忙しい社会人に贈る！生成AIでかなえる、ゆとりある年末年始

2024.12.18

今年の年末年始はカレンダーの並びの関係上、まとまった休暇を取れる人も多いのではないでしょうか。

長い休暇を晴れやかな気持ちでゆっくり過ごすためには、年末に向けて仕事をきれいに片付けておきたいもの。「となると、忙しくなりそう」と身構えてしまいそうですが、今は生成AIを活用して仕事を効率化できる素晴らしい時代。公私ともに忙しい社会人が、AIを活用して年末を乗り切る方法を紹介します。

タスク整理＆優先順位付けして効率化！

時間は限られているものの、タスクを整理して優先順位をつければ仕事の半分は終わったようなもの。スケジュールの見通しも立つので、焦りやイライラも感じにくくなるでしょう。たくさんのタスクを整理し、優先順位をつけるのは生成AIの得意技です。

「無理なく遂行バージョン」のタスクリストのたたき台をGeminiに生成してもらったところ

まず、頭に浮かんだタスクとその締切、重要度をすべて書き出します。この時、締切と重要度に加え、関係部署や会社といった「相手」も記しておくことで、あとの作業がよりスムーズになります。タスクの詳細をできるだけ具体的に記載することがポイントです。

続いて、大きなタスクを小さなサブタスクに分解します。1つのタスクといっても、「休暇の連絡メール作成」と「プレゼン資料の作成」とではかかる時間も労力も大きく異なります。例えば生成AIに「プレゼン資料の作成ステップを30分単位の時間枠で分解して」と依頼することで、進捗管理がしやすくなります。

さらに、分解したタスクを整理し、優先順位に沿って処理するための並べ替えを行います。並べ替えの手法には、仕事を「重要・重要ではない」「緊急・緊急ではない」の2軸で分類して管理する「アイゼンハワーマトリクス」が使えます。生成AIに、「アイゼンハワーマトリクスを使って、これらのタスクを分類して」と依頼すると、優先順位に沿ってタスクを俯瞰（ふかん）できるようになり、効率よく進められるでしょう。

タスクを2軸で分類してくれたところ

リスト化も可能。CSVファイルにもできる

また、あるタスクが別のタスクに依存している場合、依存しているタスクを先に完了する必要があります。生成AIに「これらのタスクの依存関係を考慮して、実行順序を提案して」と依頼することで、タスクの順序付けを手伝ってくれる場合も。

一度並べ替えたタスクを再度、「シンプルに締め切り順に並べ替えて」などと別の指標で並べ変えるのも、生成AIならお手の物。ヌケモレなく仕事を片付けられるはずです。

「このプロジェクトのタスクリストを作成し、ガントチャートでスケジュールを可視化して」「私の今日のスケジュールに基づいて、これらのタスクをいつ実行するのが最適か提案して」といった指示をあわせて行うことで、日々のスケジュールに無理なくタスクを落とし込むことができます。

また、Googleカレンダーのようなカレンダーアプリや、TodoistやTrelloといったタスク管理ツールと連携するのもオススメです。

市場調査からアイデア発想までAIにお任せ

年末年始の休暇前に、来期の新しい企画やプロジェクトの提案書を作成する人も多いはず。生成AIを使うと、市場調査、競合分析、アイデア出しなどを効率化し、短時間で説得力のある企画書を作成できます。

忙しい時期は、いつにもまして「脳のリソースを割いてアイデアを出す」ことが難しく感じるもの。生成AIとのブレインストーミングによってアイデア出しを行い、それを深掘りし、実現可能な計画に落とし込むことを目指すと、思わぬひらめきを得られるかもしれません。多様なアイデアの提案は、生成AIの得意とするところ。自分の思考の枠を超えて発想を掘り下げるきっかけとなります。

「Genspark」は、ターゲットキーワードや疑問点などを検索し、上位に表示されるサイトを分析して関連キーワードやユーザーの検索意図を把握できます。ここを深掘りすることでSEO対策やコンテンツ作成の精度を高めることができます。

検索ワードに関連した、ほかのユーザーの検索意図が上部に表示されている

またキーワードを含むSNS投稿やニュース記事、ブログ記事などを収集・分析し、要約ページやおススメウェブサイトを表示してくれるので、ざっくりとした市場トレンドなら、短時間で把握することができます。

例えば「健康食品市場のトレンドを知るために、“サプリ”“オーガニック”といった関連キーワードのSNS投稿を分析し、消費者の関心やニーズを把握する」「関連して表示された『副作用』や『健康効果』といったワードからユーザーの懸念点を分析し、自社製品の他社との差別化ポイントを明確にする」といった使い方ができるでしょう。生成AIに顧客レビューを深堀りするためのアンケートを作成してもらうことも可能です。

このようにして得たデータや分析結果を、企画書でストーリーとして伝えるための構成や表現に落とし込むよう、さらに生成AIに提案させることもできます。「市場トレンドをグラフで示し、顧客ニーズを明確に示すことで、新製品開発の必要性を訴求する」「競合分析の結果を比較表で示し、自社製品の優位性を強調する」といった提案が得られるでしょう。

年末の報告書や来年度の計画書の作成も、生成AIに依頼してみましょう。データの要約や文章の構成を考えてもらうなど、AIのサポートを受けられることはたくさんあります。

おおもとのアイデア出しや最終的な判断は人間が行う必要がありますが、業務を効率化し、より質の高い企画書を短時間で作成できます。自分の能力にAIを組み合わせることで、最大限の効果を発揮することができると考えるとよいでしょう。

また、ChatGPT SearchやGenspark、Perplexityといった「生成AI検索」を使うと、ネット上の最新ニュースも加味してくれるので、最新トレンドに沿った提案書を作る際には特に重宝します。

データが溜まったらAIに分析させよう

年末には1年間の売上データや顧客データを分析し、レポートを作成する機会もあるでしょう。AIに傾向や課題を抽出してもらうことで、深い分析が可能になります。

まずはAIが理解しやすいように、データをCSVやExcelなどの形式で準備します。売上データであれば、日付、商品名、数量、単価、顧客ID、年齢、性別、居住地域、購入履歴といった情報を含めます。誤字脱字のチェックに加え、データの欠損がある場合は入力し直すなど、データのクリーニングをしておくことで、より正確な結果を得られます。

データをAIにアップロードするか、API経由でアクセスできるようにし、AIにどのような分析をしてほしいかを指示します。

例えば、「年間の売上推移を分析し、前年比での増減を明らかにして」「商品別の売上ランキングを作って」「顧客セグメントごとに売上を分析して」といった定番の分析から、「優良顧客の特徴を分析して」「顧客満足度向上のための施策を提案して」といった分析まで、切り口はさまざまです。

AIは分析結果をグラフや表などで出力してくれるので、これらの結果を解釈し、レポートにまとめましょう。 AIが抽出した課題について、具体的な解決策を提案してもらうのもいいですね。

データ量が多いほど、AIはより精度の高い分析できます。また分析の目的を明確にすることで、AIはより効果的な分析を行うことができます。

生成AIを活用すれば議事録作成にかかる時間も大幅削減