Googleの対話型AI「Gemini」が話題です。大きな特徴は「Gmail」「Google Docs」「Google Drive」といったGoogleアプリはもちろん、「YouTube」アプリとも連携ができること。
無料版でも「@」によるツールの指定やGoogleスプレッドシートへの出力など、Googleの他サービス・アプリとのシームレスな連携ができ、マルチモーダル機能により画像からの住所特定ができることや、GPT-4を超えるレベルの処理速度が期待できることなど、ChatGPTにはなかった機能がたくさんあります。ビジネスを含めた幅広いシーンで活用ができそうです。
特に、各アプリへのメンション機能はGeminiの大きな強みです。
無料版でも「@」によるツールの指定やGoogleスプレッドシートへの出力など、Googleの他サービス・アプリとのシームレスな連携ができ、マルチモーダル機能により画像からの住所特定ができることや、GPT-4を超えるレベルの処理速度が期待できることなど、ChatGPTにはなかった機能がたくさんあります。ビジネスを含めた幅広いシーンで活用ができそうです。
特に、各アプリへのメンション機能はGeminiの大きな強みです。
「メンション機能」はユーザーとAIの会話の中で「@」記号に続けて特定のアプリを指定することで直接呼び出せる機能です。「@」で目的の機能を呼び出す操作はSNS上でのメンション機能に近く、多くのユーザーにとって直感的な操作であることも「使いやすさ」として評価できるポイントではないでしょうか。
また「ファクトチェック」においても、Geminiは一歩進んでいます。
AIを利用するときは、AIがつくウソ、「ハルシネーション」に注意が必要です。生成AI系のサービスは、正しい答えを提供できない時でも「わかりません」とは答えません。「もっともらしく聞こえるのに間違っている回答」を返してきます。
それだけに、特に自分が知らない分野においてAIを利用した場合は注意が必要なのですが、Geminiは生成された回答の根拠を示してくれます。回答後に出てくる”Google”のアイコンをクリックすると、参照したサイトを確認できるのです。これは有料版のChatGPTにもない、便利機能です。
ChatGPTにも先日「GPT mentions(GPT メンション)」という機能が提供され、ユーザーは複数のGPTsを1つのチャット内で組み合わせて使用できるようになりました。
テキスト生成のための一般的な「GPT-4」と、画像生成のための「DALL·E」を一つのチャット内で使用するといった複雑なタスクも可能になりました。
しかし、GPT mentionsを使用する際に呼び出せるのは、ユーザーが過去に利用したことのあるGPTs、それも最近利用したものに限られるため、目的に応じたGPTがスムーズに表示されない場合があります。
また、そもそもGPT mentionsは、ChatGPT Plusプラン以上で利用可能な機能。無料版のChatGPTでは使用できません。
さらに、Google Mapや検索、You Tubeデータは、ChatGPTデフォルト機能では基本的にアクセスできないため、無料プランでもこれらのアプリをシームレスに使えることは、Geminiの強みなのです。
Geminiの優れた点がGoogleアプリとの連携であることは先に触れました。一方で、現在のところはハルシネーションが起きやすいなど、精度においてはChatGPTのほうが優れているのでは……という印象もあります。
しかし、ChatGPTが最新の情報をもとに回答を生成する仕組みではないのに対し、最新のマップやホテル情報などを参照できる点はGeminiの長所です。現状ではGeminiを「Googleアプリのエージェント」のように考えるのが、その良さを生かしつつ、質のよいアウトプットを得るポイントではないかと思います。
では、具体的な使用例を見ていきましょう。
また「ファクトチェック」においても、Geminiは一歩進んでいます。
AIを利用するときは、AIがつくウソ、「ハルシネーション」に注意が必要です。生成AI系のサービスは、正しい答えを提供できない時でも「わかりません」とは答えません。「もっともらしく聞こえるのに間違っている回答」を返してきます。
それだけに、特に自分が知らない分野においてAIを利用した場合は注意が必要なのですが、Geminiは生成された回答の根拠を示してくれます。回答後に出てくる”Google”のアイコンをクリックすると、参照したサイトを確認できるのです。これは有料版のChatGPTにもない、便利機能です。
ChatGPTにも先日「GPT mentions(GPT メンション)」という機能が提供され、ユーザーは複数のGPTsを1つのチャット内で組み合わせて使用できるようになりました。
テキスト生成のための一般的な「GPT-4」と、画像生成のための「DALL·E」を一つのチャット内で使用するといった複雑なタスクも可能になりました。
しかし、GPT mentionsを使用する際に呼び出せるのは、ユーザーが過去に利用したことのあるGPTs、それも最近利用したものに限られるため、目的に応じたGPTがスムーズに表示されない場合があります。
また、そもそもGPT mentionsは、ChatGPT Plusプラン以上で利用可能な機能。無料版のChatGPTでは使用できません。
さらに、Google Mapや検索、You Tubeデータは、ChatGPTデフォルト機能では基本的にアクセスできないため、無料プランでもこれらのアプリをシームレスに使えることは、Geminiの強みなのです。
Geminiの優れた点がGoogleアプリとの連携であることは先に触れました。一方で、現在のところはハルシネーションが起きやすいなど、精度においてはChatGPTのほうが優れているのでは……という印象もあります。
しかし、ChatGPTが最新の情報をもとに回答を生成する仕組みではないのに対し、最新のマップやホテル情報などを参照できる点はGeminiの長所です。現状ではGeminiを「Googleアプリのエージェント」のように考えるのが、その良さを生かしつつ、質のよいアウトプットを得るポイントではないかと思います。
では、具体的な使用例を見ていきましょう。
会食向けのレストランを探す
会食や飲み会のお店探しは意外と手間がかかります。予算や立地はもちろん、「和食がいい」「靴を脱がなくてはいけない座敷の店は避けたい」といった条件、また口コミの評価の高さなど、さまざまな基準を満たすお店を探さなくてはいけません。
そこで、「渋谷近辺で和食を食べることができ、座敷の席ではない」会食用の店を探してリストアップするよう、Geminiに依頼してみます。
そこで、「渋谷近辺で和食を食べることができ、座敷の席ではない」会食用の店を探してリストアップするよう、Geminiに依頼してみます。
渋谷駅近辺で、夜の1人あたり単価が7000円程度の店をGeminiにリストアップしてもらう
すると、いくつかの店をリストアップしてくれ、マップ上にも表示してくれます。
しかし、スマートフォンで検索した状態のデータは、すぐに検討するならいいけれど、あとから参照するには少し不便。「Gemini」ならこのリストをスプレッドシートに出力することもできます。ストレスのない行動動線が確保されていると感じます。
しかし、スマートフォンで検索した状態のデータは、すぐに検討するならいいけれど、あとから参照するには少し不便。「Gemini」ならこのリストをスプレッドシートに出力することもできます。ストレスのない行動動線が確保されていると感じます。
スプレッドシートへの出力もストレスなし
中野 亜希
ライター・コラムニスト
大学卒業後、ブログをきっかけにライターに。会社員として勤務する傍らブックレビューや美容コラム、各種ガジェットに関する記事執筆は2000本以上。趣味は読書、料理、美容、写真撮影など。
X:@752019