アプリ連携で自分好みにカスタマイズ
Mood Panには、さまざま機能を自分好みにカスタマイズできる専用アプリ「Mood Pan Plus」も用意されている(iOS/Android対応)。アプリでは、追加音色として4つのユーザー・スロットに30種類以上の音色の中から選んだものを割り当てられるほか、パッドの感度、スケールや音程、BGM、エフェクトなど、さまざまなカスタマイズが手軽に行える。

音色やスケール、BGMなどさまざまな設定をカスタマイズできる専用アプリ「Mood Pan Plus」
MIDI機能で広がる可能性
最後に紹介したいのがMIDIの送受信機能だ。Mood Panは、USB MIDIケーブルを使って、DAW(音楽制作ソフト)やシンセサイザーと接続することで、それらのコントロール・パッドとして機能する。また、MIDIデータを受信して自動演奏させることもできる。
実際に、ハンドパンの音色を使いつつも、アンビエント調の瞑想的な音楽ではなく、あえてヒップホップ調の曲を用意して、Mood Panを自動演奏させてみた。手順としては、ヒップホップ調のトラックをまずDAWで作成し、それにあわせてMood Panを演奏する。次にその演奏をMIDIデータとして、DAWに記録し、自動演奏させるという感じだ。
実際に、ハンドパンの音色を使いつつも、アンビエント調の瞑想的な音楽ではなく、あえてヒップホップ調の曲を用意して、Mood Panを自動演奏させてみた。手順としては、ヒップホップ調のトラックをまずDAWで作成し、それにあわせてMood Panを演奏する。次にその演奏をMIDIデータとして、DAWに記録し、自動演奏させるという感じだ。

USB MIDIケーブルを使い、DAWと接続しMood Panを自動演奏させる
DAWを使えば、単純にMood Panの演奏をオーディオデータとして録音できるため、この手順だと二度手間に思えるかもしれない。しかし、MIDIデータ化すると、後から演奏のズレや音の強弱の修正が可能になる。生演奏に自信がない場合はこのやり方を試してみるのもいいだろう。
またMIDIデータを組み替えて、全く別のフレーズにしたり、別の音色で鳴らすといったこともできる。その例が先述のハンドパン音色とそのMIDIデータを組み替え、声ネタ風のアプリの追加音色「ジャズ・スキャット」を使ったこちらの音源だ。
またMIDIデータを組み替えて、全く別のフレーズにしたり、別の音色で鳴らすといったこともできる。その例が先述のハンドパン音色とそのMIDIデータを組み替え、声ネタ風のアプリの追加音色「ジャズ・スキャット」を使ったこちらの音源だ。
演奏を楽しむだけでなく、音楽制作用のツールとして使用できるところも、Mood Panの魅力の1つといえるだろう。
日常の中で気軽に音楽表現を楽しむきっかけを与えてくれる
このように実際にMood Panを使ってみると、持ち運びが便利なハンドパンとしての使い方だけでなく、電子楽器や音楽制作ツールとしての使い方までいろいろな活用の可能性があることがわかった。
その上で改めて魅力を感じたのは、楽器の演奏経験や音楽理論の知識の有無にかかわらず、指先1つで音楽を楽しめるというコンセプトだ。そのコンセプトを体現するMood Panの本質的な価値は、日常の中で気軽に音楽表現を楽しむきっかけを与えてくれるところにあるのではないだろうか。
電子ハンド・パーカッション「Mood Pan」
価格:オープン(市場想定価格:税込み 7万7000円)
https://www.roland.com/jp/products/mood_pan_mn-10
その上で改めて魅力を感じたのは、楽器の演奏経験や音楽理論の知識の有無にかかわらず、指先1つで音楽を楽しめるというコンセプトだ。そのコンセプトを体現するMood Panの本質的な価値は、日常の中で気軽に音楽表現を楽しむきっかけを与えてくれるところにあるのではないだろうか。
電子ハンド・パーカッション「Mood Pan」
価格:オープン(市場想定価格:税込み 7万7000円)
https://www.roland.com/jp/products/mood_pan_mn-10

Jun Fukunaga
ライター・インタビュワー
音楽、映画を中心にフードや生活雑貨まで幅広く執筆する雑食性フリーランスライター・インタビュワー。最近はバーチャルライブ関連ネタ多め。DJと音楽制作も少々。