忙しい社会人に贈る！生成AIでかなえる、ゆとりある年末年始

2024.12.18

面倒な議事録作成こそAIに

年末になるにつれ、会議やミーティングが増える気がしませんか？企画書作成などが「これから」に向けた仕事だとしたら、議事録作成は「すでに起きたこと」をまとめる作業。大切な仕事ではありますが、できるだけ時間をかけずに済ませたいものです。生成AIを活用すれば、こうした議事録作成にかかる時間も大幅に削減できます。

まず、会議の音声を録音し、音声認識AIで文字起こしをするだけでも、音声を聞き返して手入力する手間がなくなり、大幅な時間短縮につながります。オンライン会議であれば、リアルタイムで文字起こしできるGoogle MeetやZoomなどのツールを活用してもいいですね。

例えば、Teamsでの会議中にライブ文字起こしを起動すると、文字起こしした内容がリアルタイムで表示されるだけでなく、各話者の名前と発言のタイムスタンプも記録されます。

このように文字起こしされたテキストなら、生成AIによる要約や整理がよりスムーズに。加えて、生成AIは「文章から箇条書きのまとめを作成」「口語の敬体を常体にして話を整理」といった作業が大得意。会話の内容を解釈して要約や議題の整理、ToDoリストの作成などができるChatGPTのほか、ウェブ会議の内容をAIで解析し、議事録を自動作成してくれる、生成AIを活用したツールもあります。

いずれの場合も「会議の要点を3点にまとめてください」「決定事項をリスト化してください」「この議題に関する議論をまとめてください」のように、具体的な指示に加え、会議の目的や背景をAIに伝えると、より適切な要約や整理が可能になります。

人間の目による最終的なチェックは必要になるものの、議事録作成に求められる単純作業をほぼ丸投げでき、その出力も爆速……となれば、生成AIに議事録作成をお願いしない手はありません。

顧客ごとにカスタマイズした挨拶メールもAIで作成

GeminiやChatGPTといったAIは、年末年始の挨拶メール、休業期間のお知らせメールなどの作成をサポートしてくれます。

定型文なら、AIに「年末年始の挨拶メールを作成してください」と指示するだけで、作成できてしまいます。

シンプルに依頼しただけでも、定型文としては十分なメール文面が生成される

また取引先との関係性（親密度、取引内容など）、会社の業種、伝えたいメッセージ（感謝の気持ち、今後の展望など）を具体的に指示することで、より用途に応じた文面を作成できます。相手との関係性をAIに伝えることで、それにふさわしい内容を提案してくれるようになります。

「〇〇株式会社の〇〇様との取引における年末年始の挨拶メールを作成してください。今年1年の感謝の気持ちと、来年も引き続き良い関係を築きたいというメッセージを含めてください」といった具合です。

決まった文言の多いビジネスメールは生成AIの得意分野

取引先との関係性に合わせて文面を数パターン作成し、送付先ごとに名前や会社名などを変更して、個別のメールを作成可能です。

同じように「年末年始の休暇に関するお知らせメール」を生成するのも簡単。「年末年始の休暇は12月29日から1月3日までです。休暇中の業務引き継ぎ事項と緊急連絡先を記載したお知らせメールを作成してください」のように指示します。

GmailやOutlookなどのメールソフトに搭載されているAIアシスタント機能などを使うのも、メールでのやり取りを効率化する方法の1つです。 AIアシスタント機能を使う場合は、メール作成画面で「年末年始の挨拶メール」といった指示を入力すると、AIが下書きを作成してくれます。また、AIによる文章作成支援に特化したサービスもあります。こうしたサービスでは、「年末年始の挨拶メール」のテンプレートを選択し、必要事項を入力するだけで、取引先ごとにパーソナライズされたメールを作成できます。

海外とのやり取りが多い組織では、日本語で作成したメールをAIに渡し、「英語に翻訳してください」と指示することで、海外の取引先との連絡も効率化できます。反対に相手から受信した英語のメールをAIに渡し、「日本語に翻訳してください」といった指示も可能です。

ビジネス上の挨拶メールは、適切なタイミングに送ることも大切です。準備に時間をかけず、ふさわしいタイミングで大量のメールを送るには、生成AIの手を借りるのが一番だと思います。

時間が浮いたらAIに提案してもらって遊びに出かけよう

仕事に追われて、プライベートの準備が後回しになっていませんか？ AIを活用すれば、限られた時間で充実した年末年始を過ごせます。

せっかく長めの休みになるのに、年末年始のプランニングがまだ！という人は、家族で楽しめるレジャー施設やイベントをAIに提案してもらいましょう。家族構成や年齢、興味に合わせた場所をAIが選んでくれます。「年末年始に家族で楽しめる、都内近郊の温泉宿を探して」などと質問してみましょう。

条件に合わせたファミリー向けの宿を提案してくれる

年末ならではの面倒な作業もAIにお任せすれば、スケジュールにさらにゆとりが生まれるはず。年賀状のデザインや文章作成をAIに手伝ってもらってもいいですし、忘年会や新年会の幹事になった場合も、AIが助けてくれます。店の予約、参加者の調整、プレゼント交換のアイデアなどを出してもらうのもよいでしょう。

家族や友人へのプレゼント選びに迷った際に、AIに相談してヒントをもらうこともできます。人には相談しにくい予算なども、AIなら正直に聞けるのではないでしょうか。もちろん、1年間頑張った自分へのご褒美を提案してもらうことも。例えば、スパ、エステ、旅行など、自分に合ったプランをAIが選んでくれます。

年末年始のパーティー料理のレシピ考案をAIに任せるのもいいですね。招く人数やジャンル、使える調理器具なども指定すると、さらに支度が簡単に。「女性5人のホームパーティで、発酵食や野菜を使ったパーティメニューを考案してください。肉や魚もしっかり使い、お酒が進むものがいいです。調理器具が少ないので、フライパンを使えるメニューだともっといいです」と頼んでみると……。

テーマも設定してくれる

指定した条件に合わせ、メンバーに喜ばれそうなメニューを教えてくれる

このようにメインからおつまみまでを網羅したメニューを組んでくれます。

AIに頼ることで時間に余裕が生まれたら、年末年始に読むといい本や、見ておくといい動画コンテンツなどをAIにおすすめしてもらうのもいいですね。

忙しいだけではなく、あれこれ考えなくてはいけないことも多い年末。人間の脳は毎日多くの決断を行っており、その回数が多くなると「決断疲れ」を起こし、判断力が鈍ってしまうそう。これを防ぎ、冴えた思考を保つだけでも、年末の忙しさはかなり軽減できるはず。

ふだんから私たちをサポートしてくれる生成AIですが、忙しい年末には「やるべきことの整理」「アイデア出しをサポート」してもらうのが特にオススメ。決断すべきことや悩んでしまうことをAIに助けてもらうことで削減し、「重要なこと」「楽しむべきこと」に集中しましょう。生成AIは、スケジュールだけではなく、心のゆとりも生んでくれると実感できるはずです。