新型コロナウイルスの感染拡大以降、テクノロジーを駆使したデジタルコンテンツは広がりを見せている。
例えば、昨年から仕事においては感染予防のために3密を避け、リモートワークが社会に浸透。電話やメールといった従来のツールだけでなく、オンラインミーティングツール「Zoom」などの急速な普及を促した。また、そのオンラインミーティングツールは仕事以外の場面でも活用され、「Zoom飲み」という言葉とともに、友人同士、知人同士がオンラインでコミュニケーションを楽しむ場を作り出すことに一役買った。
現在は、長きにわたり発令されていた「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」が、10月に全面的に解除されたことで、街の賑わいも随分かつてに近い雰囲気を取り戻してきたように感じる。しかし、まだまだコロナ禍は完全に収束したとは言い切れないため、今後もある程度は感染防止を目的に3密を避ける必要はあるだろう。
例えば、昨年から仕事においては感染予防のために3密を避け、リモートワークが社会に浸透。電話やメールといった従来のツールだけでなく、オンラインミーティングツール「Zoom」などの急速な普及を促した。また、そのオンラインミーティングツールは仕事以外の場面でも活用され、「Zoom飲み」という言葉とともに、友人同士、知人同士がオンラインでコミュニケーションを楽しむ場を作り出すことに一役買った。
現在は、長きにわたり発令されていた「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」が、10月に全面的に解除されたことで、街の賑わいも随分かつてに近い雰囲気を取り戻してきたように感じる。しかし、まだまだコロナ禍は完全に収束したとは言い切れないため、今後もある程度は感染防止を目的に3密を避ける必要はあるだろう。
離れた場所にいるプレイヤー同士がオンライン上でセッションを楽しめる
また、コロナ禍で浸透したインターネットを利用したリモート系コンテンツは、コロナ禍が完全に収束したとしても、一定の需要はありそうだ。例えば、以前なら友人同士でレンタルスタジオに集まり楽器演奏を楽しんでいた人は、コロナ禍では外出自粛により集まることが難しくなった。そのような課題を解決するために利用されたのが、オンライン上に仮想のスタジオを作り、離れた場所にいる楽器プレイヤー同士がセッションを楽しめるリモートセッションサービスだ。
コロナ禍における自粛期間中にはプロのミュージシャンもリモートセッションサービスを使って、音楽制作に取り組んだという話は少なくない。こうしたツールはアマチュアミュージシャンの間でも普及しており、物理的な距離の問題が解決されるなど、以前よりも気軽にセッションを行えるようになった。このため今ではコロナ禍の代替措置としてではなく、ひとつの体験として支持を集めている。
リモートセッションを行えるサービスは現在、複数存在する。その代表格的なサービスのひとつが楽器メーカーのヤマハによるオンライン遠隔合奏サービス「SYNCROOM(シンクルーム)」だ。
コロナ禍における自粛期間中にはプロのミュージシャンもリモートセッションサービスを使って、音楽制作に取り組んだという話は少なくない。こうしたツールはアマチュアミュージシャンの間でも普及しており、物理的な距離の問題が解決されるなど、以前よりも気軽にセッションを行えるようになった。このため今ではコロナ禍の代替措置としてではなく、ひとつの体験として支持を集めている。
リモートセッションを行えるサービスは現在、複数存在する。その代表格的なサービスのひとつが楽器メーカーのヤマハによるオンライン遠隔合奏サービス「SYNCROOM(シンクルーム)」だ。
独自の音声データ伝送技術により遅延なくセッションができる
SYNCROOMは、インターネット回線を介して遠隔地間の音楽合奏を実現し、最大5拠点まで複数のユーザー同士がオンラインセッションを行うことができる。
一般に使用されるIP電話やオンラインミーティングサービスで生じる音の遅延は、会話レベルでは気にならないが、ミュージシャン同士がお互いの音を聞きながら楽器を演奏していくセッションでは、音の遅延(レイテンシー)が生じることは都合が悪い。しかしSYNCROOMでは、音楽の合奏に許容される範囲内に収まるよう、可能な限り音の遅延を小さくするバッファリングを行う技術と、ルーターなどに特別な設定を行わなくても簡単に接続できる技術を組み合わせたヤマハ独自の低遅延音声データ伝送技術「NETDUETTO」が採用されている。これにより、インターネット回線を介したオーディオデータの双方向送受信の遅れを極小化し、遠隔地間でも違和感のほとんど生じない快適なオンラインセッションを実現する。
一般に使用されるIP電話やオンラインミーティングサービスで生じる音の遅延は、会話レベルでは気にならないが、ミュージシャン同士がお互いの音を聞きながら楽器を演奏していくセッションでは、音の遅延(レイテンシー)が生じることは都合が悪い。しかしSYNCROOMでは、音楽の合奏に許容される範囲内に収まるよう、可能な限り音の遅延を小さくするバッファリングを行う技術と、ルーターなどに特別な設定を行わなくても簡単に接続できる技術を組み合わせたヤマハ独自の低遅延音声データ伝送技術「NETDUETTO」が採用されている。これにより、インターネット回線を介したオーディオデータの双方向送受信の遅れを極小化し、遠隔地間でも違和感のほとんど生じない快適なオンラインセッションを実現する。
SYNCROOMの特徴(SYNCROOM公式サイトより)
またSYNCROOMでは、ユーザーがコミュニティを作り、交流できる公式プレイヤーズサイトも設けている。SYNCROOMを利用してセッションを行う場合、ユーザーはネット上に設けられた仮想の部屋である「ルーム」に入る必要がある。ルームは、作成したユーザーが自由に公開か非公開かを選べるのだが、公開されている「ルーム」に関しては、”仮入室”することで、そのルームの雰囲気を確認することができ、見知らぬユーザーの中から自分と気が合う人を見つけて交流を深めることもできる。
現在は、Windows/Macで利用できるPC版とiOS/Androidで利用できるモバイル版の2種類のアプリがリリースされており、どちらも無料でダウンロード可能。PC版がDAW(音楽制作ソフト)風のUIであるのに対し、モバイル版はユーザーのアイコンが表示される簡易なデザインと仕様は異なるものの、基本的な機能や使い方は同じ。どちらもネット環境さえあればPC、スマホの内蔵マイクを使って、すぐにセッションが可能だ。セッションした音源はアプリ内で録音後に音声ファイルとして書き出すこともできる。
現在は、Windows/Macで利用できるPC版とiOS/Androidで利用できるモバイル版の2種類のアプリがリリースされており、どちらも無料でダウンロード可能。PC版がDAW(音楽制作ソフト)風のUIであるのに対し、モバイル版はユーザーのアイコンが表示される簡易なデザインと仕様は異なるものの、基本的な機能や使い方は同じ。どちらもネット環境さえあればPC、スマホの内蔵マイクを使って、すぐにセッションが可能だ。セッションした音源はアプリ内で録音後に音声ファイルとして書き出すこともできる。
Jun Fukunaga
ライター・インタビュワー
音楽、映画を中心にフードや生活雑貨まで幅広く執筆する雑食性フリーランスライター・インタビュワー。最近はバーチャルライブ関連ネタ多め。DJと音楽制作も少々。