“群れ”で協力してさらに複雑な地形に対応
このカタツムリロボットが単体で超えられる段差は、高さ1cm、溝の幅は3.7cmです。しかし、複数のカタツムリロボットが集まって協力することで、さらに複雑な地形を乗り越えることができるようになります。
その仕組みは以下の通りです。
1. 集合して互いに吸着
カタツムリロボットは、磁石入りのキャタピラを使って仲間の殻の上に登ります。目的の位置に到達すると、吸盤を作動させて相手の殻に吸着し、強力に固定します。
2. 梯子や橋の形成
複数のロボットが集まって構造を作ることで、はしごや橋のような形を作り出します。これを利用して、カタツムリロボットは崖や谷を越えることができます。
3. 協力して作業
複数のカタツムリロボットが集合して「腕」を作り、ロボットの胴体部分が旋回して向きを変えることで、まるで関節を持つ腕のように動かすことができます。この腕を回すことにより、ロボットはデコボコした石畳の道を効率よく渡ることができます。また、物をつかんで移動させるなど、複雑な動作も実現します。
その仕組みは以下の通りです。
1. 集合して互いに吸着
カタツムリロボットは、磁石入りのキャタピラを使って仲間の殻の上に登ります。目的の位置に到達すると、吸盤を作動させて相手の殻に吸着し、強力に固定します。
2. 梯子や橋の形成
複数のロボットが集まって構造を作ることで、はしごや橋のような形を作り出します。これを利用して、カタツムリロボットは崖や谷を越えることができます。
3. 協力して作業
複数のカタツムリロボットが集合して「腕」を作り、ロボットの胴体部分が旋回して向きを変えることで、まるで関節を持つ腕のように動かすことができます。この腕を回すことにより、ロボットはデコボコした石畳の道を効率よく渡ることができます。また、物をつかんで移動させるなど、複雑な動作も実現します。
[Nature Communications] Snail-inspired robotic swarms
via www.youtube.com
カタツムリロボットの群れがさまざまな地形を横断する様子。協力して岩を登ったり、石畳や隙間を横断したりできる
カタツムリロボットがタスク実行のために変形する様子。8台のロボが協力して谷に橋を作っている
1台が橋を渡っていく
ロボットで作られた腕が物をつまめるように変形し、左の箱に入れているところ
このようにカタツムリロボットは集まって構造を作って動くことで、3次元の複雑な地形を協力して乗り越えるなど、さまざまな作業ができるようになります。
草や石畳の上を走る、自然の段差を上り下りする、細い隙間を通り抜ける、ゴツゴツした岩場を越えて物を運んだり、現地の状況を撮影して送信する……そんな多様な活動がこのカタツムリロボットで実現できるようになるでしょう。
草や石畳の上を走る、自然の段差を上り下りする、細い隙間を通り抜ける、ゴツゴツした岩場を越えて物を運んだり、現地の状況を撮影して送信する……そんな多様な活動がこのカタツムリロボットで実現できるようになるでしょう。
AIカタツムリロボットが宇宙に!?
このカタツムリロボットは現在、遠隔操作で動いていますが、今後はAIによって自律的に動けるように開発が進められています。
カタツムリロボットが自律的に動けるようになることで、現場調査、捜索・救助、さらには惑星探査機としての宇宙探査への応用など、さまざまな未来が描けるようになると研究者らは考えています。
具体的には、以下のような用途が考えられるでしょう。
1. 現場調査
自然環境での生態調査や環境モニタリングでは、ロボット群が自律的に移動し、データを収集できるかもしれません。例えば、森林や湿地帯での動植物の観察や、気象データの収集などが考えられます。
2. 捜索・救助
災害現場での捜索・救助活動では、ロボット群ががれきの中を移動し、生存者の捜索や物資の運搬を行えるかもしれません。特に、狭い空間や危険な場所でも安全に活動できるとなれば、救助活動の効率が飛躍的に向上します。
3. 惑星探査
宇宙探査では、ロボット群が惑星表面を自律的に移動し、地形の調査やサンプルの収集を行えるかもしれません。月や火星などの環境での探査活動では、その適応能力が大いに役立つでしょう。
カタツムリから着想を得たロボット群は、未整備な環境でもさまざまな行動をとることができ、幅広い分野での応用が期待されています。今後の技術進展により、さらに多くの可能性が広がるでしょう。
もしかすると、この奇妙なカタツムリロボットの群れが街中をせわしなく動き回り、物を運んだり、けが人や老人の介助をしたりする光景が普通になる、そんな未来が近いうちに来るかもしれません。
カタツムリロボットが自律的に動けるようになることで、現場調査、捜索・救助、さらには惑星探査機としての宇宙探査への応用など、さまざまな未来が描けるようになると研究者らは考えています。
具体的には、以下のような用途が考えられるでしょう。
1. 現場調査
自然環境での生態調査や環境モニタリングでは、ロボット群が自律的に移動し、データを収集できるかもしれません。例えば、森林や湿地帯での動植物の観察や、気象データの収集などが考えられます。
2. 捜索・救助
災害現場での捜索・救助活動では、ロボット群ががれきの中を移動し、生存者の捜索や物資の運搬を行えるかもしれません。特に、狭い空間や危険な場所でも安全に活動できるとなれば、救助活動の効率が飛躍的に向上します。
3. 惑星探査
宇宙探査では、ロボット群が惑星表面を自律的に移動し、地形の調査やサンプルの収集を行えるかもしれません。月や火星などの環境での探査活動では、その適応能力が大いに役立つでしょう。
カタツムリから着想を得たロボット群は、未整備な環境でもさまざまな行動をとることができ、幅広い分野での応用が期待されています。今後の技術進展により、さらに多くの可能性が広がるでしょう。
もしかすると、この奇妙なカタツムリロボットの群れが街中をせわしなく動き回り、物を運んだり、けが人や老人の介助をしたりする光景が普通になる、そんな未来が近いうちに来るかもしれません。
参考論文・画像出典「Snail-inspired robotic swarms: a hybrid connector drives collective adaptation in unstructured outdoor environments」(Zhao, D. (CUHK) et al., Nature Communications, 2024)
明石 皓
九州大学大学院にて物理を学ぶ。IQ167、(sd24)ケンブリッジ大学の交換留学時に買ったマグカップとクマのぬいぐるみが宝物。テクノロジー/IT/数学が好物。