経営者にとって、銀行は資金繰りの相談の窓口でもあります。GMOあおぞらネット銀行は、相談機能があまり充実していないように思うんですよね。ウェブブラウザのフォームから相談を申し出ることはできるんですけれど、街の信用金庫のように、気軽に相談に訪れられる感じではなくて。

信金だと、口座を持っていなくても相談に無料で乗ってもらえます。信金にとっても、相談に乗ることで案件につながる可能性があるので、相談が営業の一環のような位置づけなのだと思います。

資金繰りの面では、GMOあおぞらネット銀行からは「あなたには金利何％で●円まで貸せますよ」といったお知らせが届くんですが、金利手数料がめっちゃ高い！ 信金で金利が2.5～3％ぐらいのところ、GMOあおぞらネット銀行からのお知らせにあるのは6～11％ぐらい。担保なしですぐに貸してくれる分、金利が高くなっているのだとは思うんですが……。

僕らのビジネス規模だと、500万円借りて、2カ月後には返せる、といった小さい資金ニーズがあるんですが、大きな銀行だと規模が小さすぎて相手にされないし、かといってGMOあおぞらネット銀行の金利だとちょっと高すぎるのです。

GMOインターネットグループはインターネットの会社なので、AIなどを駆使し、事業の価値を見積もった上で、金利を下げたり、貸し出し額を増やしたりなどのプランがあってもいいんじゃないかなと思います。鷹木創事務所とテクノコアで貸し出し金利が違うので、ある程度のアルゴリズムはあるとは思うんですが、もっと柔軟になれば、より最高ですし、GMOインターネットグループならきっとやってくれるんじゃないかと思ったりしています。

あと、あおぞら銀行とGMOあおぞらネット銀行の違いが分かりづらい！ 公式サイトの説明によると「GMOあおぞらネット銀行は、あおぞら銀行のグループ会社ですがそれぞれ別の銀行」だそうです。会社もユーザーのアカウントも別々で、相互利用はできないのに、名前がかぶりすぎなんですよね。

同じ名前を使うなら、システムを統合して相互利用できるようにしてほしいし、できないならば、まったく違う銀行だと分かる名前にしたほうが、ユーザーにとって分かりやすいと思います。GMOあおぞらネット銀行のユーザーも、あおぞら銀行のユーザーも混乱しているんじゃないでしょうか。

ただ、店舗も歴史もあるあおぞら銀行と、ネット専業のGMOあおぞらネット銀行を別の銀行に仕立てたことは間違いではなかったとは思います。銀行は規制が厳しいですし、ネット銀行は新たに別会社にしたほうが、機動力が上がるでしょう。

そういえば、楽天銀行は元々イーバンク銀行だったし、PayPay銀行はジャパンネット銀行でしたね。古参の銀行をネットのプラットフォーム企業が買収して名前を変えるという流れがずっとあるように思います。GMOあおぞらネット銀行もシンプルな名前になったほうが便利じゃないかな。