数々の名電子楽器を世に送り出してきた楽器メーカー、ローランドが7月26日に発売したユニークな最新楽器「Mood Pan」が話題だ。
Mood Panは、指で叩いて気軽に演奏を楽しめる電子ハンド・パーカッション。アコースティック・パーカッションのハンドパンから着想を得たこの楽器は、心地よいサウンドとシンプルなデザインで、演奏経験がなくてもすぐに楽しめるというコンセプトのもと、開発された。
この記事ではそんな最新楽器の魅力を探るべく、デモ機をお借りしたので、早速レビューしてみる。
Mood Panは、指で叩いて気軽に演奏を楽しめる電子ハンド・パーカッション。アコースティック・パーカッションのハンドパンから着想を得たこの楽器は、心地よいサウンドとシンプルなデザインで、演奏経験がなくてもすぐに楽しめるというコンセプトのもと、開発された。
この記事ではそんな最新楽器の魅力を探るべく、デモ機をお借りしたので、早速レビューしてみる。
豊富な音色とスケール設定
Mood Panの最大の特徴は豊富な音色バリエーションにある。ハンドパン、タンドラム、シンギングボウル、シンセなど12種類のデフォルト音源のほか、追加音源も使用できる。さらにエフェクト機能も搭載されているため、ユーザーはシンセサイザーのようにリバーブなどのエフェクトをかけて音色を加工することも可能だ。
Roland Mood Pan Demo Play(Sound:Hand Pan)
via www.youtube.com
また音階には、メジャースケール、マイナースケールのほか、ケルト、インド、アラビック、ジャパニーズなどの民族音楽系やリラックス、メディテイションなどのムード系まで12種類が用意されている。

演奏方法は、本体上部の9つのタッチ・センサー・パッドを指で叩くだけ。パッドにはそれぞれ選択したスケールの音が割り当てられるので、演奏初心者がランダムにパッドを叩いても音を外すことなく、良い感じのメロディーで演奏を楽しめ、2つ以上のパッドを同時に叩けば和音も奏でられる。
また、メロディーを奏でるだけでなく、本体の両端付近を叩けば、打楽器的な音を加えることもでき、さらにタッチで音をミュートすることも可能だ。
また、メロディーを奏でるだけでなく、本体の両端付近を叩けば、打楽器的な音を加えることもでき、さらにタッチで音をミュートすることも可能だ。
Roland Mood Pan Demo Play(Scale:Indian)
via www.youtube.com
快適な操作感
Mood Panのパッドは柔らかいシリコンパッドで、まず手触りがよい。そして、触った時のグリップ力もしっかりとある。また、音色がシタールの場合は、パッドを押し込むことで音程を変化させてベンド奏法的な音を鳴らせるなど、音色によっては、触り方で音の表情が変化する。
ハンドパン的なフォルムから、筆者は手首のスナップを効かさないと音をしっかり出ない印象があったのだが、実際にはその必要はなく、基本的には指でパッドを軽く叩くだけでもちゃんと音が出る。パッドの感度もユーザーが自由に変更できる。筆者の場合、感度を高めに設定し、軽めに叩く方がうまく演奏できた。
ハンドパン的なフォルムから、筆者は手首のスナップを効かさないと音をしっかり出ない印象があったのだが、実際にはその必要はなく、基本的には指でパッドを軽く叩くだけでもちゃんと音が出る。パッドの感度もユーザーが自由に変更できる。筆者の場合、感度を高めに設定し、軽めに叩く方がうまく演奏できた。
さまざまな効果を与えられるコントロール・パッドの魅力
Mood Panを演奏する上で面白かったのが、9つのパッドとは別に中央付近に設けられている「コントロール・パッド」(スペシャル・パッド)と呼ばれる小さなパッドだ。このパッドを使うことで、選択した音色にさまざまな効果を加えることができる。
筆者が試してみたところ、ハンドパンの音色でコントロール・パッドを押したまま演奏すると、倍音を加えることができた。また、シタール音色の場合は押すと“シャララー”という共鳴弦が鳴るような効果が加わる。音色によって、使用手順や効果が異なるので、コントロール・パッドを使いこなすには、ある程度の慣れが必要だが、うまく取り入れながら演奏するとノーマルパッドだけで演奏するよりも表現力を高められる。
筆者が試してみたところ、ハンドパンの音色でコントロール・パッドを押したまま演奏すると、倍音を加えることができた。また、シタール音色の場合は押すと“シャララー”という共鳴弦が鳴るような効果が加わる。音色によって、使用手順や効果が異なるので、コントロール・パッドを使いこなすには、ある程度の慣れが必要だが、うまく取り入れながら演奏するとノーマルパッドだけで演奏するよりも表現力を高められる。
Roland Mood Pan Demo Play(Sound:Sitar)
via www.youtube.com
本体だけでも音を鳴らせる気軽さと没入感を高めるBGM機能
Mood Panは内蔵スピーカー搭載で、本体だけでも音を鳴らせるが、PHONES/OUTPUT端子(3.5mm ステレオ・ミニ・タイプ)とUSB Type-Cポート経由で、ヘッドホンや外部スピーカーからの出力にも対応する。
電源はUSB-C給電または単3電池6本のどちらかを選択可能。単3電池6本の場合でも、ニッケル水素電池で約5時間、アルカリ電池で約4時間と長時間駆動するので、持ち運び先でも給電の心配なく使用できる。
本体サイズは幅31.6×高さ9.4cmで、テーブルやデスクの上に置いても使いやすい。本体の重量も2.4kg(電池含む)なので、あぐら座で太ももの上に置いての演奏も楽々行える。瞑想的なムードで演奏を楽しみたい場合は、このスタイルの方が気分もそれっぽくなるのでおすすめだ。
電源はUSB-C給電または単3電池6本のどちらかを選択可能。単3電池6本の場合でも、ニッケル水素電池で約5時間、アルカリ電池で約4時間と長時間駆動するので、持ち運び先でも給電の心配なく使用できる。
本体サイズは幅31.6×高さ9.4cmで、テーブルやデスクの上に置いても使いやすい。本体の重量も2.4kg(電池含む)なので、あぐら座で太ももの上に置いての演奏も楽々行える。瞑想的なムードで演奏を楽しみたい場合は、このスタイルの方が気分もそれっぽくなるのでおすすめだ。

さらに本体に搭載された「Background Music」機能も演奏時の没入感を高めてくれる注目機能だ。再生されるアンビエント調の環境音楽に合わせて演奏すると、鳴らす音もどことなく瞑想的な雰囲気に感じられる。搭載されているBluetoothを使えば、PCやスマホなどのデバイスと接続し、BGMとして好きな音源を内蔵スピーカーで再生することも可能だ。
Roland Mood Pan Demo Play(with BGM)
via www.youtube.com

Jun Fukunaga
ライター・インタビュワー
音楽、映画を中心にフードや生活雑貨まで幅広く執筆する雑食性フリーランスライター・インタビュワー。最近はバーチャルライブ関連ネタ多め。DJと音楽制作も少々。