SYNCROOMの使い方のコツは?
実際に筆者もPC版を使って簡単なセッションを録音してみたところ、若干ではあるが、音の遅延が気になった。もしかしたら使い方に問題があるのかもしれない。そう思ったこともあり、すでにSYNCROOMを利用して、定期的にリモートセッションを行っているi4U編集部のMさんに使い方のコツを聞いてみた。
コロナ禍以前は、数カ月に1度はスタジオを借りてセッションを行っていたMさんは、昨年、SYNCROOMを知ってオンラインセッションを楽しむようになり、今では主にオンランセッションを目的にSYNCROOMを利用。時にはライブ配信サービスを使ってSYNCROOMでのセッションをライブ配信したり、リスナーからリアルタイムにリクエストを受けて、その楽曲を披露したりもするという。
MさんはPC版をメインに使っているというが、その理由は音量の細かい調整を始め、遅延の度合いの調節、ルームの公開設定などはPC版でしかできないからだという。そのため彼女は「複数人で利用する場合は、ホスト側はPC版を利用することをおすすめする」とのことだ。
コロナ禍以前は、数カ月に1度はスタジオを借りてセッションを行っていたMさんは、昨年、SYNCROOMを知ってオンラインセッションを楽しむようになり、今では主にオンランセッションを目的にSYNCROOMを利用。時にはライブ配信サービスを使ってSYNCROOMでのセッションをライブ配信したり、リスナーからリアルタイムにリクエストを受けて、その楽曲を披露したりもするという。
MさんはPC版をメインに使っているというが、その理由は音量の細かい調整を始め、遅延の度合いの調節、ルームの公開設定などはPC版でしかできないからだという。そのため彼女は「複数人で利用する場合は、ホスト側はPC版を利用することをおすすめする」とのことだ。
PC版SYNCROOMのインターフェイス(SYNCROOM公式サイトより)
iOS版SYNCROOMのスクリーンショット(App Storeより)
また、SYNCROOMの特徴のひとつである低レイテンシーについては、アプリのみだと音声のズレに悩まされる可能性があると指摘された。実際にリモートセッションをしてきた経験から、彼女は「高音質な録音が可能になるオーディオインターフェイスとネットの有線接続がスムーズにセッションを行うポイントになる」とアドバイスしてくれた。
もうひとつの特徴である見知らぬ人とのセッションを楽しめる公開ルームについては、ルームの説明文に、欠けている楽器のパートを書いて募集しておくことでフリーで参加してくれるユーザーがいるとのこと。マイクをつなげることで声によるコミュニケーションも取ることができ、それをきっかけにできたつながりもあるという。そういったコミュニケーションを楽しめるところは、やはりユーザーにとってSYNCROOMの楽しさにつながっているようだ。
もうひとつの特徴である見知らぬ人とのセッションを楽しめる公開ルームについては、ルームの説明文に、欠けている楽器のパートを書いて募集しておくことでフリーで参加してくれるユーザーがいるとのこと。マイクをつなげることで声によるコミュニケーションも取ることができ、それをきっかけにできたつながりもあるという。そういったコミュニケーションを楽しめるところは、やはりユーザーにとってSYNCROOMの楽しさにつながっているようだ。
リモートセッションのメリットとデメリット
では、リモートセッションのメリットとリアルセッションとの違いについては、Mさんはどのように感じているのだろうか?
彼女は「参加者みんなの日程を調整し、場所を確保して、重たい機材や荷物を担いで集合なんてことをせずとも、オンライン上で集まってセッションができるのは大きなメリット」とリモートの利点を挙げる。
また「直接会うわけではないので、SNSを利用してメンバーを募るなど安全にかつ遠方に住んでいる方や、共通の趣味を持った他のユーザーと出会い楽しむことができるのも大きいポイントだと思います」と語る。
その一方でリアルのセッションと比べると「その場にいるからこそ生まれるノリやテンションといった熱量などを共有するのには少々欠ける」とオンラインセッションの課題も指摘。その理由は、実際に顔を合わせて、先述したような手間を経たからこその特別感や「久しぶりに集まれたね」といった気持ちの共有もセッションの楽しみになっているからだという。
そのことを考えると、今後はリアルとオンラインの両方で楽しめる音楽ライブと同じように、音楽セッションも場所に縛られることなく、リアルとオンラインの両方で楽しめるものとして、広がっていくと考えられそうだ。
現在、音楽シーンにおいては、SYNCROOMのようなセッション系ツール以外に、リモートでひとつのセッションを共有しながら曲作りを楽しめるDAWアプリ「Endless」など、プロに限らずアマチュアでもオンライン上で音楽制作ができるツールが存在する。
また、最近ではYouTubeやTikTokのような動画プラットフォームだけでなく、SoundCloudやBandcampといった音楽配信プラットフォームのように、ユーザーが自由に作品を発表できる環境が整っている。
自分の作品が気軽に発表できる時代になったからこそ、リモートセッションのように、より気軽にクリエイティブを楽しめる環境のオンライン化は今後、さらに広がっていくのではないだろうか? ステイホームが生んだトレンドと、そこから生まれるカルチャーのこれからに注目したい。
彼女は「参加者みんなの日程を調整し、場所を確保して、重たい機材や荷物を担いで集合なんてことをせずとも、オンライン上で集まってセッションができるのは大きなメリット」とリモートの利点を挙げる。
また「直接会うわけではないので、SNSを利用してメンバーを募るなど安全にかつ遠方に住んでいる方や、共通の趣味を持った他のユーザーと出会い楽しむことができるのも大きいポイントだと思います」と語る。
その一方でリアルのセッションと比べると「その場にいるからこそ生まれるノリやテンションといった熱量などを共有するのには少々欠ける」とオンラインセッションの課題も指摘。その理由は、実際に顔を合わせて、先述したような手間を経たからこその特別感や「久しぶりに集まれたね」といった気持ちの共有もセッションの楽しみになっているからだという。
そのことを考えると、今後はリアルとオンラインの両方で楽しめる音楽ライブと同じように、音楽セッションも場所に縛られることなく、リアルとオンラインの両方で楽しめるものとして、広がっていくと考えられそうだ。
現在、音楽シーンにおいては、SYNCROOMのようなセッション系ツール以外に、リモートでひとつのセッションを共有しながら曲作りを楽しめるDAWアプリ「Endless」など、プロに限らずアマチュアでもオンライン上で音楽制作ができるツールが存在する。
また、最近ではYouTubeやTikTokのような動画プラットフォームだけでなく、SoundCloudやBandcampといった音楽配信プラットフォームのように、ユーザーが自由に作品を発表できる環境が整っている。
自分の作品が気軽に発表できる時代になったからこそ、リモートセッションのように、より気軽にクリエイティブを楽しめる環境のオンライン化は今後、さらに広がっていくのではないだろうか? ステイホームが生んだトレンドと、そこから生まれるカルチャーのこれからに注目したい。
Jun Fukunaga
ライター・インタビュワー
音楽、映画を中心にフードや生活雑貨まで幅広く執筆する雑食性フリーランスライター・インタビュワー。最近はバーチャルライブ関連ネタ多め。DJと音楽制作も少々。