背中とお腹があっという間に冷え冷え!
実際にペルチェベストPRO2を着てみましょう。一般的なベストを着る感覚で着た上で、前面に3カ所あるバックルを留めればかなり体にぴったりフィットします。
側面のアジャスターを引っ張ったり緩めたりすることで、ペルチェデバイスの接触度合いを調整できます。また、背面下部の小型のデバイスは、ベストの右肩部分にある「DIAL MOVING ADJUSTER」で位置を上下にずらすことが可能。このアジャスターにはひもがつながっており、ダイヤルを押し込んで右に回転させると、小気味のよいカチカチ音とともに、ベスト内部が引きあげられ、デバイスの位置が上がります。自身の体形に合わせてこうした調整を行うことで、より快適な冷房服ライフが楽しめるようになります。
側面のアジャスターを引っ張ったり緩めたりすることで、ペルチェデバイスの接触度合いを調整できます。また、背面下部の小型のデバイスは、ベストの右肩部分にある「DIAL MOVING ADJUSTER」で位置を上下にずらすことが可能。このアジャスターにはひもがつながっており、ダイヤルを押し込んで右に回転させると、小気味のよいカチカチ音とともに、ベスト内部が引きあげられ、デバイスの位置が上がります。自身の体形に合わせてこうした調整を行うことで、より快適な冷房服ライフが楽しめるようになります。

前面のバックルを固定することで、かなりぴったり密着した状態で着られる

側面にあるアジャスターを引っ張れば、さらに締め付けることも可能

右肩部分にある「DIAL MOVING ADJUSTER」で、背面下部の2個の小型デバイスの位置を上下に微調整することができる
ICEモードを使ってみると、電源をオンにしてわずか数秒で、あっという間にペルチェデバイスがひんやりと冷たくなります。デバイスに触れた部分は氷をふんわりと押し付けたような感覚で、暑い部屋にいても心地よい気分が味わえます。特にちょっと汗ばんだ状態で起動すると、冷えすぎではと感じられるほど急速に冷却されて驚かされます。
ただし、接触部分以外がいきなり涼しくなることはないので、さらに全体を覆うような通気性のよいファン付きウェアと組み合わせて着用することで、効果的に涼しさを体感できます。試しに普通のシャツを上から着てみましたが、排熱ファンの部分が熱くなってしまい、暑さしか感じられず逆効果となってしまいました。本製品の上にさらに服を着る際には注意が必要です。
冷却性能は、全てのデバイスが駆動する「強」モードでは背中の上部と下部の3カ所、さらに前面の胸部左右の5カ所が冷却されるので、全体的にかなりキンキンに冷えます。やや冷えすぎ? と感じる場合もあるほどでした。マニュアルにも記載がありましたが、あまり長時間同じ箇所にデバイスを当てたままにしていると、気が付かないうちに低温やけどなどを生じる危険もあるため、接触する場所は定期的に動かした方がいいそうです。
背中上部のメインデバイスをオフにした「デバイス(小)4個」モードは、大型デバイスがオフになっているにも関わらず、冷却性能はかなり高く、「強」モードと比べても遜色がないくらいに冷却されている感覚でした。
一方で、背面2カ所の小デバイスのみ稼働する「デバイス(小)2個」モードでは、あまり冷却されている感覚がありませんでした。筆者の場合は体の前側の冷却が、かなり冷え方の体感につながっていたと思われます。
ただし、接触部分以外がいきなり涼しくなることはないので、さらに全体を覆うような通気性のよいファン付きウェアと組み合わせて着用することで、効果的に涼しさを体感できます。試しに普通のシャツを上から着てみましたが、排熱ファンの部分が熱くなってしまい、暑さしか感じられず逆効果となってしまいました。本製品の上にさらに服を着る際には注意が必要です。
冷却性能は、全てのデバイスが駆動する「強」モードでは背中の上部と下部の3カ所、さらに前面の胸部左右の5カ所が冷却されるので、全体的にかなりキンキンに冷えます。やや冷えすぎ? と感じる場合もあるほどでした。マニュアルにも記載がありましたが、あまり長時間同じ箇所にデバイスを当てたままにしていると、気が付かないうちに低温やけどなどを生じる危険もあるため、接触する場所は定期的に動かした方がいいそうです。
背中上部のメインデバイスをオフにした「デバイス(小)4個」モードは、大型デバイスがオフになっているにも関わらず、冷却性能はかなり高く、「強」モードと比べても遜色がないくらいに冷却されている感覚でした。
一方で、背面2カ所の小デバイスのみ稼働する「デバイス(小)2個」モードでは、あまり冷却されている感覚がありませんでした。筆者の場合は体の前側の冷却が、かなり冷え方の体感につながっていたと思われます。

前面胸部のデバイスによる冷却が、筆者個人の感触としては涼しさを感じる要因の1つになっているようだ
数日、自宅内で使用してみての印象ですが、ペルチェ素子を使用することもあってバッテリー駆動時間はやや短めの印象です。実際に測ってみたところ、全てのデバイスをフル稼働させる「強」モードで3時間弱ほど、中央の大型デバイスを使用しない「デバイス(小)4個」モードでは4時間強ほど、連続で動作。前面部のユニットをオフにした「デバイス(小)2個」モードでは、約8時間動作しました。
また、手元にあった他社製バッテリーでも、付属の変換ケーブルを使って問題なく動作しました。ただ、ベストのバッテリー用ポケットが専用バッテリーのサイズを想定したものなので、バッテリーのサイズが合わないと使い勝手はかなり悪くなってしまいます。専用バッテリーは市販の一般的なモバイルバッテリーと比較すると、長辺が短めでやや厚みのある、正六面体に近い直方体なので、この形状に近いバッテリーで、USB Type-Cから5V3A出力できるものを探すといいでしょう。
バッテリー1台では駆動時間がやや心もとないため、長時間の利用には複数のバッテリーを交換しながら利用するのがいいでしょう。なお、筆者が購入時には専用バッテリーの単体販売はありませんでしたが、店舗で聞いたところによると、6月ごろにバッテリーを追加で買えるようになるとのことでした。専用バッテリーを複数用意したい人は、購入店舗で尋ねてみてください。
稼働時のファンの音量は、筆者の個人的な感触では「強」モードはかなり賑やかで、電車内など環境音が比較的大きめな場所でも気が付くレベルの音量でした。最も静かな「デバイス(小)4個」モードの場合でも、無音の室内などではそれなりに気が付くレベルの音量で、比較的静かなオフィスなどでの利用には、周囲にあらかじめ声を掛けておくなどの配慮が必要でしょう。
もう1点注意すべきは、ペルチェベストPRO2を使うときの姿勢。本製品はペルチェデバイス外部に排熱ファンが設けられているため、装着したままで椅子やソファなどにゆったりと背中を預けてリラックスしたり、仰向けでベッドなどに横になったりするときにはあまり向いていません。ベストを装着したままの状態で横になると、ペルチェデバイスが背中で圧迫されて、それなりに背中が痛くなります。さらにファンが押し付けられて壊れてしまう要因にもなるので、こまめに着脱するのがおススメです。
その他、ペルチェデバイスの接触面が冷却動作時は微かな湿り気を感じます。これは急な冷却による結露が発生するためで、びしょぬれになるほどではないですが、意識しておくといいでしょう。
また、手元にあった他社製バッテリーでも、付属の変換ケーブルを使って問題なく動作しました。ただ、ベストのバッテリー用ポケットが専用バッテリーのサイズを想定したものなので、バッテリーのサイズが合わないと使い勝手はかなり悪くなってしまいます。専用バッテリーは市販の一般的なモバイルバッテリーと比較すると、長辺が短めでやや厚みのある、正六面体に近い直方体なので、この形状に近いバッテリーで、USB Type-Cから5V3A出力できるものを探すといいでしょう。
バッテリー1台では駆動時間がやや心もとないため、長時間の利用には複数のバッテリーを交換しながら利用するのがいいでしょう。なお、筆者が購入時には専用バッテリーの単体販売はありませんでしたが、店舗で聞いたところによると、6月ごろにバッテリーを追加で買えるようになるとのことでした。専用バッテリーを複数用意したい人は、購入店舗で尋ねてみてください。
稼働時のファンの音量は、筆者の個人的な感触では「強」モードはかなり賑やかで、電車内など環境音が比較的大きめな場所でも気が付くレベルの音量でした。最も静かな「デバイス(小)4個」モードの場合でも、無音の室内などではそれなりに気が付くレベルの音量で、比較的静かなオフィスなどでの利用には、周囲にあらかじめ声を掛けておくなどの配慮が必要でしょう。
もう1点注意すべきは、ペルチェベストPRO2を使うときの姿勢。本製品はペルチェデバイス外部に排熱ファンが設けられているため、装着したままで椅子やソファなどにゆったりと背中を預けてリラックスしたり、仰向けでベッドなどに横になったりするときにはあまり向いていません。ベストを装着したままの状態で横になると、ペルチェデバイスが背中で圧迫されて、それなりに背中が痛くなります。さらにファンが押し付けられて壊れてしまう要因にもなるので、こまめに着脱するのがおススメです。
その他、ペルチェデバイスの接触面が冷却動作時は微かな湿り気を感じます。これは急な冷却による結露が発生するためで、びしょぬれになるほどではないですが、意識しておくといいでしょう。

右が稼働していないデバイスで左が稼働中のデバイス。びしょ濡れになるほどではないが、湿り気を覚える程度には結露するので水分厳禁の場所では要注意
通年通して使える冷暖房服でコスパ最高
ワークマンの冷暖房服ペルチェベストPRO2は、ペルチェ素子を活用して冷却だけでなく、暖房としても使えるとてもユニークな冷暖房服として高い完成度に仕上がっています。一般に冷房服や暖房服は5000~10000円前後で購入できる物が多いですが、冷暖房服なら1着で1年通して利用できるので、1万9800円で買ってもそのコスパはかなり高いと思います。
筆者は冷暖房両方の機能を備える服をこれまで見たことがありませんでした。本製品は、メタバースと連動可能なパーソナルエアコン「Pebble Feel」を開発したスタートアップのShiftallが開発に携わっているとのこと。これまでにもユニークな製品を開発してきた同社が絡んでいると聞いて納得です。
暑い夏、屋外での活動時にこういった冷房服があれば、体が少し楽になるはずです。ペルチェ素子を活かしたペルチェベストPRO2の年中無休の空調機能で、この夏を乗り切りたいと思います。
筆者は冷暖房両方の機能を備える服をこれまで見たことがありませんでした。本製品は、メタバースと連動可能なパーソナルエアコン「Pebble Feel」を開発したスタートアップのShiftallが開発に携わっているとのこと。これまでにもユニークな製品を開発してきた同社が絡んでいると聞いて納得です。
暑い夏、屋外での活動時にこういった冷房服があれば、体が少し楽になるはずです。ペルチェ素子を活かしたペルチェベストPRO2の年中無休の空調機能で、この夏を乗り切りたいと思います。

池 紀彦
ゲーム&ガジェットライター
自ら触れて得た体感を形にする兼業ライター。ソフトウェア事業のディレクションと検証を行なう傍ら、パソコン雑誌編集部やAV機器メディア編集部を経て得た経験を活かし、パソコン、ガジェット、ゲーム、おもちゃなどのレビューを日夜各所で執筆。ThinkPadと程よい懐古物を好み、懐かしのゲームやパソコン、アニメ、漫画などをこよなく愛します。「やってみた」には定評あり。