2024年10月、ついに「Apple Intelligence(アップルインテリジェンス)」が登場しました。Appleが提供する待望のAI機能です。
まずは英語版で提供が始まり、2025年には日本語でも提供が予定されているこの機能では、プライバシー保護を最優先するAppleのポリシーを守りながら、AIがユーザーを深く理解することで、iPhoneやiPad、Macをこれまで以上に便利で使いやすくすることを目指しています。
この記事では、Apple Intelligenceの特徴や機能、何ができるのかを紹介します。
※紹介したApple Intelligenceの機能は、今後数カ月で順次、提供予定。また2024年12月現在、機能を利用するには、一部を除いてSiriとデバイスの言語を英語(米国)に設定する必要がある。
まずは英語版で提供が始まり、2025年には日本語でも提供が予定されているこの機能では、プライバシー保護を最優先するAppleのポリシーを守りながら、AIがユーザーを深く理解することで、iPhoneやiPad、Macをこれまで以上に便利で使いやすくすることを目指しています。
この記事では、Apple Intelligenceの特徴や機能、何ができるのかを紹介します。
※紹介したApple Intelligenceの機能は、今後数カ月で順次、提供予定。また2024年12月現在、機能を利用するには、一部を除いてSiriとデバイスの言語を英語(米国)に設定する必要がある。
Apple Intelligence搭載でSiriがもっと“使えるアシスタント”になる?
Appleは、Apple Intelligenceを「パーソナルインテリジェンス」とも呼んでいます。この呼び方からは、単なるAIツールにとどまらず、ユーザー個人を理解して生活をより便利にする、アシスタントのような存在を目指す意思が強く感じられます。
Appleがイベントで紹介したユースケースから、その具体的な使い勝手を考えてみましょう。例えば、飛行機に乗って会いに来る母を、空港へ迎えに行くとします。これまでは搭乗する飛行機の情報や到着時刻が書かれた母からのメールを探し、さらに飛行機の運行状況を別途調べる必要がありました。
SiriにApple Intelligenceが導入されると、「母が乗っている飛行機の到着時間は?」とSiriに聞くだけで、ユーザーに代わってSiriがメールを探し出し、最新の運行状況を確認して、予想到着時間を教えてくれるようになるというのです。
Appleがイベントで紹介したユースケースから、その具体的な使い勝手を考えてみましょう。例えば、飛行機に乗って会いに来る母を、空港へ迎えに行くとします。これまでは搭乗する飛行機の情報や到着時刻が書かれた母からのメールを探し、さらに飛行機の運行状況を別途調べる必要がありました。
SiriにApple Intelligenceが導入されると、「母が乗っている飛行機の到着時間は?」とSiriに聞くだけで、ユーザーに代わってSiriがメールを探し出し、最新の運行状況を確認して、予想到着時間を教えてくれるようになるというのです。
母が乗っている飛行機の到着時刻をSiriが教えてくれる(引用:Apple)
この例からは、Apple Intelligenceがユーザーの意図を言葉の文脈から理解し、目的を達成するために複数のアプリと連携しながら動作する、ツールの枠を超えたアシスタントとなることが期待されます。
プライバシー優先を掲げてきたAppleのAI
メールやメッセージなど、個人的なやり取りをAIに把握されることに不安を感じる人もいるかもしれません。
しかし、そこはプライバシー最優先であることを長年アピールしてきたApple。Apple Intelligenceも同じ思想で設計されており、個人を理解するために必要なデータは、自分以外の他人はもちろん、Appleも知ることはできない仕組みだということです。
▼Apple Intelligenceの仕組み
オンデバイス処理
- 個人を理解するために必要な個人データは端末内に留めて安全に処理
クラウド処理
- 複雑な処理が必要な場合は、高性能なAIモデルが動作するクラウドで処理
プライベートクラウドコンピューティング
- クラウド処理で活用する個人データは特定できない形で処理され、完了後は即座に廃棄
しかし、そこはプライバシー最優先であることを長年アピールしてきたApple。Apple Intelligenceも同じ思想で設計されており、個人を理解するために必要なデータは、自分以外の他人はもちろん、Appleも知ることはできない仕組みだということです。
▼Apple Intelligenceの仕組み
オンデバイス処理
- 個人を理解するために必要な個人データは端末内に留めて安全に処理
クラウド処理
- 複雑な処理が必要な場合は、高性能なAIモデルが動作するクラウドで処理
プライベートクラウドコンピューティング
- クラウド処理で活用する個人データは特定できない形で処理され、完了後は即座に廃棄
他人はもちろん、Appleも個人データにはアクセスできない(引用:Apple)
Apple Intelligenceでできること
現時点でわかっているApple Intelligenceの機能は、大きく「Siri」「文章作成」「画像生成」の3つに分類できます。なお、機能は順次提供される予定で、すべての機能がいつ出そろうかはわかりません。
劇的な進化を遂げるSiri
最も大きく進化するのがSiriです。デザインも一から作り直されました。
画面のエッジが光る新デザインに
これまでのSiriは一問一答のような会話しかできず、複雑な指示には対応できませんでした。しかし、Apple Intelligenceを導入した新しいSiriは、文脈を理解することで自然な会話が可能になります。
例えば、「明日の浅草寺の天気は?」と聞いたあとに「そこで9時に散歩する予定を作って」と話すと、Siriが「そこ」を浅草寺と認識し、浅草寺を場所に指定した予定をスケジュールに登録してくれます。
また、SiriはApple製品に関する膨大な知識も習得しているため、正式な機能名を知らなくても使い方をステップバイステップで教えてくれます。
「今メッセージを書いて明日送るにはどうすればいい?」と聞くと、Siriが質問内容からメッセージアプリの「あとで送信」機能であることを理解して、操作手順を教えてくれます。これまでのように検索ワードを考えてウェブを検索し、表示された古い手順の記事を開いては閉じて、新しい情報が載った記事を探すといった手間を大幅に省略できます。
例えば、「明日の浅草寺の天気は?」と聞いたあとに「そこで9時に散歩する予定を作って」と話すと、Siriが「そこ」を浅草寺と認識し、浅草寺を場所に指定した予定をスケジュールに登録してくれます。
また、SiriはApple製品に関する膨大な知識も習得しているため、正式な機能名を知らなくても使い方をステップバイステップで教えてくれます。
「今メッセージを書いて明日送るにはどうすればいい?」と聞くと、Siriが質問内容からメッセージアプリの「あとで送信」機能であることを理解して、操作手順を教えてくれます。これまでのように検索ワードを考えてウェブを検索し、表示された古い手順の記事を開いては閉じて、新しい情報が載った記事を探すといった手間を大幅に省略できます。
iPhoneの使い方がわからないときはiPhoneに聞いて解決
2025年にはSiriが本格的に進化します。
アプリ内や複数のアプリ間をまたぐ処理もSiriに代行できるようになり、例えば家族や友だちがメッセージで新しい住所を送ってきたときに、「この住所を連絡先に追加して」と依頼するだけで、自動的に連絡先が更新できます。さらに、Siriが画面の内容を認識できるように。手がふさがっていたり、操作が難しいときにも、Siriに作業を依頼できます。
以下は具体的な利用イメージの例です。
・「北海道で撮影した黒のコートを着ている〇〇さんの写真を見せて」と話すと、一致する写真を表示
・続けて「この写真を明るくして」と話して補正を依頼
・「土曜日のバーベキューの写真を△△さんに送って」と話すと、写真を特定してメッセージを送信
Apple Intelligenceの特徴である、ユーザーについて理解する力によって、Siriは本人すら思い出せないことも思い出させてくれます。
友だちが送ってくれたレシピや、予約サイトから届いたホテルの情報、コンサートのチケットなど、どのアプリで受信したのか、どこに保存したのか思い出せない時、Siriに依頼すれば必要な情報をすぐに見つけ出してくれるようになるでしょう。
アプリ内や複数のアプリ間をまたぐ処理もSiriに代行できるようになり、例えば家族や友だちがメッセージで新しい住所を送ってきたときに、「この住所を連絡先に追加して」と依頼するだけで、自動的に連絡先が更新できます。さらに、Siriが画面の内容を認識できるように。手がふさがっていたり、操作が難しいときにも、Siriに作業を依頼できます。
以下は具体的な利用イメージの例です。
・「北海道で撮影した黒のコートを着ている〇〇さんの写真を見せて」と話すと、一致する写真を表示
・続けて「この写真を明るくして」と話して補正を依頼
・「土曜日のバーベキューの写真を△△さんに送って」と話すと、写真を特定してメッセージを送信
Apple Intelligenceの特徴である、ユーザーについて理解する力によって、Siriは本人すら思い出せないことも思い出させてくれます。
友だちが送ってくれたレシピや、予約サイトから届いたホテルの情報、コンサートのチケットなど、どのアプリで受信したのか、どこに保存したのか思い出せない時、Siriに依頼すれば必要な情報をすぐに見つけ出してくれるようになるでしょう。
文章を磨き上げる「作文ツール」などテキストに関する機能
Apple Intelligenceの「作文ツール」を使えば、授業のノートを簡潔にまとめ直したり、ブログやSNSに投稿する文章を読みやすく改善したり、メールの文章を失礼のない表現に修正できます。新しい文章を一から生成することはできませんが、すでに書いた文章をより良くするために磨き上げることができます。
▼作文ツールでできること
・校正:文法や言葉使い、構文をチェックして、改善案を提案
・書き直し:文章のさまざまなバリエーションを提案
・トーンの調整:フレンドリー、プロフェッショナル、簡潔など、表現を変更できる
・変更を説明:文章をどのように変更したいのか具体的に説明することで、より柔軟で自在な書き直し
・要約の追加:長文のメールやブログに要約を追加する
・リスト/テーブル化:選択した文章をリストやテーブル形式に変換する
▼作文ツールでできること
・校正:文法や言葉使い、構文をチェックして、改善案を提案
・書き直し:文章のさまざまなバリエーションを提案
・トーンの調整:フレンドリー、プロフェッショナル、簡潔など、表現を変更できる
・変更を説明:文章をどのように変更したいのか具体的に説明することで、より柔軟で自在な書き直し
・要約の追加:長文のメールやブログに要約を追加する
・リスト/テーブル化:選択した文章をリストやテーブル形式に変換する
作文ツールは標準のメモアプリはもちろん、NotionやGmail、LINEなどサードパーティのアプリでも起動するようになる
ボイスメモアプリには音声の書き起こし機能も
メールアプリには、メールの内容に基づいて返信内容を提案する「スマートリプライ」機能も搭載されます。
メールが招待状であれば、参加/不参加に応じた返信文を作成してくれるため、特に断りの文章を考えるのが苦手な人にとっては大きな助けになるでしょう。
また、メールを効率的に確認する以下の機能も搭載されます。
・メールを開かなくても一覧画面で確認できる要約機能
・長文メールを簡潔にまとめる要約機能
・今夜の予定やその日の午後に利用する搭乗券など、緊急性の高いメールを最上部に表示
メールが招待状であれば、参加/不参加に応じた返信文を作成してくれるため、特に断りの文章を考えるのが苦手な人にとっては大きな助けになるでしょう。
また、メールを効率的に確認する以下の機能も搭載されます。
・メールを開かなくても一覧画面で確認できる要約機能
・長文メールを簡潔にまとめる要約機能
・今夜の予定やその日の午後に利用する搭乗券など、緊急性の高いメールを最上部に表示
坂倉 優介
ブログメディア運営
スマートフォンやタブレット、アプリ、サービス、アクセサリを総合的に取り扱うブログメディア「携帯総合研究所」を運営。高校生時代に立ち上げて15年以上が経過しました。エンジニアの経験を活かして、大手キャリア4社の機種代金や月額料金を比較できる料金シミュレーターも開発しています。