AppleのAIツール「Apple Intelligence」が2025年4月、ついに日本語に対応します。これにより、大幅に進化したSiri、文章の要約、画像の生成など、これまで英語環境でしか使えなかったAI機能が、日本語でも利用できるようになります。
Appleが“Apple Intelligenceのために設計された“と説明するiPhone 16シリーズに加え、発売されたばかりのiPhone 16eでもApple Intelligenceに対応。iPhone 16eは通信キャリアで購入すれば月額24円からという価格で入手できることもあり、「AIの便利さを体験したい」と買い替えを検討している人も多いのではないでしょうか。
ただし、iPhone 16eでは、従来のiPhone 16シリーズにあるのに対応していない機能も。その1つが「MagSafe」です。ワイヤレス充電は可能なのにMagSafe非対応と聞いて、「MagSafeとワイヤレス充電は何が違うの?」と疑問に思う人もいるでしょう。
この記事では、Apple Intelligenceによる新機能をわかりやすく紹介し、iPhone 16eで使えないMagSafeとはどんな機能かについても解説します。
Appleが“Apple Intelligenceのために設計された“と説明するiPhone 16シリーズに加え、発売されたばかりのiPhone 16eでもApple Intelligenceに対応。iPhone 16eは通信キャリアで購入すれば月額24円からという価格で入手できることもあり、「AIの便利さを体験したい」と買い替えを検討している人も多いのではないでしょうか。
ただし、iPhone 16eでは、従来のiPhone 16シリーズにあるのに対応していない機能も。その1つが「MagSafe」です。ワイヤレス充電は可能なのにMagSafe非対応と聞いて、「MagSafeとワイヤレス充電は何が違うの?」と疑問に思う人もいるでしょう。
この記事では、Apple Intelligenceによる新機能をわかりやすく紹介し、iPhone 16eで使えないMagSafeとはどんな機能かについても解説します。
Apple Intelligenceとは?
これまでiPhoneに搭載されていた音声認識アシスタントのSiriは、当初期待されていたほど使い勝手はよくありませんでした。活用しないままの人も多かったかもしれません。
しかし、Apple Intelligenceは単なる音声アシスタントではありません。iPhoneの使い方を劇的に変える可能性のあるAI機能です。
しかし、Apple Intelligenceは単なる音声アシスタントではありません。iPhoneの使い方を劇的に変える可能性のあるAI機能です。

これまでのSiriは「〇〇にメールを送って」「5分のタイマーをセットして」といった単純な音声操作のみ可能でしたが、Apple Intelligenceによって「この写真を〇〇と△△に送るメールの下書きに添付して」など、複数のアプリをまたいだ作業が可能になります。
では、具体的にどのように活用できるのでしょうか。わかりやすい例をもとに紹介します。
なお、当記事で紹介する音声コマンド(Hey Siri、から始まる命令)やプロンプト(AIへの命令テキスト)は、Appleの公式サイトやWWDC2024での発表内容、設定言語を英語にすることで、iOS 18.3でも使える英語版のApple Intelligenceで使用したものを和訳したものです。日本語版では動作しない可能性もあるのでご注意ください。
では、具体的にどのように活用できるのでしょうか。わかりやすい例をもとに紹介します。
なお、当記事で紹介する音声コマンド(Hey Siri、から始まる命令)やプロンプト(AIへの命令テキスト)は、Appleの公式サイトやWWDC2024での発表内容、設定言語を英語にすることで、iOS 18.3でも使える英語版のApple Intelligenceで使用したものを和訳したものです。日本語版では動作しない可能性もあるのでご注意ください。
一度使ったら戻れないメールの要約
Apple CEOのティム・クックが「一度使い始めると、もう使わずにはいられなくなる」と自画自賛するのが要約機能です。特にメールの要約機能を高く評価し、毎日数百通のメールを管理するために活用していると述べたといいます。
筆者の受信トレイにも、毎日大量の取材依頼やニュースリリースが届きます。上からスクロールして1件ずつ件名を確認しながら、開くか、スキップするかを判断していますが、漏れがないように多くのメールを開くため、チェックを終えるまで時間がかかっています。
しかし、Apple Intelligenceによるメールの要約が表示されれば、開くべきメールとスキップするメールを素早く適切に判別できるため、大幅に効率化できそうです。
筆者の受信トレイにも、毎日大量の取材依頼やニュースリリースが届きます。上からスクロールして1件ずつ件名を確認しながら、開くか、スキップするかを判断していますが、漏れがないように多くのメールを開くため、チェックを終えるまで時間がかかっています。
しかし、Apple Intelligenceによるメールの要約が表示されれば、開くべきメールとスキップするメールを素早く適切に判別できるため、大幅に効率化できそうです。

WWDC24 基調講演ムービーより(以下、記載がないものは同様)
また、メールを開いた先にも要約ボタンがあり、より詳細な要点が自動で抽出されます。メールを読み返すときも、重要な情報を一目で把握できるため、時間の節約につながることが期待できます。

ほかにもメールアプリと要約機能には、以下のような便利な機能が追加されます。
●メールの優先表示:今日中に返信が必要なメール、航空機のチェックインのリマインダーなど、緊急性の高いメールを逃さないように受信トレイの最上部に表示
●スマートリプライ:メール内の質問を特定して、適切な回答の候補を表示。数回タップするだけで、質問への回答ができる
●通知の優先表示:活発なグループチャットなど、重要な通知を逃さないように、ロック画面で優先度の高い通知を上位に表示。内容も要約されているため、すぐに概要を把握できる
●さまたげ低減(集中モード):優先度の高いものだけを通知。必ず通知する/通知しないアプリや連絡先を設定してカスタマイズもできる
●メールの優先表示:今日中に返信が必要なメール、航空機のチェックインのリマインダーなど、緊急性の高いメールを逃さないように受信トレイの最上部に表示
●スマートリプライ:メール内の質問を特定して、適切な回答の候補を表示。数回タップするだけで、質問への回答ができる
●通知の優先表示:活発なグループチャットなど、重要な通知を逃さないように、ロック画面で優先度の高い通知を上位に表示。内容も要約されているため、すぐに概要を把握できる
●さまたげ低減(集中モード):優先度の高いものだけを通知。必ず通知する/通知しないアプリや連絡先を設定してカスタマイズもできる
時間がかかる文章の作成もAIで大幅短縮
フォーマルな文章を送るときは、慎重に言葉を選ぶ必要があり、時間がかかります。そんなときに便利なのが、Apple Intelligenceの「作文ツール」です。
これまでは適切な定型分をウェブ検索して見つけてから書き直す、という作業をやっていた人もいるかと思いますが、作文ツールを使えば、ざっくりとしたアイデアを書くだけで、フォーマルな文章に瞬時に変換できます。
これまでは適切な定型分をウェブ検索して見つけてから書き直す、という作業をやっていた人もいるかと思いますが、作文ツールを使えば、ざっくりとしたアイデアを書くだけで、フォーマルな文章に瞬時に変換できます。

プロフェッショナルな文章に瞬時に書き直し
文章は何度でも書き直せるため、自分のイメージに合うまで調整も可能です。ほかにも文法や言葉遣いなどを修正できる「校正」、長文になったメールの要点だけをまとめて最上部に追加する「要点」なども利用できます。
なお、作文ツールだけではゼロから文章を作ることはできません。そんなときはApple Intelligenceとシームレスに連係したChatGPTが頼りになります。
これまでもChatGPTを使っていた人もいるかと思いますが、Apple Intelligenceでは、アプリを切り替えることなく「このメールに返信したいけど、少し丁寧な表現にして」などと入力するだけで、ChatGPTと連携して返信の文章が作成されます。
なお、作文ツールだけではゼロから文章を作ることはできません。そんなときはApple Intelligenceとシームレスに連係したChatGPTが頼りになります。
これまでもChatGPTを使っていた人もいるかと思いますが、Apple Intelligenceでは、アプリを切り替えることなく「このメールに返信したいけど、少し丁寧な表現にして」などと入力するだけで、ChatGPTと連携して返信の文章が作成されます。
動画の検索が驚くほど便利に
写真アプリの検索機能も、Apple Intelligenceによって大幅に進化しました。
自然な言葉による検索と具体的な指示も可能になったことで、例えば、「黄色のジャケットを着てすべり台で遊んでいる〇〇」「青い服を着て三輪車に乗っている〇〇」といった検索が可能に。
写真に限らず、検索したシーンが含まれる動画を見つけられるだけでなく、該当シーンの直前から再生されるため、「あのときの動画どこだっけ?」と探し回る手間と時間を大幅に節約できます。
ほかにも写真アプリには、以下のような機能が追加されます。
●クリーンアップ:写真から不要なものを消すことができる機能
●メモリムービーの作成:「夕景をチルな音楽とともに」といったシンプルな指示をするだけで、思い出を振り返える動画を作成。これまで動画編集アプリで手間をかけて作成していたものがわずか数秒で完成する
自然な言葉による検索と具体的な指示も可能になったことで、例えば、「黄色のジャケットを着てすべり台で遊んでいる〇〇」「青い服を着て三輪車に乗っている〇〇」といった検索が可能に。
写真に限らず、検索したシーンが含まれる動画を見つけられるだけでなく、該当シーンの直前から再生されるため、「あのときの動画どこだっけ?」と探し回る手間と時間を大幅に節約できます。
ほかにも写真アプリには、以下のような機能が追加されます。
●クリーンアップ:写真から不要なものを消すことができる機能
●メモリムービーの作成:「夕景をチルな音楽とともに」といったシンプルな指示をするだけで、思い出を振り返える動画を作成。これまで動画編集アプリで手間をかけて作成していたものがわずか数秒で完成する
人間らしく、賢くなるSiri
Appleが「新しい時代の幕開け」と表現するほど、Apple IntelligenceによってSiriが大幅に進化します。見た目も大きく変化したSiriは、これまで以上にスムーズに会話ができるようになります。
今までにSiriを使っていた人がストレスに感じていたことの1つは、言い間違いを理解できないことではないでしょうか。
新しいSiriは「神戸の天気は?…間違えた京都の天気ね」といった言い間違いも理解できます。
今までにSiriを使っていた人がストレスに感じていたことの1つは、言い間違いを理解できないことではないでしょうか。
新しいSiriは「神戸の天気は?…間違えた京都の天気ね」といった言い間違いも理解できます。



さらに、会話も記憶するため、京都の天気を聞いたあとに「そこで観光の予定を作って」と指示すると、具体的な場所を都度伝えなくても、カレンダーアプリにスケジュールを登録できます。


今後のソフトウェアアップデートにて、追加予定と案内されている新しいSiriの機能も紹介します。
新しいSiriは、画面に表示されている内容も認識できるようになるため、住所が表示された状態で「この住所を連絡先に追加して」と話すと、Siriが住所を読み取って連絡先に追加します。
新しいSiriは、画面に表示されている内容も認識できるようになるため、住所が表示された状態で「この住所を連絡先に追加して」と話すと、Siriが住所を読み取って連絡先に追加します。


また、アプリの使い方がわからない時は、声で操作すると便利です。例えば、「写真の明るさを補正して」と話してSiriにアプリを操作させることや、さらに「土曜日のバーベキューの写真を〇〇に送って」など、写真アプリとメッセージアプリといった複数のアプリをまたがる手間のかかる作業も、Siriにおまかせできます。


また、どこにあるのかわからなくなったホテルの予約情報やコンサートのチケットなどもSiriが探してくれます。
ほかにも新しいSiriには、以下のような新機能が追加されます。
●iPhoneについてわからないことをSiriに聞く:「iCloudってなに?」「今メッセージを書いて、明日送るにはどうしたらいい?」など、知らない知識や使い方をSiriが教えてくれる
●統合されたChatGPT:作文ツールと同様、Siriが答えられないことはChatGPTに聞くことができる
●タイプ入力:Siriとキーボードで会話できる機能。電車内など声が出せない場所でもSiriを操作できる。これまでは、この機能をオンにするとSiriを声で操作できなかったが、これからは声とキーボードを好きなときに使い分けできる
●ビジュアルインテリジェンス:動物や植物をカメラで写して名前や育て方を調べることができる。ChatGPTと連携するため、「このテーブルに合うインテリアを教えて」といった要望にも答えてくれる
今後のソフトウェアアップデートで利用できる新しいSiriの機能は以下のとおりです。
●オンスクリーン認識:画面の内容を認識して、Siriがアクションを実行
●パーソナルコンテクストの認識:知りたい情報がどこにあるのか思い出せなくてもSiriが教えてくれる
●アプリ内やアプリ間でアクションを実行:指一本動かすことなく、アプリの操作をSiriが代行する
ほかにも新しいSiriには、以下のような新機能が追加されます。
●iPhoneについてわからないことをSiriに聞く:「iCloudってなに?」「今メッセージを書いて、明日送るにはどうしたらいい?」など、知らない知識や使い方をSiriが教えてくれる
●統合されたChatGPT:作文ツールと同様、Siriが答えられないことはChatGPTに聞くことができる
●タイプ入力:Siriとキーボードで会話できる機能。電車内など声が出せない場所でもSiriを操作できる。これまでは、この機能をオンにするとSiriを声で操作できなかったが、これからは声とキーボードを好きなときに使い分けできる
●ビジュアルインテリジェンス:動物や植物をカメラで写して名前や育て方を調べることができる。ChatGPTと連携するため、「このテーブルに合うインテリアを教えて」といった要望にも答えてくれる
今後のソフトウェアアップデートで利用できる新しいSiriの機能は以下のとおりです。
●オンスクリーン認識:画面の内容を認識して、Siriがアクションを実行
●パーソナルコンテクストの認識:知りたい情報がどこにあるのか思い出せなくてもSiriが教えてくれる
●アプリ内やアプリ間でアクションを実行:指一本動かすことなく、アプリの操作をSiriが代行する

坂倉 優介
ブログメディア運営
スマートフォンやタブレット、アプリ、サービス、アクセサリを総合的に取り扱うブログメディア「携帯総合研究所」を運営。高校生時代に立ち上げて15年以上が経過しました。エンジニアの経験を活かして、大手キャリア4社の機種代金や月額料金を比較できる料金シミュレーターも開発しています。