第2位:圧倒的なコストパフォーマンスと使いやすさならセリアの「ファイアスターター コンパクトタイプ」
セリアのファイアスターターは、大きさは約6×3cm、重さは約15gと驚くほどコンパクトです
非常用に車へ保管しておくならファイアスターターが本命
非常用に保管しておく火付け道具の大本命と筆者が考えているのがマグネシウムファイアスターター、セリアの「ファイアスターター コンパクトタイプ」(以下、「ファイアスターター」)実勢価格110円です。マグネシウム製のロッドを付属のストライカーで削ってマグネシウム粉を作り出し、そこにストライカーでマグネシウムロッドを強く擦って火花を発生させるマグネシウムファイアスターターは、上級キャンパーには定番グッズともいえる火付け道具。初めて使うときには本当にこれで火が付くのかと半信半疑ですが、慣れてしまうとかなり簡単に火を付けることができます。
マグネシウムは粉末などにすると簡単に火が付きますが、ロッドのような状態では発火温度は473度。車のグローブボックスなどに入れておいても、マグネシウムのロッドが発火するより前に、そのほかのプラスチック製品などが発火してしまいます。そのため、筆者は自分の車のグローブボックスにはセリアのファイアスターターなどのマグネシウムファイアスターターを常備しています。
マグネシウムは粉末などにすると簡単に火が付きますが、ロッドのような状態では発火温度は473度。車のグローブボックスなどに入れておいても、マグネシウムのロッドが発火するより前に、そのほかのプラスチック製品などが発火してしまいます。そのため、筆者は自分の車のグローブボックスにはセリアのファイアスターターなどのマグネシウムファイアスターターを常備しています。
写真左がマグネシウムロッド、写真右がストライカーです。小さなストライカーですが、思った以上にマグネシウムロッドをしっかり削ることができます
セリアのファイアスターターでも、たき火台の上に載せた着火剤に火を付けてみました。マグネシウムロッド部分も、ストライカーも小さいので苦戦するかと思ったのですが、ストライカーの形状に秘密があるようで思った以上に簡単にマグネシウムロッドが削れ、着火剤の上にマグネシウムの粉をふりかけた後、ストライカーでマグネシウムロッドを強く擦って火花を散らすと簡単に火が付きました。
筆者がマグネシウムファイアスターターにやや慣れていることもあるのでしょうが、着火までの時間は1分程度といったところでしょうか。非常に簡単です。コツはマグネシウムロッドは削れるものだとイメージして、着火剤の上に多めにマグネシウムの粉を振りかけてから着火すること。最初はマグネシウムとはいえ金属の棒が削れるイメージが起きず、着火剤に振りかける、マグネシウム粉の量が不足していることが多いので、大胆に削って多めに振りかけた後、火花を散らして着火することをおすすめします。
筆者がマグネシウムファイアスターターにやや慣れていることもあるのでしょうが、着火までの時間は1分程度といったところでしょうか。非常に簡単です。コツはマグネシウムロッドは削れるものだとイメージして、着火剤の上に多めにマグネシウムの粉を振りかけてから着火すること。最初はマグネシウムとはいえ金属の棒が削れるイメージが起きず、着火剤に振りかける、マグネシウム粉の量が不足していることが多いので、大胆に削って多めに振りかけた後、火花を散らして着火することをおすすめします。
着火剤の上の銀色の点々がすべてマグネシウムの粉です。マグネシウムの燃焼温度は3000度にも達します
セリアのマグネシウムファイアスターターは使いづらいという話もあるようですが、筆者は非常用としては十分と考えています。110円という実勢価格を考えると、製品自体を大きくするのは材料費的に不可能でしょう。実は10倍以上の価格がする大きめのマグネシウムファイアスターターも持っているのですが、確かにマグネシウムロッドが太く、ストライカーが大きな製品のほうが使いやすいのですが、車や自宅などに置いておく非常用としては110円という価格のほうが魅力的だと考えています。
マグネシウムファイアスターターは慣れてしまうと、かなり簡単に短時間で着火でき、キャンプなど際にさりげなく使うとかっこいいので、その際に使うのはちょっとこだわった高めのものにするもありでしょう。
マグネシウムファイアスターターは慣れてしまうと、かなり簡単に短時間で着火でき、キャンプなど際にさりげなく使うとかっこいいので、その際に使うのはちょっとこだわった高めのものにするもありでしょう。
第1位:USB充電可能なプラズマライター「KAARI LOIMU X2」
プラズマライターのLOIMU。大きさは直径約3cm、長さは収納時で約14cm。伸縮アームを伸ばすと約20cm。重さは約90gです
実用性を重視し普段から使うならプラズマライターが圧倒的に便利
今回実際に試した火付け道具のうち、普段も日常的に使うというのであれば、圧倒的におすすめなのがUSB充電可能なプラズマライター「KAARI LOIMU X2」(以下、「LOIMU」)(実勢価格5500円前後)です。KAARIは北欧フィンランドのブランドで、USB充電式。約2時間で満充電になり、約80回の着火が可能です。約1100度のプラズマアークを発生し、雨や風などの影響を受けることなく、対象物に着火できます。
簡単にいえば、USB充電が可能なライターといったイメージです。着火は本体グリップ部分にあるボタンを押すだけなので誰でも簡単です。
簡単にいえば、USB充電が可能なライターといったイメージです。着火は本体グリップ部分にあるボタンを押すだけなので誰でも簡単です。
着火剤の先端を押し付けて、スイッチをオン。約1100度のプラズマアークが発生し簡単に着火剤が燃え出します。非常にスマートで簡単
実際にたき火台の上に載せた着火剤にLOIMUで着火を行ったのですが、当たり前といえば、当たり前ですが、普通のたき火用ライターで火を付けるのと変わらない手間で火が付きました。コツも必要ありません。
しかもUSB充電で使用できるので、車のシガーソケットやポータブル電源、モバイルバッテリーからも充電が可能で、キャンプやアウトドアではもちろん、非常時にも比較的簡単に電源を確保できるのがうれしいところです。
しかもUSB充電で使用できるので、車のシガーソケットやポータブル電源、モバイルバッテリーからも充電が可能で、キャンプやアウトドアではもちろん、非常時にも比較的簡単に電源を確保できるのがうれしいところです。
ライター部分とは逆側に100ルーメンの明るさのLEDライトも装備。LEDライトとして使うこともできるので普段から持ち歩くのもありです
ポリカーボネート製のボディは防塵(ぼうじん)防水性能がIP57。「塵埃(じんあい)の侵入を完全に防止できないが電子機器の動作には問題がない」「一時的に水中に沈めた場合でも機器が影響を受けない」といったレベル。内蔵されているリチウムイオン電池は国際連合により策定されたUN38.3認証を受けています。ラフなアウトドアでも安心して使える仕様です。
本体のライター側とは反対側に最大100ルーメンの明るさのLEDライトを装備しているので、ライターとして使わないときはライトとして普段から持ち歩くのも便利です。ある意味非常に火付け道具として、ほぼ完璧と思われるLOIMUですが、唯一ともいえる弱点が50度を超える場所には保管できないこと。そのため、車には置いておけないので注意が必要です。
ほかのアイテムに比べて高価ですが、圧倒的に便利なので気になる方は購入を検討してみるのがおすすめです。
本体のライター側とは反対側に最大100ルーメンの明るさのLEDライトを装備しているので、ライターとして使わないときはライトとして普段から持ち歩くのも便利です。ある意味非常に火付け道具として、ほぼ完璧と思われるLOIMUですが、唯一ともいえる弱点が50度を超える場所には保管できないこと。そのため、車には置いておけないので注意が必要です。
ほかのアイテムに比べて高価ですが、圧倒的に便利なので気になる方は購入を検討してみるのがおすすめです。
普段から使うならプラズマライター、趣味ならファイアピストン、非常備蓄なら、それ以外
コストパフォーマンスなども考えて備蓄しておくなら、マグネシウムファイアスターターと集光板セットがもっとも現実的
非常用も含めた火起こし道具として4種類のアイテムを試したのですが、普段のキャンピングカーでの旅行を含めて日常的に使いたいと思ったのはプラズマライターの「KAARI LOIMU X2」だけです。使い捨てライターやマッチ以上に簡便に火を起こすことができます。ただし50度以上の場所には保管できないので、普段から持ち歩いて使用するのがおすすめです。
このプラズマライターの対極にあるような印象を受けたのが「PSKOOK ファイヤーピストン」で試したファイアピストン。うまく火が付けられるようになるまで、火を起こすという行為だけでこんなにコツやノウハウが必要か! 思ったほどです。そのおかげでうまく付けられるようになると人前で披露したくなります。ある意味、趣味性の高い火起こし道具といえるかもしれません。
もっとも現実的に車のグローブボックスなどでも保管でき、非常時にも有用だと感じたのは、共にセリアにて110円で購入した「ファイアスターター コンパクトタイプ」と「太陽光でつける火おこしセット」です。非常用袋や車のグローブボックスなどに入れておくと、いざというときも火起こしの方法は確保されているという安心感を非常にリーズナブルな価格で得ることができます。集光板を含む「太陽光でつける火おこしセット」は直射日光の当たる場所などには絶対に保管しないなどの配慮が必要です。現実的には、この2つがもっともおすすめです。
個人的には、実はもっとも手間がかかるファイアピストンでの火起こしが一番人前で披露したくもあります。どの方法を用意しておくかは好みですが、いざというときに火起こしグッズを1つくらい確保しておくと、リーズナブルに安心感を得ることができるでしょう。ぜひ検討してみてください。
このプラズマライターの対極にあるような印象を受けたのが「PSKOOK ファイヤーピストン」で試したファイアピストン。うまく火が付けられるようになるまで、火を起こすという行為だけでこんなにコツやノウハウが必要か! 思ったほどです。そのおかげでうまく付けられるようになると人前で披露したくなります。ある意味、趣味性の高い火起こし道具といえるかもしれません。
もっとも現実的に車のグローブボックスなどでも保管でき、非常時にも有用だと感じたのは、共にセリアにて110円で購入した「ファイアスターター コンパクトタイプ」と「太陽光でつける火おこしセット」です。非常用袋や車のグローブボックスなどに入れておくと、いざというときも火起こしの方法は確保されているという安心感を非常にリーズナブルな価格で得ることができます。集光板を含む「太陽光でつける火おこしセット」は直射日光の当たる場所などには絶対に保管しないなどの配慮が必要です。現実的には、この2つがもっともおすすめです。
個人的には、実はもっとも手間がかかるファイアピストンでの火起こしが一番人前で披露したくもあります。どの方法を用意しておくかは好みですが、いざというときに火起こしグッズを1つくらい確保しておくと、リーズナブルに安心感を得ることができるでしょう。ぜひ検討してみてください。
齋藤 千歳
フォトグラファー・ライター
北海道千歳市在住・千歳市生まれのフォトグラファー/ライター。キャンピングカーの「方丈号」から各種アウトドア、カメラ、レンズ、ガジェットに関する情報を発信したり、家族3人で北海道一周などしたりを楽しんでいる。