Google Pixel 10シリーズが登場!AI主導の新体験&プロモデルは100倍ズーム対応も

坂倉 優介

AISpecialスマートフォン
初代Google Pixelの登場から数えて、ちょうど10世代目となる節目のモデル、Google Pixel 10シリーズが登場しました。メディア向けの発表会では、日本では発売されなかった初代Google Pixelや、Pixel 2も展示され、これまでの歩みを振り返ることができました。

この10世代の進化の中心にあったのがカメラとAIです。特にPixel 8シリーズ以降、AIへの注力が一層強まっていましたが、今年のPixel 10では、それがさらに前面に押し出されている印象を受けました。

4モデル展開、すべてが3眼カメラに

Google Pixel 10シリーズは、ベースモデルのPixel 10、コンパクトなプロモデルのPixel 10 Pro、大画面でプロモデルの実力を体験できるPixel 10 Pro XL、折りたたみスマートフォンのPixel 10 Pro Foldの4機種をラインアップしています。

・Pixel 10:6.3インチのベースモデル
・Pixel 10 Pro:6.3インチのコンパクトなプロモデル
・Pixel 10 Pro XL:6.8インチの大画面プロモデル
・Pixel 10 Pro Fold:本体の外側に6.4インチ、内側に8インチの大画面を搭載した折りたたみモデル

2021年発売のPixel 6シリーズ以降、Googleはベースモデルとプロモデルの2機種体制を続けてきました。その大きな違いのひとつがカメラ構成で、ベースモデルは2眼、プロモデルは3眼となっていました。

しかし、最新のPixel 10では、初めてベースモデルにも3眼カメラを搭載。これにより、どのモデルを選んでも望遠カメラが付いていて、遠くの被写体をくっきり撮影できるようになります。

これはベースモデルでも強力なカメラ体験を提供するという点で、SamsungのGalaxy Sシリーズと同じ方向性です。一方で、iPhoneはProだけが3眼という構成を維持しており、GoogleをはじめとするAndroid勢との違いが際立っています。

デザインは継承と進化、新色と最新のPixel UIに注目

デザインは昨年Pixel 9シリーズで大きく刷新したスタイルを継承しつつ、細かな変更が加えられています。

背面の検索窓を思わせるカメラバーはひと回り大きくなり、メタルフレームのふちが細くなったことで、存在感がより強調されています。

仕上げにも違いがあります。ベースモデルは、光沢のある背面ガラスとマットなメタルフレームを採用。対してプロモデルは、マットな背面ガラスと光沢のメタルフレームを組み合わせ、鏡面仕上げのGロゴでプレミアム感が演出されています。

Pixel 10のIndigoカラーとPixel 10 ProのMoonstoneカラー

カラーバリエーションも豊富です。

特に印象的なのは、初代Google PixelのReally BlueをオマージュしたIndigoと、月夜の空を思わせるブルーグレーのMoonstoneです。またペールグリーンのJadeも加わりました。定番のカラーにも手が加えられていて、Pixel 8以降、ブラック寄りの色味だったObsidianは、再びグレー寄りに変わりました。

今年はソフトウェアデザインも、最新のPixel UI「Material 3 Expressive」によって大きく進化します。

ロック画面のPIN入力や通知シェードには、すりガラス効果が多用され、弾むようなアニメーションやなめらかなトランジションによって、よりスムーズな操作感を実現。さらに、柔軟にカスタマイズできるクイック設定や、待ち受けを表現豊かなアニメーションで演出するライブ効果も加わりました。

The Android Show: I/O Edition | Expressive Design

AI主導の新体験、必要な情報を先回りして提案

Googleが数年前に独自チップに切り替えたのは、単純な処理性能を追いかけるのではなく、AIの強みを活かすためでした。

当初はこの戦略に懐疑的な声もありましたが、今ではどの価格帯のスマホでも基本操作は快適で、性能差を感じるのは一部のゲームや動画編集くらいです。価格や性能で差別化するのは難しくなり、これからは「ほかでは得られない体験」で選ばれる時代になると考えられます。その体験を支える鍵がAIです。

まだ「このAIがあるから、このスマホが欲しい」と思える体験は多くありませんが、Google Pixel 10シリーズに追加された新機能「マジックサジェスト」は、そのひとつになるかもしれません。

これまでのAI機能は、消しゴムマジックや編集マジックのように、ユーザーが操作や指示をして初めて動くツールでした。しかしマジックサジェストは、ユーザーより先に動いて必要な情報を提案してくれるAI主導の機能です。

例えば、友だちから「〇〇さんが来れなくなったから今日の予約変更お願い!」とメッセージが届くと、AIが自動で予約履歴を調べて電話番号を提案。提案をタップすれば、電話アプリに切り替わり、予約情報も表示されるので、それを見ながらスムーズに予約変更ができるといった動作が期待できるようです。

航空会社に問い合わせする時は、AIがメールなどから情報を探してフライト情報を提案する

これはまさにスマホの体験を変えるもので、単にチップの性能が高いだけでは実現できません。

カメラでもAIの役割は広がっています。

AIによってスマホのカメラは年々便利になっています。機能も性能も向上していて、それなりの知識さえあれば、うまく撮れるはずですが、全ての機能を使いこなしている人は多くありません。

そこで便利なのが新機能の「カメラコーチ」です。これは名前のとおりカメラの撮り方をAIが教えてくれる機能です。AIにはGeminiと同じモデルが採用されていて、写真のトレンドなどを考慮しながら、手取り足取り教えてくれます。

こうした機能が出回ると、同じ構図、似た構図ばかりの写真になってしまうとの懸念もありますが、カメラコーチは斬新な構図など、新たなアイデアまで提案してくれるようです。

カメラコーチが最適な構図を教えてくれる

また、日本未提供ながら声による写真の編集機能もあります。無数にボタンが並ぶ編集画面では、どれを押したらよいのか、どこに使いたい機能があるのかがわからないことがよくあります。そこで「写真を明るくして」「ホワイトバランスを暖色寄りにして」など、声に出すだけで編集できるようになります。音声モデルが日本語に対応すれば、日本語でも使えるようになりそうです。

チップセットは最大のアップグレード

こうしたAIを支えるのが、4機種すべてに搭載されているGoogle Tensor G5です。

最新チップセットにおける大きな変更のひとつが製造メーカーです。これまでGoogle TensorはSamsungが製造していましたが、最新のチップセットは、モバイルSoC(System on Chip)のSnapdragon製造も手がける業界トップのTSMCが担当しています。

「製造メーカーが変わるだけで、そんなに違うの?」と思うかもしれませんが、チップセットはどこが、どんな技術で作るかが評価に大きく影響します。

実際、Samsungが製造した「Snapdragon 8 Gen 1」は発熱が大きな問題になりましたが、設計を大きく変えずにTSMCが製造した「Snapdragon 8+ Gen 1」では、発熱が大幅に改善されました。この事件を理由に、Samsung製造のチップを避けるスマホメーカーも存在するほどです。

Tensor G5には、そのTSMCの3nmプロセス技術が採用されています。Googleは今回のTensorのアップデートを「5年前の登場以来、最大のアップグレード」と説明しており、電力効率を改善しつつ2桁のパフォーマンス向上を記録しています。

・AIを担当するTPU:最大60%の性能向上。より高品質なAI体験を効率的に提供可能に
・スクロールやウェブ閲覧、アプリ起動を滑らかにするCPU:平均で34%の高速化
・アップグレードされたイメージシグナルプロセッサー(ISP):写真と動画の画質を向上

さらに、AIが処理するデータをスマホにとどめることで安全かつ高速に処理できるオンデバイスAIには、最新のGemini Nanoモデルを採用。Pixel 10シリーズには発売時点で20以上の完全なオンデバイスAI機能を搭載しています。

この中には、音声通話時にリアルタイムに翻訳しながら、自分の声のトーンやニュアンスをそのまま伝えられる「マイボイス通訳」も含まれています。

マイボイス通訳のイメージ。翻訳した音声は画面でも確認できます

このほかにも、ロボコールや詐欺電話の検出やマルウェア保護、追加料金なしで利用できるVPNなど、さまざまなセキュリティ関連機能を提供するのもGoogle Pixelの特徴です。
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坂倉 優介

ブログメディア運営
スマートフォンやタブレット、アプリ、サービス、アクセサリを総合的に取り扱うブログメディア「携帯総合研究所」を運営。高校生時代に立ち上げて15年以上が経過しました。エンジニアの経験を活かして、大手キャリア4社の機種代金や月額料金を比較できる料金シミュレーターも開発しています。

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