構図に注目
いい光を押さえたら、次は構図です。撮りたいものを真ん中に据えた「日の丸構図」や、
被写体を対角線上に配置する「対角線構図」、
三角形の頂点に被写体を置いたり、写真の中に三角形の線を作る「三角構図」が定番です。
「ラーメンや丼ものを日の丸構図でシンプルに力強く」「パスタをメインに、奥にスープを置く対角線構図で奥行きを」というように、主題となるメニューによって構図を考えるとよいでしょう。2品なら対角線構図、3品なら三角構図にするとバランスがとりやすいといった具合に、それぞれのメニューと相性の良い構図には一定のパターンがあります。
また、料理の「高さ」も意識したいところ。
ラテアートのような平面的なものは俯瞰で撮ると魅力的に見えますが、
また、料理の「高さ」も意識したいところ。
ラテアートのような平面的なものは俯瞰で撮ると魅力的に見えますが、
ケーキはそうはいきません。
パフェやケーキなど、高さのあるものは横から撮ったほうが、魅力的なポイントを正確に伝えることができるでしょう。被写体のチャームポイントを探してあげるつもりで、おいしく見える角度を探しましょう。
また、背景をぼかしたほうが、写真の中の情報が整理され、主題がはっきりします。ただし開放(レンズの絞りを最も開いた状態)に近い低いF値で撮ると、料理のお皿の途中からボケが始まってしまいます。たとえばこの写真は、手前のお刺身にしかピントが合っていません。
こちらの写真は、お皿の中全体にピントが合っていて、背景だけがボケています。
F4~5.6くらいに設定し、料理全体にピントが合うように撮影するほうが、食材の質感やディテールなどがしっかり写り、おいしそうに見える写真になるでしょう。
水平・垂直を意識
水平・垂直を意識すると、安定感のある写真になります。
テーブルフォトでは、背景やテーブルの木目を見落としてしまいがち。メインの被写体がまっすぐ撮れていても、背景が傾いているとバランスの悪い写真になってしまうので、撮影の際は注意が必要です。
撮影の時は、スマホ画面やファインダーにグリッド線を表示させると、水平や垂直に気を配って撮影することができます。また、テーブル全体を写真におさめたいときや、真上から見下ろす真俯瞰で撮影するときは、「テーブルの角は90度になっているか」「お皿は真ん丸になっているか」を確認すると、きちっと俯瞰で撮影することができるでしょう。
撮影の時は、スマホ画面やファインダーにグリッド線を表示させると、水平や垂直に気を配って撮影することができます。また、テーブル全体を写真におさめたいときや、真上から見下ろす真俯瞰で撮影するときは、「テーブルの角は90度になっているか」「お皿は真ん丸になっているか」を確認すると、きちっと俯瞰で撮影することができるでしょう。
スマホカメラで素早くはっきり写す
食事の写真は、撮影に時間をかけすぎないようにしたいもの。写真にこだわって長時間撮影していると、せっかくの料理が冷めてしまったり、いつまでも同行者が料理に手を付けることができなかったりして、楽しい時間に水を差してしまうこともあります。パパっと、2,3枚程度の撮影で抑えたいところです。
そんな時に役に立つのがスマホカメラ。広角で、明るく撮れて、ピントの合う範囲が広いので、構図にだけ気を配れば、ほぼ失敗はありません。
そんな時に役に立つのがスマホカメラ。広角で、明るく撮れて、ピントの合う範囲が広いので、構図にだけ気を配れば、ほぼ失敗はありません。
この写真上部のようなグラスの映り込み程度なら、スマホアプリで簡単に消せますしね……。あとは、みんなが食べるところや楽しい場の雰囲気を残すようにシフトすると、おいしそうな写真と楽しい思い出をセットで残すことができると思いますよ。
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どんな場合でも「光の特徴」「構図」のポイントを押さえることが、時短でおいしそうな料理写真を撮影するコツです。自宅で料理したときなどに、撮影の練習をしておくと、どんな場合でも素早く撮影プランを立てることができます。
また、料理には、「おいしそうに見える盛り付けのポイント」があります。外食の時は、料理の盛り付けを意識して観察しておくと、「おいしそうな写真」のヒントが見つかるでしょう。
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どんな場合でも「光の特徴」「構図」のポイントを押さえることが、時短でおいしそうな料理写真を撮影するコツです。自宅で料理したときなどに、撮影の練習をしておくと、どんな場合でも素早く撮影プランを立てることができます。
また、料理には、「おいしそうに見える盛り付けのポイント」があります。外食の時は、料理の盛り付けを意識して観察しておくと、「おいしそうな写真」のヒントが見つかるでしょう。
中野 亜希
ライター・コラムニスト
大学卒業後、ブログをきっかけにライターに。会社員として勤務する傍らブックレビューや美容コラム、各種ガジェットに関する記事執筆は2000本以上。趣味は読書、料理、美容、写真撮影など。
X:@752019