人工知能のことは好きだけど理解してたんだろうか?
資格試験を受ける人には、それぞれにそれなりの事情があります。「就職や昇進に役に立つ」とか「面白そう」だとか、あるいは「道場破りのような趣味」なんてのもあるかもしれません。
一般社団法人日本ディープラーニング協会(以下、ディープラーニング協会)が年に5回ほど実施している「ジェネラリスト検定(以下、G検定)」も、そんな諸事情により受験する人が、毎回およそ4000人ほどいます。
G検定は、AI(人工知能)とディープラーニング(深層学習)に関する民間資格です。昨今よく耳にするようになったAIやディープラーニングの概要や動向を学び、ビジネスに活かせる人が増えるように……という目的で整備されました。
受験料は一般は1万3200円で、学生なら5500円(万が一不合格の場合は、前回受験日から2年以内なら一般・学生問わず半額で再チャレンジ可能)。公式サイトで申し込んで、コンビニで受験料を支払えばOKです。試験当日は自宅のPCで受験できて、合格率はだいたい60〜65%ほど。つまり数ある資格試験のなかでは、準備も試験スタイルも難易度も、さほど敷居が高くない印象です。
で、私もかる〜〜〜〜い気持ちで受験することに。AIのことは昔からそれなりに好きだけど、エンジニアではないし、理数系の勉強では「数学ⅡB」の初期で音を上げて裸足で逃げ出した過去を持ちます。だからAIとは近いようで遠い存在のまま長年お付き合いを続けてきました。はたして私はどのくらいAIを知っているんだろうか? わからないまま薄笑いしてないかな……とモヤモヤしていたら、ちょうどG検定の試験日程が近かったのです。
試験日は9月9日で、申し込んだのは9月1日。8日間で、さあ何ができる? ……ということで、本稿は「G検定を勢いで受けて、白目を剥くくらい大変だったが、合格できた」というお話です。
一般社団法人日本ディープラーニング協会(以下、ディープラーニング協会)が年に5回ほど実施している「ジェネラリスト検定(以下、G検定)」も、そんな諸事情により受験する人が、毎回およそ4000人ほどいます。
G検定は、AI(人工知能)とディープラーニング(深層学習)に関する民間資格です。昨今よく耳にするようになったAIやディープラーニングの概要や動向を学び、ビジネスに活かせる人が増えるように……という目的で整備されました。
受験料は一般は1万3200円で、学生なら5500円(万が一不合格の場合は、前回受験日から2年以内なら一般・学生問わず半額で再チャレンジ可能)。公式サイトで申し込んで、コンビニで受験料を支払えばOKです。試験当日は自宅のPCで受験できて、合格率はだいたい60〜65%ほど。つまり数ある資格試験のなかでは、準備も試験スタイルも難易度も、さほど敷居が高くない印象です。
で、私もかる〜〜〜〜い気持ちで受験することに。AIのことは昔からそれなりに好きだけど、エンジニアではないし、理数系の勉強では「数学ⅡB」の初期で音を上げて裸足で逃げ出した過去を持ちます。だからAIとは近いようで遠い存在のまま長年お付き合いを続けてきました。はたして私はどのくらいAIを知っているんだろうか? わからないまま薄笑いしてないかな……とモヤモヤしていたら、ちょうどG検定の試験日程が近かったのです。
試験日は9月9日で、申し込んだのは9月1日。8日間で、さあ何ができる? ……ということで、本稿は「G検定を勢いで受けて、白目を剥くくらい大変だったが、合格できた」というお話です。
「松尾先生のところの資格だよね?ちゃんと準備しとけよ」
G検定の受験申し込みをする前日、ゲーム系AIの専門家でグラフィッククリエイターの森川幸人さんに会いました。その席で「そうそう、G検定っていうAIの資格を今度受けるんです〜」とニコニコ報告したところ、森川さんの目がすかさずキラっと光り、「松尾先生(東京大学大学院の松尾豊教授。9月にGMOインターネットグループの顧問に就任しました)のところの資格だよね? たぶん難しいよ。ちゃんと勉強しときな」と言うじゃないですか! 内心「マ、マジっすか……」と脂汗がにじんでくる。とてもじゃないが「今のわたくしは、ノー勉であります」など言えない。森川さんなら、そんなこととっくにお見通しだったとは思いますが。
というか、ちゃんと勉強するも何も、試験まで10日を切ってる。なんだか始まる前から終わってる、イヤな予感が……。
というわけで翌朝、G検定のテキストを買うべく開店間もない紀伊國屋書店へ駆け込むことに。もはやネット通販で注文して届くのを待っている時間すら惜しかった。そして大型書店はオンライン上で在庫検索ができるのでありがたい(夜のうちにワナワナ震えながら紀伊國屋書店のサイトにアクセスし、目当てのテキストの在庫状況を調べました)。
どの本を買えばよいかは、G検定の公式サイトで紹介されている「G検定の合格者が学習に使用した教材」を参考にしました。こういうときはね、ハック情報や小手先のあれこれなんてダサいことでジタバタせずに、真正面から公式を頼るのがいいんです。
G検定の関連書籍は、テクノロジー関連の棚の目立つところにたくさん平積みされていました(テクノロジーの棚はAI関連とAWS関連の本が目立ってた)。私が選んだのはこの2冊。
『深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト)公式テキスト 第2版』(通称・白本)
『徹底攻略ディープラーニングG検定ジェネラリスト問題集 第2版 (徹底攻略シリーズ)』(通称・黒本)
公式テキストだけだと練習問題の数が少し心もとなかったので、問題集も買うことに。
それぞれ約300ページのボリューム。試験当日までに全部消化できるかはなはだ怪しい。でも、そうも言ってられないし、やると決めたらやればいいだけ。そもそもG検定やITパスポートといった資格は、試験で一定基準に達すれば合格します。採用試験や大学受験のように定員があるわけではないので気がラク。
こうして「ちゃんと勉強しときな」という森川さんの声が脳内をリフレインするなか、帰路の電車で参考書を開いたのでした。
ちなみに「試験後のご褒美」という名目で深沢七郎のエッセイ『言わなければよかったのに日記』もついでに買ってしまい、試験後のご褒美どころか息抜きと称して読みまくることに。こんなハズじゃないんだが……と思いつつも、ゲラゲラ笑えて元気が出てよかった。本屋さんでのお買い物は、こんなふうに「よそ見」をして予想外の本まで手に取ってしまうところが悩ましくも愛しい。
というか、ちゃんと勉強するも何も、試験まで10日を切ってる。なんだか始まる前から終わってる、イヤな予感が……。
というわけで翌朝、G検定のテキストを買うべく開店間もない紀伊國屋書店へ駆け込むことに。もはやネット通販で注文して届くのを待っている時間すら惜しかった。そして大型書店はオンライン上で在庫検索ができるのでありがたい(夜のうちにワナワナ震えながら紀伊國屋書店のサイトにアクセスし、目当てのテキストの在庫状況を調べました)。
どの本を買えばよいかは、G検定の公式サイトで紹介されている「G検定の合格者が学習に使用した教材」を参考にしました。こういうときはね、ハック情報や小手先のあれこれなんてダサいことでジタバタせずに、真正面から公式を頼るのがいいんです。
G検定の関連書籍は、テクノロジー関連の棚の目立つところにたくさん平積みされていました(テクノロジーの棚はAI関連とAWS関連の本が目立ってた)。私が選んだのはこの2冊。
『深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト)公式テキスト 第2版』(通称・白本)
『徹底攻略ディープラーニングG検定ジェネラリスト問題集 第2版 (徹底攻略シリーズ)』(通称・黒本)
公式テキストだけだと練習問題の数が少し心もとなかったので、問題集も買うことに。
それぞれ約300ページのボリューム。試験当日までに全部消化できるかはなはだ怪しい。でも、そうも言ってられないし、やると決めたらやればいいだけ。そもそもG検定やITパスポートといった資格は、試験で一定基準に達すれば合格します。採用試験や大学受験のように定員があるわけではないので気がラク。
こうして「ちゃんと勉強しときな」という森川さんの声が脳内をリフレインするなか、帰路の電車で参考書を開いたのでした。
ちなみに「試験後のご褒美」という名目で深沢七郎のエッセイ『言わなければよかったのに日記』もついでに買ってしまい、試験後のご褒美どころか息抜きと称して読みまくることに。こんなハズじゃないんだが……と思いつつも、ゲラゲラ笑えて元気が出てよかった。本屋さんでのお買い物は、こんなふうに「よそ見」をして予想外の本まで手に取ってしまうところが悩ましくも愛しい。
花森 リド
ライター・コラムニスト
主にゲーム、マンガ、書籍、映画、ガジェットに関する記事をよく書く。講談社「今日のおすすめ」、日経BP「日経トレンディネット」「日経クロステック(xTECH)」、「Engadget 日本版」、「映画秘宝」などで執筆。
X:@LidoHanamori