ところで筆者の自室は発熱量の高いゲーミングPCなどを使用する仕事の都合上、室温が非常に高くなりやすい環境です。天気の良い日は当然のように30℃を軽くオーバーし、半袖でも汗があふれ出ます。そんな灼熱の環境に加えて、1年ほど前からエアコンが故障しているので、夏場は地獄のような環境で作業をしています。
事情があってエアコンをしばらく修理できない状況で筆者が目を付けたのが、ワークマンが4月に発売した冷暖房服「WindCore ICE×HEATERペルチェベストPRO2」(以下ペルチェベストPRO2)です。価格は1万9800円(税込)です。
実は冷房服自体は以前から大好きで、これまでにも各社製品をいろいろと試しており、今でも愛用していますので物珍しくはありません。ところがこのペルチェベストPRO2は、単にファンで排熱するだけではなく、内部に備える「ペルチェデバイス」が冷たくなる、まるで冷蔵庫のような機能が追加されているといいます。加えてこのペルチェデバイスが暖かくなることで「暖房服」としても機能する点がユニークなポイントです。
そこで今回は自腹購入したペルチェベストPRO2を試して、その使い心地などについてレポートしたいと思います。

ワークマンの冷暖房服「WindCore ICE×HEATERペルチェベストPRO2」を装着した筆者近影。近日の屋外での現場取材には上からファン付きジャケットを着て参戦予定
2万mAhの専用バッテリーが付属

ペルチェベストPRO2の外箱。機能詳細が記載されている

内容物は本製品の肝となるペルチェデバイス、ベスト、専用バッテリーに加えて紙のマニュアルも付属

専用バッテリーの容量は2万mAh。天面には専用電源端子とUSB Type-A端子、USB Type-C端子を備え、バッテリー自体の充電にはUSB Type-Cを使用。通常のモバイルバッテリーとしても使える

ペルチェデバイスは背中上部に装着する大型の物が1つと、背中下部2カ所、胸部2カ所を冷却する小型の物が4つ。胸部2カ所のデバイスはケーブルを抜くことで使わないようにすることも可能。実際に利用する際は表面の青色の保護シールを外す

ペルチェデバイスの背面には排熱用のファン、側面には体の熱を逃すための吸気口を備える
デバイスは金属面が内側(体側)に来るようにし、ベストの表面にファンが見えるように取り付けます。あとは固定用パーツでしっかりと固定すれば装着は完了です。ベストの左側にも穴があり、電源ON/OFF、冷暖房の強弱などを行なうスイッチをきっちりはめ込めば、着たままでも操作ができます。バッテリー専用ポケットもあり、電源コードを通せるようになっているので、バッテリー交換も着たままで可能です。
なお、デバイスにつながる電源コネクタをUSB Type-Cに変換するケーブルが付属しているので、標準で付属するバッテリーだけでなく、市販の出力5V3A以上のバッテリーで代用することも可能。ただし、専用バッテリー以外での動作は自己責任です。
操作スイッチは上向きのボタンが暖房の「HEATER」モード、下向きのボタンが冷房の「ICE」モード。どちらかのボタンを2秒以上長押しすると、それぞれのモードで起動します。ICEモード時は青色、HEATERモード時は赤色のLEDが点灯するので、間違えることはないでしょう。

ペルチェデバイス装着前のベストの状態。開けられた穴それぞれにペルチェデバイスを装着する

ベストの取り付け穴にデバイスを取り付け、裏表から挟みこむようにして固定。この時、カチッと音がするまでしっかりと締めること

配線の固定には面ファスナーを使用。このテープがかなり強力なので、剥がす際には面ファスナー自体をしっかり押さえながら剥がすようにしよう

装着が完了したベスト内部の状態。利用時には青色の保護シールを剥がして使用する

装着が完了したベストの背面。ファンがベストの外側に向くように装着する

ベスト前面左側には小型のバッテリー専用ポケット。背面からコードを出すことができ、着用したままバッテリー交換も可能。ポケットの横には電源や冷暖房の強弱調整を行うスイッチを配備できる

付属のUSB Type-C変換ケーブルを使えば、5V3A出力以上に対応した他社製バッテリーも利用できる(ご利用は自己責任でお願いします)

池 紀彦
ゲーム&ガジェットライター
自ら触れて得た体感を形にする兼業ライター。ソフトウェア事業のディレクションと検証を行なう傍ら、パソコン雑誌編集部やAV機器メディア編集部を経て得た経験を活かし、パソコン、ガジェット、ゲーム、おもちゃなどのレビューを日夜各所で執筆。ThinkPadと程よい懐古物を好み、懐かしのゲームやパソコン、アニメ、漫画などをこよなく愛します。「やってみた」には定評あり。