Apple Intelligenceはいつから使えるの？iPhoneとMacに到来する次世代AIアシスタント

2025.1.17

わずか数秒で画像生成、複雑な感情表現に最適な絵文字の生成も

作文ツールで書いた文章にぴったりな画像も、Apple Intelligenceを使ってわずか数秒で作ることができます。

「Image Playground」は、テーマや衣装、アクセサリ、場所といったコンセプトの選択内容に合わせて、瞬時に画像を作成できるツールです。もし選択肢にぴったりなものが見つからなくても、テキストを補うことで、理想に近づけることができます。また、iPhoneで撮影した写真をもとに画像を生成できるため、SNSのプロフィールアイコンにも活用できます。

Image Playgroudは専用アプリとして用意されるほか、メッセージアプリからも起動できます。メッセージアプリでは、会話の内容にもとづいた関連性の高い選択肢が表示されるため、よりスムーズに画像を作成できます。

画面を数回タップするだけで画像を作れる「Image Playground」

ざっくり描いたスケッチを洗練された画像に変換するなら「画像マジックワンド」が便利です。メモアプリに内蔵されたこのツールでは、Apple Pencilや指で描いたラフなスケッチ、または何もない空白部分を丸で囲むだけで、AIが周囲のメモの内容を分析して最適な画像を生成します。例えば、授業ノートに画像を添えたい場合や、頭の中にあるイメージを他人に伝えたいときに便利です。

ラフなスケッチから洗練された画像を生成できる「画像マジックワンド」

Apple Intelligenceの中でも特にユニークな機能が、AIを使って絵文字を生成できる「ジェン文字」です。

iPhoneには多くの絵文字が収録されていますが、文章の表現にぴったり合う絵文字が見つからなかったり、同じ絵文字ばかりを使いがちです。そんなときにジェン文字を使えば「サーフボードに乗ってるチュチュを着た恐竜」や「dog DJ」など、具体的または抽象的なイメージをテキストで入力するだけで絵文字を作成できます。

テキストから絵文字を作れる「ジェン文字」

さらにジェン文字では、Image Playgroundと同じようにiPhoneで撮影した写真を活用でき、家族や友だちに似せた絵文字を作ることも可能です。作成した絵文字は画像で共有できるほか、メッセージアプリのTapbackにも対応しています。

Siriに統合されたChatGPT、膨大な知識を持つアシスタントに

新しいSiriには、AIチャットボットの「ChatGPT」が統合されました。これにより、Siriだけでは対応が難しい質問にも、ChatGPTとの連携を通じて回答してくれます。

Siriを通じてChatGPTが利用できる

例えば「大谷翔平の今シーズンの成績を教えて」と聞くと、Siriは情報を持っていないため、ChatGPTへの連携を提案します。ユーザーが承認するとChatGPTの回答が表示されます。

さらに、ChatGPTはテキストだけでなく画像も扱えるマルチモーダルに対応しているので、写真を表示しながら「この人は誰？」「この部屋にぴったりな植物は？」といった質問をしても回答が返ってきます。

作文ツールにもChatGPTが統合され、作文ツール単独では対応していない、一からの文章作成を可能としています。指示に従ったオリジナルテキストの下書きを生成できるほか、さらに指示を与えて文章を磨き上げることや、ChatGPTの提案に従って改善することもできます。

次世代アシスタントの日本語対応は数カ月後に

ほかにも写真アプリと通知機能がさらにインテリジェントに進化していきます。

▼写真アプリ

・自然な言語を理解する写真アプリの検索機能
・動画の特定の瞬間もピンポイントで見つけられる
・説明をもとに最適な写真と動画を選び、最適な音楽をつけてメモリームービを作成
・写真から不要なものを自然に消すことができる「クリーンアップ」機能

▼通知機能

・真っ先に目を通すべき通知を並べ替えて表示する「優先通知」
・急いで確認が必要な通知のみを表示する、新しい集中モードの「さまたげ低減」

このうちのクリーンアップ機能とさまたげ低減機能については、すでに日本語でも利用できます。

削除したいものを消せる「クリーンアップ」。削除したいものは手動選択できるほか、Apple Intelligenceが自動認識する

重要なものだけ通知する「さまたげ低減」。通知を開くとさまたげ低減中に届いた重要ではない通常の通知だけを確認することも可能

Apple Intelligenceは現在、一部の英語圏のみ対応しています。日本語対応は2025年4月以降に予定されており、日常生活がどれほど便利に変わるのか、今から期待が高まります。なお、各機能が利用できるのは、A17 ProチップおよびM1以降のチップを搭載したiPhone、iPad、Macです。興味を持った方は対応機種への買い替えを検討するといいでしょう。