アンケート調査から分かる女性の在宅ワークのメリット・デメリット～働き方に悩んだらどうしてる？

2022.12.13

Q6.在宅ワークで、何時間働いてる？

1週間あたり5時間未満が約31.1%

続いて、在宅ワークをしている人に1週間当たりの労働時間を質問しました。1週間当たり5時間未満の人が全体の31.1％、5時間以上10時間未満の人が全体の24.1%という結果となり、週の労働時間が10時間以下の人が約半数を占めていることが分かります。フルタイムではなく、生活のスキマ時間を活用してお金を稼いでいる人が多いのではないでしょうか。

また、フルタイム勤務が想定される1週間当たり40時間以上働いている人は、全体の5.8％と少ない結果となりました。在宅ワークが浸透しつつある中でも、フルタイムで在宅ワークをおこなっている人はいまだ少数のようです。

子育て中の人は短時間勤務が多い

次に、子どもがいる女性と子どもがいない女性の、勤務時間の違いを分析しました。子育て中の人は、1週間あたり5時間未満の人が35.2%、5時間〜10時間働いている人が24.9％という結果となり、合計で約6割の人が働いている時間は10時間未満であることが分かりました。それに対し子どもがいない人は、1週間当たりの在宅ワークの時間が5時間未満の人が21.8％、5～10時間働いている人が21.8％という結果となりました。

また、完全在宅のフルタイム勤務が想定される「在宅ワークで40時間以上働いている」人は、子育て中の人は全体の2.8%、子どもがいない人は、12.8％という結果になりました。

子どもがいる女性といない女性の、勤務時間の違いに大きな差が出る結果となりました。コロナ禍以降、在宅ワークが話題となっていますが、話題のわりに全体として少ない数値として読み取れるかもしれません。

以上の結果から、子育て中の人は、短い時間で在宅仕事をしているのに対し、子育てをしていない人の労働時間は、短時間から長時間まで幅広く分布している可能性があるようです。

Q7.どんな仕事をしている？

事務仕事をしている人が38.4%で1位

在宅ワークをしている人の中で、一番多かった仕事は「事務」で全体の38.4%という結果です。

また、2番目に多かったのは「ポイントサイト・アンケートサイトの利用」で31.8%。この結果に関しては、調査を実施した対象者が「ポイントサイト」利用者だったため、このような結果になったと推察されます。

3番目に多い仕事は「内職」で7.2%という結果でした。

スキマ時間で働くのに適している仕事は？

在宅ワークの実施時間が20時間未満の人の仕事内容を分析したところ、「ポイントサイト・アンケートサイト」の利用が全体の38.9%と1位の結果になりました。2位は「事務」で33.9%、3位は「内職」で8.1%という結果です。中には、株投資・資産運用をしたり、フリマ・オークションサイトを利用したりして、短時間で稼いでいる人もいました。

また、長時間在宅ワークで働いている人（20～40時間以上）の仕事内容には、プログラマーやWebデザイナーなど、専門スキルを生かしつつ、まとまった時間で業務を行っている仕事もありました。

今回の結果から、短時間で稼ぐ方法として、人気が高かったのが、「ポイントサイト・アンケートサイト」の利用であることが分かりました。スマホ1台でどこでも取り組むことができ、専門スキルも不要であるため、初めての在宅ワークにぴったりです。在宅ワークを始めてみたいと考えている人は、infoQ（https://infoq.jp/）などに登録してみるのもよいでしょう。

Q8.想像していた在宅ワークと現実

続いて、在宅ワークをしている人に「在宅ワークをする前に想像していたこと」と「在宅ワークを始めた後に知った現実」について質問をしました。

通勤時間

通勤時間に関しては、始める前と現実で以下のようなコメントがありました。

始める前：「通勤しないため楽」

現実：「ずっと仕事をしているような感じとなり疲れる」

以上のように、移動時間がなくなって楽であったり、満員電車に乗らずに済んだりといった回答が得られました。一方で、ずっと自宅にいるため、オンオフの切り替えが難しく、仕事をしている感覚が抜けずに疲れがたまる人もいるようです。

自由に仕事ができる

仕事のやり方の自由さに関しては、始める前と現実で以下のようなコメントがありました。

始める前：「好きな時間ででき、自分の都合に合わせて仕事ができる。時間の自由が利くため、上手にペース配分すればかなりゆとりが生まれる。自由な時間があり、誰にも干渉されず仕事ができる」

現実：「最初は生活のリズムがなかなかつかめず大変だったけど、今では考えていた通りかなりのゆとりが生まれた」

以上のように、人と対面で関わることなく、自由に仕事ができる一方で、緊急性の高い確認事項などがあったときにチャットを見てもらえず、対応に苦労するといった場面もあるようです。

稼げる金額

稼げる金額に関しては始める前と現実で以下のようなコメントがありました。

始める前：「あまりもうけることができなく、割にあわない」
「始める前は内職程度の仕事しかなく、収入が安定しないのではないかというイメージがあった」

現実：「自分の貯金が少しずつ増える、自分の好きなものを買える」
「時間の調整はやりやすくていいが、固定給ではないので変動がある。思ったより稼げない」
「始める前に抱いていたイメージとは違い、会社員時代より高収入を得ることができている」

以上のように、在宅ワークのおかげで、子育てや家事との両立ができる一方で、自宅にいるストレスを感じる人もいるようでした。在宅ワークをしていると家から一歩も出ないという日もあるため、積極的な運動やコミュニケーションを心がけるなど工夫が必要な面もあるようです。

Q9.在宅ワークのメリットは？

在宅ワークをするメリットを質問しました。

通勤時間が削減できる

通勤時間が削減できることに関しては以下のようなコメントがありました。

「混んでる電車に乗る必要がなくなった」
「満員電車がつらかったので負担が軽減された」
「睡眠時間が長くなった」
「通勤時間と身だしなみを整える時間を計算したら、1日あたり3時間ほど自分の時間として使えるようになった」

以上のように、通勤時間が減ることで、自由に使える時間が増えたり、満員電車に乗らないことで体力的な余裕ができたりした人が多くいるようです。

子育てと両立しやすい

子育てと両立しやすいことに関しては以下のようなコメントがありました。

「子どもの急な発熱があっても、仕事を休むことなく在宅ワークができるため、周りに迷惑をかけずに済む」
「子どもの病気や行事、長期休暇などに対応でき、遠慮しながら休みを取っていた過去がうそのような現実となった」
「自分の好きな時間に好きなようにできる。子どもの急な体調不良や学級閉鎖による休みなども対応できる。子どもと一緒に過ごす時間を確保できる」
「子どもの宿題をみてあげられる」
「夏休みに昼食の用意をしながら仕事ができる」

以上のように、子育てとの両立をメリットとしてあげている人が目立ちました。在宅ワークをすることで、子どもとの時間を多く作れたり、緊急事態への対応がしやすかったり、周りへ迷惑をかけずに済むといったメリットがあるようです。

スキマ時間に家事・休憩ができる

スキマ時間に家事・休憩ができることに関しては以下のようなコメントがありました。

「買い物、通院がしやすくなった。子どもの送り迎えに余裕ができた」
「仮眠が取れる。休憩がしっかり取れる」

以上のように、在宅ワークのスキマ時間を有効活用している人もみられました。自宅周辺で仕事をすることで、移動時間の短縮につながり、買い物や通院などの日常生活に余裕ができるといったメリットも大きいようです。

他者と接触せずに仕事ができる

他社と接触せずに仕事ができることに関しては以下のようなコメントがありました。

「自宅で安心して仕事ができる」
「自分のペースで仕事ができ、場合によっては職場より集中できる」
「他人と顔を合わせる機会が減り、ストレスも減少した」

以上のように、在宅ワークをすることで、他人との接触回数を抑え、自宅で安心して仕事ができることもメリットのひとつといえます。

自由に使えるお金が増える

自由に使えるお金が増えることに関しては以下のようなコメントがありました。

「ポイ活で得たお金で夫にプレゼントできた」
「スキマ時間がお金に替わる。自分や子どものおやつをたまにランクアップできるようになった」

以上のように、在宅ワークで稼いだお金を、自分へのご褒美や大切な人へのプレゼントとして活用している人もいました。自由に使えるお金が稼げるのも在宅ワークのメリットです。

Q10.在宅ワークのデメリットは？

在宅ワークのデメリットを質問しました。

思っていたより稼げない

思っていたより稼げないことに関しては以下のようなコメントがありました。

「時間の割に報酬がもらえないと思うこともある。ただ、自分でスキマ時間にこつこつを重ねることで、自分のことに使えるお金が月1万円弱できるのでうれしい」

以上のように、時間単価で考えると、あまり稼げない仕事もあるようです。高単価の仕事を得るためには、経験やスキルが必要になることもあるでしょう。

自宅にずっといるストレス・運動不足

自宅にずっといるストレス・運動不足に関しては以下のようなコメントがありました。

「人と会う機会が減るので、会話をすることが少なくなり、ストレスがたまる」
「運動不足になるので、太りやすかったり、筋力低下で逆に疲れやすくなったりした」

以上のように、在宅ワークでは、家から出ずに仕事をするため、閉塞感があることも。上手に息抜きや散歩をするなどして、ストレス発散をすることも大事になるでしょう。

メリハリをつける難しさ

メリハリをつける難しさに関しては以下のようなコメントがありました。

「メリハリをつけないと、結局時間を無駄に過ごしてしまうことがある」
「部屋着のまま働くなど、なまけてしまうことがある」
「他の社員との交流がない。悪い意味だと孤独感があるが、いい意味だと無駄話をする時間がないので仕事がはかどることもある」
「オンとオフの切り替えができず、24時間勤務している感覚になる」

以上のように、在宅ワークでは、自宅でプライベートの時間と仕事の時間の両方を過ごすことになるため、オンオフの切り替えを上手にやる必要があります。在宅ワークを続けるためにも、自宅でも洋服を着替えたり、仕事部屋を作って作業をしたりするなど、気持ちを切り替える工夫を取り入れることが重要になるのではないでしょうか。

まとめ

今回は結婚している女性の、働き方の悩みや在宅ワークの実態やメリット・デメリットについて調査した結果をご紹介しました。

調査の結果、働き方に悩んだことのある女性は全体の60％。また、在宅ワークをしたことがある人の割合は全世代では約4人に1人だったのに対し、20代と30代は約3割の人が在宅ワークを経験している結果です。

在宅ワークをはじめたきっかけは「収入を増やすため」が全体の41.0%と最も多く、次に多かったのは「新型コロナの流行（勤務先の指示）」で29.9%となっています。また、20代・30代の結果を分析すると「第1子の出産・育児」「第2子以降の出産・育児」をきっかけに在宅ワークを始めた人が全体の21.6％を占めており、出産や子育てが在宅ワークを始めるきっかけとなった人もいることが分かりました。

今回の調査結果において、一番多かった在宅ワークは「事務」で全体の38.4%、2番目に多かったのは「ポイントサイト・アンケートサイトの利用」で31.8%という結果です。

在宅ワークを始めたきっかけについて聞いてみたところ、ライフステージの変化に合わせ、働き方を変えている人が一定数いることがわかりました。ライフステージの変化（結婚出産など）や、介護や病気の問題が出てくるタイミングで、仕事について悩む方が多い傾向にあるようです。

在宅ワークのメリットとして、「通勤時間の削減」「子育てとの両立」「自由に使えるお金が増える」などが挙げられます。一方でデメリットは「思っていたほど稼げない」「仕事とプライベートの切り替えが難しい」「自宅にずっといるストレス」などです。

それぞれのライフスタイルや性格によって、在宅ワークが合っている人、出社して人と会話しながら仕事をする方が向いている人など、個人差が大きく出る結果といえるでしょう。「自由に使える時間が増える」「オンオフの切り替えが難しい」といった具体的な情報も参考にしながら、在宅の働き方を考える際の参考にしてみてはいかがでしょうか。

調査概要
調査方法：infoQでwebアンケート実施
調査期間：2022年10月13日～2022年10月21日
有効回答：5000サンプル
調査対象：全国16～69歳の既婚女性