ChatGPTが理解しやすい指示を行う
相手が人間であれば、こちらが多少要領を得ない話し方をしても意図をくんでもらえますが、ChatGPTには分かりやすく、整然とした文体で対話することが重要なポイントになります。
ChatGPTに限らず、プログラムや命令文(プロンプト)は書かれた順に処理が進みます。そのため、まずお願いしたいことを入力し、次に、そのアウトプットに必要な「条件」を挙げていくとスムーズです。番号を振るのも効果的です。
ChatGPTに限らず、プログラムや命令文(プロンプト)は書かれた順に処理が進みます。そのため、まずお願いしたいことを入力し、次に、そのアウトプットに必要な「条件」を挙げていくとスムーズです。番号を振るのも効果的です。
質問に番号を振って整理する
一度で完璧を目指さない
ChatGPTにはわかりやすい文章で指示することが大事と書きましたが、条件をしっかり提示することに加えて「何度か推敲する」作業も欠かせません。ChatGPTは強力なツールですが、完璧ではありません。時には誤った情報を提供することもあります。忍耐強く対話を続け、必要な情報を引き出すために、質問を工夫したり、異なるアプローチを試したりすることが重要です。
先ほど、面白い話をしてほしいという命令に「山手線の中の出来事」という条件を付けました。
私は「乗り合わせた人々の間に起きた出来事」というようなニュアンスを求めていたのですが、ChatGPTは「車両そのものが消える」物語を提案してきました。こういった齟齬を感じたら、「車両の中での出来事」「登場人物はどんな人物か」など、指示や条件を修正してみて、どんなアウトプットを得られるか試してみるべきです。
先ほど、面白い話をしてほしいという命令に「山手線の中の出来事」という条件を付けました。
私は「乗り合わせた人々の間に起きた出来事」というようなニュアンスを求めていたのですが、ChatGPTは「車両そのものが消える」物語を提案してきました。こういった齟齬を感じたら、「車両の中での出来事」「登場人物はどんな人物か」など、指示や条件を修正してみて、どんなアウトプットを得られるか試してみるべきです。
指示や条件を追加・修正してアウトプットの変化を試す
一度の命令で完璧を目指そうとせず、微調整しながら繰り返し命令文を与え、質を向上させていくことが大事です。
「明確に書く」「ナンバリングする」などのポイントを押さえ、ウェブ上の「プロンプト文例集」などのフォーマットを使えば、アウトプットの質を一定レベルまで持ち上げてはくれますが、ChatGPTと対話しながらコンテンツのアウトプットの質を向上させるステップは欠かせません。
たとえば、ビジネス書や新書のような、およそ10万字程度の文字数の本をChatGPTで書くとします。
その時、いきなり「ChatGPTを、若手ビジネスマンが使いこなすための本を書いてください。ビジネスシーンとプライベート、それぞれの活用シーンを想定し、文字数は10万字前後に収めてください」と命令したところで、たった1度で望むアウトプットを得るのはほぼ不可能です。
しかし、本のテーマを定めたうえで、全体の構成や章ごとのプロット案を整理しておき、それを1章ずつに区切って作業していけば、「ChatGPTで本を書く」こともそう難しくはないと思います。
これまで述べてきたコツに留意して、追加の指示を与えたり、命令と出力を繰り返せば、自ずとコンテンツの質は上がるはずです。
ChatGPTは学習するので、「命令→出力」をフィードバックとして受け取り、成長していきます。もし回答が不正確だったり、趣旨に沿わないものであれば、それをフィードバックすることでモデルの改善にも役立ちます。
「明確に書く」「ナンバリングする」などのポイントを押さえ、ウェブ上の「プロンプト文例集」などのフォーマットを使えば、アウトプットの質を一定レベルまで持ち上げてはくれますが、ChatGPTと対話しながらコンテンツのアウトプットの質を向上させるステップは欠かせません。
たとえば、ビジネス書や新書のような、およそ10万字程度の文字数の本をChatGPTで書くとします。
その時、いきなり「ChatGPTを、若手ビジネスマンが使いこなすための本を書いてください。ビジネスシーンとプライベート、それぞれの活用シーンを想定し、文字数は10万字前後に収めてください」と命令したところで、たった1度で望むアウトプットを得るのはほぼ不可能です。
しかし、本のテーマを定めたうえで、全体の構成や章ごとのプロット案を整理しておき、それを1章ずつに区切って作業していけば、「ChatGPTで本を書く」こともそう難しくはないと思います。
これまで述べてきたコツに留意して、追加の指示を与えたり、命令と出力を繰り返せば、自ずとコンテンツの質は上がるはずです。
ChatGPTは学習するので、「命令→出力」をフィードバックとして受け取り、成長していきます。もし回答が不正確だったり、趣旨に沿わないものであれば、それをフィードバックすることでモデルの改善にも役立ちます。
「お願い力」を磨こう
何度かお伝えしてきたとおり、ChatGPT自体はとても有能です。しかしそこから何らかのアウトプットを得るならば、最初にChatGPTに与える数行の命令だけでは難しいはずです。
ChatGPTに命令してみて「思い通りにならない」という人は、具体的な指示なしに1回で終わらせているか、簡単な条件しか伝えずにいるのではないかと思います。しかし、人を相手に何かをお願いする際も、自分が何を求めているか誤解のないように伝えたり、意見のすり合わせをしたり、フィードバックをするのはAIと同様に必要です。ChatGPTは「それを何度繰り返そうとも、嫌がらずに付き合ってくれる」ありがたい存在なのです。
結局一番大事なのは「お願い力」です。自分が求めるアウトプットをきちんと言語化し、ChatGPTに伝わる構成にし、命令し、何度もやり直しながら理想に近づけていく作業が肝心です。
ChatGPTに命令してみて「思い通りにならない」という人は、具体的な指示なしに1回で終わらせているか、簡単な条件しか伝えずにいるのではないかと思います。しかし、人を相手に何かをお願いする際も、自分が何を求めているか誤解のないように伝えたり、意見のすり合わせをしたり、フィードバックをするのはAIと同様に必要です。ChatGPTは「それを何度繰り返そうとも、嫌がらずに付き合ってくれる」ありがたい存在なのです。
結局一番大事なのは「お願い力」です。自分が求めるアウトプットをきちんと言語化し、ChatGPTに伝わる構成にし、命令し、何度もやり直しながら理想に近づけていく作業が肝心です。
中野 亜希
ライター・コラムニスト
大学卒業後、ブログをきっかけにライターに。会社員として勤務する傍らブックレビューや美容コラム、各種ガジェットに関する記事執筆は2000本以上。趣味は読書、料理、美容、写真撮影など。
X:@752019