このフェス、とにかくレーザーの光量が多い
ゆるゆるとピースな幕間を挟みつつ、各アーティストがパフォーマンスをするわけですが、パフォーマンスの方はキレキレ。アーティストはもちろん、会場の演出も切れ味がとてもいい。
まず音。アリーナの中央部あたりで聴くと、あまりの音圧におでこの産毛が逆立ってちょっと後ずさりするレベルなんです。そうそう、こういうのを聴きたくて私は来たんだよ。さらに度肝を抜かれたのが演出。とくに夕方以降にパフォーマンスしたEDM系のアーティストの出番になると、手加減ゼロのレーザーが飛んでくるわけです。DJ卓の周りでは火柱がバンバン上がるし、ここホントに屋内か?と思うくらい激しかった。
まず音。アリーナの中央部あたりで聴くと、あまりの音圧におでこの産毛が逆立ってちょっと後ずさりするレベルなんです。そうそう、こういうのを聴きたくて私は来たんだよ。さらに度肝を抜かれたのが演出。とくに夕方以降にパフォーマンスしたEDM系のアーティストの出番になると、手加減ゼロのレーザーが飛んでくるわけです。DJ卓の周りでは火柱がバンバン上がるし、ここホントに屋内か?と思うくらい激しかった。
光が、強い
この光を浴びてからの数日は見る夢がひたすら派手だった
スタンド席の隅から隅までテンションを上げる光量
もうね、この光と音圧にクラクラしながら踊る楽しさったら。あー来て良かった!
アオキはケーキを投げる代わりにTシャツ投げてました。やっぱ楽しいよね!
前夜祭の「GMO 渋谷FUTURE2023」にも来てくれたイアン・ディオールは個人的ベストアクトのひとつ。歌声が滑らかで美しかった
震度2くらいの勢いでフロアが揺れていたアーミン・ヴァン・ブーレン
とくに印象的だったのは2日目、大トリを務めたザ・チェインスモーカーズ。私は「大トリだし、チェンスモの演出もレーザー強いんだろうな〜!」ってニヤニヤしながら彼らの出番を待っていたのですが、いざ始まると最初から最後まで、ずっとどこかで観客のどなたかが感動して泣いてるのです。私は今までEDMで笑いこそすれ泣いたことはなかったので少し面食らったのですが、次第に涙の理由がなんとなくわかってきました。
ザ・チェインスモーカーズの音楽って青春そのものなんですよ。「クローサー」を高校時代に聴いて大人になってGMO SONIC 2023に来た人もいるはずですし、爆音で聴いてもどことなく甘酸っぱい。そんな自身のヒット曲の合間にケイト・ブッシュの「Running Up That Hill(嵐が丘)」をEDM調にマッシュアップしてくれたりするのでとても楽しい。「Running Up That Hill」は昔懐かしの名曲ですが、Netflixのドラマ「ストレンジャー・シングス」の劇中歌となりリバイバルヒット中。
ザ・チェインスモーカーズの音楽って青春そのものなんですよ。「クローサー」を高校時代に聴いて大人になってGMO SONIC 2023に来た人もいるはずですし、爆音で聴いてもどことなく甘酸っぱい。そんな自身のヒット曲の合間にケイト・ブッシュの「Running Up That Hill(嵐が丘)」をEDM調にマッシュアップしてくれたりするのでとても楽しい。「Running Up That Hill」は昔懐かしの名曲ですが、Netflixのドラマ「ストレンジャー・シングス」の劇中歌となりリバイバルヒット中。
最後の最後に別の曲かな? とフェイントをかましてからの「#Selfie」!大団円!
実は、今まで音楽のサブスクでEDMをあれこれ聴いても「どれも似てる?」なんて私は思いがちでした。が、いやいやそんなわけがない。ライブでパフォーマンスを見て、すさまじいレーザーと音圧のなかで踊るうちに、それぞれのアーティストの特徴を肌で感じるようになるんです。アオキはいつだってパーティーだし、マシュメロはキック強めなのにエモーショナルで、ザ・チェインスモーカーズは青春。
そして音楽フェスではそれぞれのアーティストを大切に思うファンたちが空間を共にするのも、ものすごく値打ちのあることなんですよね。そのアーティストがどんなふうに愛されているかを目の当たりにすると、自然とリスペクトの感情が生まれます。で、「音楽っていいよね」みたいな大らかな感想を胸に会場をあとにするわけです。最後にはレッドブルウォッカ飲んでギラギラのレーザーを滝のように浴びて数時間ひたすら踊った人間とは思えないくらい、ピースフルな気持ちになりました。
そして音楽フェスではそれぞれのアーティストを大切に思うファンたちが空間を共にするのも、ものすごく値打ちのあることなんですよね。そのアーティストがどんなふうに愛されているかを目の当たりにすると、自然とリスペクトの感情が生まれます。で、「音楽っていいよね」みたいな大らかな感想を胸に会場をあとにするわけです。最後にはレッドブルウォッカ飲んでギラギラのレーザーを滝のように浴びて数時間ひたすら踊った人間とは思えないくらい、ピースフルな気持ちになりました。
GMO SONIC 2023は、そんな音楽フェスティバルの根源的な価値を思い出させてくれるゴージャスで良いお祭りでした。後編ではGMO SONIC 2023ならではの演出やホスピタリティについてご紹介します。
花森 リド
ライター・コラムニスト
主にゲーム、マンガ、書籍、映画、ガジェットに関する記事をよく書く。講談社「今日のおすすめ」、日経BP「日経トレンディネット」「日経クロステック(xTECH)」、「Engadget 日本版」、「映画秘宝」などで執筆。
X:@LidoHanamori