161人の天才や偉人の日課とは?ルーティンを見直し自分に適したスタイルを築く

朝起きたら、あなたはまず何をするだろうか? 多かれ少なかれ、誰もが日々のルーティンをこなしながら生活を送っている。その行動や決断の一つひとつは小さな選択肢でも、日課として積み重なると自己形成の一部となっていく。
本書は、フロイトやヘミングウェイ、村上春樹、ピカソら著名なクリエイターたち161人が、どのようにして毎日を過ごしていたかがまとめられている。計画的なものから瑣末な習慣まで十人十色だが、誰もが制作や表現活動を模索し、葛藤に苦しみながら日々を過ごしていることに気づかされる。そうした創作への情熱があふれる一方で、規範的で単調な生活リズムを徹底している人が多いことも意外な面白さだ。
天才たちの日課から分かることは、どのルーティンにも正解はなく、彼らが試行錯誤の末に築き上げた選択肢の集合体であることだ。自分で何かを変えたいと思うなら、無意識の自動運転となっている日々の選択肢を違うものに変えていくことで、新たな発見があるかもしれない。生活習慣は毎日の継続であり、天才も凡人も自分を駆り立てながら、仕事に取り組むことは同じだ。自分にとってベストな選択肢を意識的に一つずつ検証することで、それらを地道に実行していくことの大切さを学べるだろう。
本書は、フロイトやヘミングウェイ、村上春樹、ピカソら著名なクリエイターたち161人が、どのようにして毎日を過ごしていたかがまとめられている。計画的なものから瑣末な習慣まで十人十色だが、誰もが制作や表現活動を模索し、葛藤に苦しみながら日々を過ごしていることに気づかされる。そうした創作への情熱があふれる一方で、規範的で単調な生活リズムを徹底している人が多いことも意外な面白さだ。
天才たちの日課から分かることは、どのルーティンにも正解はなく、彼らが試行錯誤の末に築き上げた選択肢の集合体であることだ。自分で何かを変えたいと思うなら、無意識の自動運転となっている日々の選択肢を違うものに変えていくことで、新たな発見があるかもしれない。生活習慣は毎日の継続であり、天才も凡人も自分を駆り立てながら、仕事に取り組むことは同じだ。自分にとってベストな選択肢を意識的に一つずつ検証することで、それらを地道に実行していくことの大切さを学べるだろう。

『天才たちの日課』
発行:フィルムアート社
著者:メイソン・カリー 著/金原瑞人・石田文子 訳
定価:1980円(税込)
発行日:2014年12月15日
判型:四六判
頁数:376P
ISBN:978-4-8459-1433-3
https://www.filmart.co.jp/books/978-4-8459-1433-3/
発行:フィルムアート社
著者:メイソン・カリー 著/金原瑞人・石田文子 訳
定価:1980円(税込)
発行日:2014年12月15日
判型:四六判
頁数:376P
ISBN:978-4-8459-1433-3
https://www.filmart.co.jp/books/978-4-8459-1433-3/
仕事で煮詰まったら「フムフム」に満ちた100人の仕事の達人たちの生きざまを参考にしてみる

仕事に専心していると、気づかないうちに世界や視野が狭くなっていると感じたことはないだろうか。自分の仕事や組織がすべての常識であり基準であるように過信しすぎると、煮詰まることがあるかもしれない。
本書は、著者が街に出て、実際に話した100人の仕事の達人たちの記録をまとめた1冊。一つの職業につき見開き2ページの短い文章で構成されているが、その職人のエッセンスや仕事の極意が凝縮されている。「フムフム」という気負わないニュアンスで、軽やかにそれぞれの言葉や印象、感じたことを綴っているが、しっかりとインタビューしているからこそ抽出できたであろう核心に満ちている。誠意をもって真摯に鍛錬を積み重ねた人ほど、自分の仕事哲学を築き上げ、シンプルに生きているように感じさせる。
登場する人々は、庭師、マジシャン、落語家から起業家や社長秘書まで、その道一筋の職人ばかりなので、独自の常識や世界観が垣間見えるのも興味深いポイントだ。気軽に読める本だが、世界は広くて、いろいろな仕事をしている人がいると再認識する。新しいことにチャレンジするための元気をもらえる。
本書は、著者が街に出て、実際に話した100人の仕事の達人たちの記録をまとめた1冊。一つの職業につき見開き2ページの短い文章で構成されているが、その職人のエッセンスや仕事の極意が凝縮されている。「フムフム」という気負わないニュアンスで、軽やかにそれぞれの言葉や印象、感じたことを綴っているが、しっかりとインタビューしているからこそ抽出できたであろう核心に満ちている。誠意をもって真摯に鍛錬を積み重ねた人ほど、自分の仕事哲学を築き上げ、シンプルに生きているように感じさせる。
登場する人々は、庭師、マジシャン、落語家から起業家や社長秘書まで、その道一筋の職人ばかりなので、独自の常識や世界観が垣間見えるのも興味深いポイントだ。気軽に読める本だが、世界は広くて、いろいろな仕事をしている人がいると再認識する。新しいことにチャレンジするための元気をもらえる。

『世界はフムフムで満ちている―達人観察図鑑』
発行:筑摩書房
著者:金井真紀
定価:858円(税込)
発行日:2022年6月9日
判型:文庫
頁数:240P
ISBN:978-4-4804-3826-3
https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480438263/
発行:筑摩書房
著者:金井真紀
定価:858円(税込)
発行日:2022年6月9日
判型:文庫
頁数:240P
ISBN:978-4-4804-3826-3
https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480438263/
サクセスストーリーの舞台裏には学びがあふれている
今回紹介した5冊は、偉人たちの華やかな成功談でなく、どれも一個人の地道で堅実な軌跡だ。大きな声で語られることはないであろうからこそ、自分と別世界の物語ではなく、等身大の大きさとして心に響いてくる。
いずれも、私たちに届く成果や功績の裏には、何も確約がないまま諦めず、それでも重い腰を上げ続け、一歩ずつ積み重ねてきた陰の努力がある。著者たちがその舞台裏をつまびらかにしたのは、その道のりが成功体験より当事者にとって価値があったという証でもある。同じことを実践して成功するための「ノウハウ」が綴られているわけではない。
今回紹介した5冊からは、すぐに結果が伴わなくても自分らしい自己実現をしたいという目的を見失わないことの大切さを読み取ることができる。これらの書籍からその信念を体感することで、迷ったときや行き詰ったときにあなたの背中をそっと押してくれるだろう。
いずれも、私たちに届く成果や功績の裏には、何も確約がないまま諦めず、それでも重い腰を上げ続け、一歩ずつ積み重ねてきた陰の努力がある。著者たちがその舞台裏をつまびらかにしたのは、その道のりが成功体験より当事者にとって価値があったという証でもある。同じことを実践して成功するための「ノウハウ」が綴られているわけではない。
今回紹介した5冊からは、すぐに結果が伴わなくても自分らしい自己実現をしたいという目的を見失わないことの大切さを読み取ることができる。これらの書籍からその信念を体感することで、迷ったときや行き詰ったときにあなたの背中をそっと押してくれるだろう。

葉々社 小谷輝之
本屋と出版社
2社の出版社勤務を経て、2022年4月に東京・梅屋敷で本屋「葉々社」を開店。ひとりで本屋の運営を切り盛りしながら、出版社としての本作りにも取り組み中。Twitter:@youyousha_books