いた私の質問文が、落ち着いた柔らかい言い方になっています。これより優しい言い回しにすると、本意が伝わりにくくなるので、これくらいがいい塩梅ではないでしょうか。
最後の「引き続き」の前に「こちらからも」を入れれば不自然さはゼロだな、と感じました。かなり時間が節約されましたし、何よりイライラした心にフタをしてまで相手に気を遣わなくていいのが嬉しい! 時間短縮だけでなくストレスも軽減されます。
逆に、もらったメールが回りくどいときの要約をChatGPTにお願いするのも良いな、と思います。長く読みにくいメールを50字に要約してと頼むのです。
――以下のメールの文章の要点を50字にまとめてください。
●メール
(ここにメール本文を貼る)
「面倒くさいメール」に関わるストレスも、ChatGPTは軽減してくれます。
最後の「引き続き」の前に「こちらからも」を入れれば不自然さはゼロだな、と感じました。かなり時間が節約されましたし、何よりイライラした心にフタをしてまで相手に気を遣わなくていいのが嬉しい! 時間短縮だけでなくストレスも軽減されます。
逆に、もらったメールが回りくどいときの要約をChatGPTにお願いするのも良いな、と思います。長く読みにくいメールを50字に要約してと頼むのです。
――以下のメールの文章の要点を50字にまとめてください。
●メール
(ここにメール本文を貼る)
「面倒くさいメール」に関わるストレスも、ChatGPTは軽減してくれます。
議事録作成
会議やプレゼンテーションに参加することは、社会人にとって大事な業務の1つですが、かなり時間を取られてしまう一面も。会議に出た後、議事録を作成するとなればなおさらです。私も新人の頃、「議事録は『終わったことのログ』なんだから、あまり時間をかけて作るのは生産的じゃない」と上司に注意を受けたことがあります。それは本当にそう……。頭ではわかっていますが、誰がどんな発言をしたか把握して、要点を整理するだけでも時間がかかるのです。
あの上司のように抜群の記憶力と瞬時に要点を把握できる頭の回転、経験値を持っていれば早く作ることもできるのでしょうが、当時の私には難しいことでした。
しかし、今は違います。
AIが会議を自動で文字起こししたデータと、ChatGPTがあれば、議事録作成に時間を取られることはありません。
録音データから、1時間の会議を手動で文字起こししようとすると約2時間かかりますが、AI文字起こしアプリなら、5分ほどで完了します。文字起こしアプリには、スマートフォンにインストールするだけで気軽に利用できる個人利用に適したタイプもあれば、編集機能に長け、セキュリティ環境も整った、企業での利用を想定したものまで多彩です。
話者を区別したり、「えー」「あー」などの不要なつなぎ言葉を自動で削除する機能が備わったものも多いので、使いこなしたいところです。文字起こしデータが出力されたら、明らかな間違いや、変換ミスなどがないか確認して、ChatGPTに「入力文」として渡しましょう。
――以下の入力文の議事録を作成してください。次の手順とテンプレートを使用してください。
●手順
(1)入力文の内容を、参加者ごとにどのような意見を述べたか整理する。
冒頭に【】内に発言者名を表記し、誰の発言か明確にわかるようにする。議論内容はアジェンダごとに箇条書きでまとめる。
(2)決定事項をまとめる。決定事項がない場合は「なし」と記載
(3)誰が、いつまでに何に取り組むのかの情報を宿題事項としてまとめる。宿題事項がない場合は「なし」と記載
(4)以下のテンプレートを基に議事録を出力する
●テンプレート
会議名:◯◯商品開発会議
日時:11月1日(水) 15:00~16:00
場所:◯◯会議室
出席者:◯◯部長、◯◯課長、◯◯係長、◯◯主任 議事録作成:◯◯
欠席者:◯◯主任(出張のため)
議題:◯◯商品開発の決定について
議論内容:
決定事項:
宿題事項:
(ここに会議を文字起こしした「入力文」を貼る)
テンプレートのどこに何が出力されるようにしたいかを決め、その順番に沿った指示文にするとスムーズです。Excelの時と同様に指示を明確に書くのがポイントです。アウトプットをざっと読み返して、気になるところに説明を補ったり、誤変換などを修正する手間はあるにしても、イチから手動で文字起こしをし、話を整理して議事録に起こす時間の数分の1、場合によっては数十分の1の時間で議事録が完成します。
あの上司のように抜群の記憶力と瞬時に要点を把握できる頭の回転、経験値を持っていれば早く作ることもできるのでしょうが、当時の私には難しいことでした。
しかし、今は違います。
AIが会議を自動で文字起こししたデータと、ChatGPTがあれば、議事録作成に時間を取られることはありません。
録音データから、1時間の会議を手動で文字起こししようとすると約2時間かかりますが、AI文字起こしアプリなら、5分ほどで完了します。文字起こしアプリには、スマートフォンにインストールするだけで気軽に利用できる個人利用に適したタイプもあれば、編集機能に長け、セキュリティ環境も整った、企業での利用を想定したものまで多彩です。
話者を区別したり、「えー」「あー」などの不要なつなぎ言葉を自動で削除する機能が備わったものも多いので、使いこなしたいところです。文字起こしデータが出力されたら、明らかな間違いや、変換ミスなどがないか確認して、ChatGPTに「入力文」として渡しましょう。
――以下の入力文の議事録を作成してください。次の手順とテンプレートを使用してください。
●手順
(1)入力文の内容を、参加者ごとにどのような意見を述べたか整理する。
冒頭に【】内に発言者名を表記し、誰の発言か明確にわかるようにする。議論内容はアジェンダごとに箇条書きでまとめる。
(2)決定事項をまとめる。決定事項がない場合は「なし」と記載
(3)誰が、いつまでに何に取り組むのかの情報を宿題事項としてまとめる。宿題事項がない場合は「なし」と記載
(4)以下のテンプレートを基に議事録を出力する
●テンプレート
会議名:◯◯商品開発会議
日時:11月1日(水) 15:00~16:00
場所:◯◯会議室
出席者:◯◯部長、◯◯課長、◯◯係長、◯◯主任 議事録作成:◯◯
欠席者:◯◯主任(出張のため)
議題:◯◯商品開発の決定について
議論内容:
決定事項:
宿題事項:
(ここに会議を文字起こしした「入力文」を貼る)
テンプレートのどこに何が出力されるようにしたいかを決め、その順番に沿った指示文にするとスムーズです。Excelの時と同様に指示を明確に書くのがポイントです。アウトプットをざっと読み返して、気になるところに説明を補ったり、誤変換などを修正する手間はあるにしても、イチから手動で文字起こしをし、話を整理して議事録に起こす時間の数分の1、場合によっては数十分の1の時間で議事録が完成します。
バーチャル壁打ち
新事業や新規サービスを立ち上げるときは、仮説を立ち上げて検証する作業が必要になりますが、仮説を作っては検証し、考えを固めていくプロセスはなかなかの時間や労力がかかります。こんなとき、1人で悩んでいてもいい仮説は浮かびません。
「こういう層から意見が欲しい」という複数の相手から意見を聞いて、自分の考えを深め、対話の中で気づきを得て、自身の言語化を助けることを「壁打ち」といいます。しかし、この壁打ちも「意見が欲しい人間のアポが必要」「相手の思い込みやバイアスが邪魔になる」「時間がかかる」などの課題もあります。
では、これをChatGPTにやらせてみてはどうでしょう? こんな質問を投げかけてみました。
「こういう層から意見が欲しい」という複数の相手から意見を聞いて、自分の考えを深め、対話の中で気づきを得て、自身の言語化を助けることを「壁打ち」といいます。しかし、この壁打ちも「意見が欲しい人間のアポが必要」「相手の思い込みやバイアスが邪魔になる」「時間がかかる」などの課題もあります。
では、これをChatGPTにやらせてみてはどうでしょう? こんな質問を投げかけてみました。
すると、デザイナー、パタンナー、マーケター、弁護士、ユーザーがそれぞれの立場からの回答をくれます。
最初はごく当たり障りのない答えが返ってきますので、ここからさらに掘り下げていきます。
「壁打ち」の最初のとっかかりとしては悪くない感触です。返ってきた答えにインスパイアされて、「さらに質問したいこと」「実際にユーザー層にアンケートを取ってみたいこと」なども頭に浮かんできます。リアルな人間相手の壁打ちの準備として頭を整理する、“プレ壁打ち”としても使えそうです。同じ時間でもかなり仕事の効率と精度を上げられるのではないでしょうか。
おわりに
AIの機能を活用すれば、時間の節約と生産性の向上が期待できます。社会人が苦手とすることや面倒くさい作業は、AIの力を借りて効率的に解決してしまえば、心に余裕が生まれるでしょう。
AIにできる仕事は急速に人類から奪われていくであろうことも予想できますが、余った時間は、人間にしかできない仕事に充てていくことが、今後の社会人にとっては重要になっていくでしょう。AIの進化と共に、仕事の効率化と充実感を追求する道はますます広がっています。
AIにできる仕事は急速に人類から奪われていくであろうことも予想できますが、余った時間は、人間にしかできない仕事に充てていくことが、今後の社会人にとっては重要になっていくでしょう。AIの進化と共に、仕事の効率化と充実感を追求する道はますます広がっています。
中野 亜希
ライター・コラムニスト
大学卒業後、ブログをきっかけにライターに。会社員として勤務する傍らブックレビューや美容コラム、各種ガジェットに関する記事執筆は2000本以上。趣味は読書、料理、美容、写真撮影など。
X:@752019