ChatGPTをはじめとした生成AIが注目を集めています。個人だけでなく、企業でも活用が始まっているChatGPTですが「話題なのは知っているけど、どんな用途で利用できるのかイメージできない」「AIの回答は正しいの?」とその能力に疑問を持っていたり、「一度は使ってみたものの、思うような回答が得られなかった」と失望したりしている人もいるかもしれません。
実は、ChatGPTとうまく付き合うには、独特のコツがあります。「接し方」のコツを押さえると、回答の精度が上がり、「使える」と感じるシーンも増えていくでしょう。
実は、ChatGPTとうまく付き合うには、独特のコツがあります。「接し方」のコツを押さえると、回答の精度が上がり、「使える」と感じるシーンも増えていくでしょう。
あえて使わないほうがいい場合も……「ChatGPTの苦手なこと」を知っておこう
ChatGPTは便利ですが、あえて使わなくてもいい場面もあります。大前提として、ChatGPTは「できないことをできないと答える」のが苦手です。わからないこともそれなりに、しかも、もっともらしく答えてしまいます。「使ってみたけど、ChatGPTってそんなに便利かな?」と思っている人は、ChatGPTには不向きなこと、生成AIを使わなくてもいいことをさせてしまっているのかもしれません。
たとえば、ChatGPTは「事実を調べる」のはあまり得意ではありません。「今いる場所から最も近いスタバの位置」を知りたいのであれば、ウェブ検索やGoogleマップのほうがより早く正しい結果を得られるはずです。
また、ChatGPTはネット上の最新情報をリアルタイムに利用しているわけではありません。昨夜行われたスポーツの試合の結果や、出たばかりの新刊のあらすじやレビューなど、「最近の話題」も不得意です。
さらに「完璧な営業トークのスクリプトを書いて」というような定義があいまいな問いも、いい答えを得るのは難しいです。ただしこれについては、後述するように「ChatGPTとの対話」によって「自分の思う完璧に“近づけていく”」ことはできます。
これらのケースでは、ウェブ検索する、あるいは先輩や上司に聞いてしまったほうがずっと早いはずです。
ただし、ChatGPTに「聞いてみる」こと自体は悪くありません。生成AIが「できることは何か」「どこまでの精度が期待できるのか」を知り、自分なりに業務に生かしていくための投資として時間を使うのは、先々の時間の節約につながる行動だからです。人と接するときと一緒で、「ChatGPTが苦手なこと」を知っておくと、良い指示が出せるようになります。問いに関して試行錯誤する時間は、その先行投資になるでしょう。
たとえば、ChatGPTは「事実を調べる」のはあまり得意ではありません。「今いる場所から最も近いスタバの位置」を知りたいのであれば、ウェブ検索やGoogleマップのほうがより早く正しい結果を得られるはずです。
また、ChatGPTはネット上の最新情報をリアルタイムに利用しているわけではありません。昨夜行われたスポーツの試合の結果や、出たばかりの新刊のあらすじやレビューなど、「最近の話題」も不得意です。
さらに「完璧な営業トークのスクリプトを書いて」というような定義があいまいな問いも、いい答えを得るのは難しいです。ただしこれについては、後述するように「ChatGPTとの対話」によって「自分の思う完璧に“近づけていく”」ことはできます。
これらのケースでは、ウェブ検索する、あるいは先輩や上司に聞いてしまったほうがずっと早いはずです。
ただし、ChatGPTに「聞いてみる」こと自体は悪くありません。生成AIが「できることは何か」「どこまでの精度が期待できるのか」を知り、自分なりに業務に生かしていくための投資として時間を使うのは、先々の時間の節約につながる行動だからです。人と接するときと一緒で、「ChatGPTが苦手なこと」を知っておくと、良い指示が出せるようになります。問いに関して試行錯誤する時間は、その先行投資になるでしょう。
ChatGPTは「うんざりせずに付き合ってくれる友達」のようなもの
では、ChatGPTの素晴らしい点ってなんだろう……と考えてみましょう。大規模な言語モデルを学習済みなところ? 回答が早いところ? いろいろありますが、私としては、最も素晴らしいのは「絶対にイヤな顔をしない」ところではないかと思います。
たとえば、客先に営業に行くとき、何かのプレゼンをするとき……。先方からの疑問や反論が当然あるでしょう。そんなとき、何も考えずに丸腰で向かうのと、ChatGPTに予想される反論を提示してもらい、それを自分なりに咀嚼(そしゃく)して織り込んだ意見を用意して行くのとでは、結果はもちろん、その場で自信や落ち着きを持てるかどうかまで変わってきます。
こういった「壁打ち」に、延々と付き合ってくれる人間はそういませんが、ChatGPTはイヤな顔をすることも、「忙しい」も「またぁ?」もなく、あなたの気が済むまで淡々と付き合ってくれます。
さらに、ChatGPTは目標達成までの進捗管理も得意です。どんな目標を掲げていても「忙しくてその日のノルマが達成できない」「思ったよりも進まない」、はたまた「やる気が出ず、サボってしまう」といった日は絶対にあります。これを報告する相手が上司や先輩だとしたらどうでしょう。ものすごく気が重くなりますね。しかし、ChatGPTなら気楽なはずです。
たとえば、客先に営業に行くとき、何かのプレゼンをするとき……。先方からの疑問や反論が当然あるでしょう。そんなとき、何も考えずに丸腰で向かうのと、ChatGPTに予想される反論を提示してもらい、それを自分なりに咀嚼(そしゃく)して織り込んだ意見を用意して行くのとでは、結果はもちろん、その場で自信や落ち着きを持てるかどうかまで変わってきます。
こういった「壁打ち」に、延々と付き合ってくれる人間はそういませんが、ChatGPTはイヤな顔をすることも、「忙しい」も「またぁ?」もなく、あなたの気が済むまで淡々と付き合ってくれます。
さらに、ChatGPTは目標達成までの進捗管理も得意です。どんな目標を掲げていても「忙しくてその日のノルマが達成できない」「思ったよりも進まない」、はたまた「やる気が出ず、サボってしまう」といった日は絶対にあります。これを報告する相手が上司や先輩だとしたらどうでしょう。ものすごく気が重くなりますね。しかし、ChatGPTなら気楽なはずです。
理想の進み具合ではなくても、怒られたり、「やる気あるの?」と詰められたりする心配もないし、「どうしたらリカバリできるか」といったことまで教えてくれます。
相手がChatGPTならどんなに適当でもいい、というわけではありませんが、こうした対人コミュニケーションで発生するストレスがないのは、ChatGPTの大きなメリットです。さらにチャットログを見直せば、「自分には一定のペースで能率がダウンする傾向がある」といったこともわかるので、次回からはそれを織り込んだスケジューリングをする……などの工夫ができるのもうれしいポイントです。
とにかくChatGPTは、「またか」「まだわからないの?」「そんなこと考える人はいないよ」……といったネガティブ意見を一切言わず、こちらの納得がいくまでどんな話題にも付き合ってくれる友達のようなものだと考えてみてはいかがでしょうか。
相手がChatGPTならどんなに適当でもいい、というわけではありませんが、こうした対人コミュニケーションで発生するストレスがないのは、ChatGPTの大きなメリットです。さらにチャットログを見直せば、「自分には一定のペースで能率がダウンする傾向がある」といったこともわかるので、次回からはそれを織り込んだスケジューリングをする……などの工夫ができるのもうれしいポイントです。
とにかくChatGPTは、「またか」「まだわからないの?」「そんなこと考える人はいないよ」……といったネガティブ意見を一切言わず、こちらの納得がいくまでどんな話題にも付き合ってくれる友達のようなものだと考えてみてはいかがでしょうか。
中野 亜希
ライター・コラムニスト
大学卒業後、ブログをきっかけにライターに。会社員として勤務する傍らブックレビューや美容コラム、各種ガジェットに関する記事執筆は2000本以上。趣味は読書、料理、美容、写真撮影など。
X:@752019