プチプラ4選! いざというときの「明かり」が進化!手回し、電池1本、屋外ソーラー、72時間化学発光

齋藤 千歳

Specialアウトドア・お出かけ使ってみた

備えない災害用「明かり」という考え方

スタンダードプロダクツの「ソーラーライト(吊り下げ ランタン型)」。クラシックなデザインがインテリアとしても映えそうです

庭に「ソーラーライト(吊り下げ ランタン型)」を放置

最近、筆者が最も気に入っているプチプラショップは、ダイソーのスタンダードプロダクツです。多くのダイソーに併設されているスリーピーとは異なり、こちらは筆者の住む北海道には6店舗しかないので、週末などの気合いを入れて、クルマを運転しないと実店舗にはいけないのが弱点ですが……。

そして、そんなスタンダードプロダクツのアイテムの中で、筆者が災害用の明かりとしておすすめするのが「ソーラーライト(吊り下げ ランタン型)」(以下、ソーラーライト)税込550円です。

災害用の明かりではなく、屋外ガーデン用のソーラーライトで、電源をオンにして日中ソーラーパネルに太陽光を当てておくと、内蔵充電池に蓄電し、夜になると日中に充電した電気を使って自動的に点灯するアイテムです。

このソーラーライトの上部にはソーラーパネルが配置されていますが、約1.5cm×2cmとかなり小型です

実際に手に取ると、驚くのは商品サイズが16cm×16.5cm×16cmとかなり大きいこと。そして、取っ手部分をフックなどの引っかけたりしてつり下げることも、そのまま置いても使えるデザインになっているのも便利です。

質感もよくおしゃれなデザインで、完全防水ではないもののIP44等級の防じん・防水構造なので、屋外でも安心して使用できます。充電速度は天候や季節、気温などの影響を大きく受けますが、約8時間程度でフル充電されると、6〜8時間点灯します。

筆者は、ソーラー発電のアイテムは、夜中などに災害が起きてから、その場で発電できないのであまり役に立たないと述べましたが、屋外もしくは光の当たる窓際などに設置しておき、毎日発電と充電、点灯を繰り返せておけば、いざというときに備えなくてもいい明かりとして災害時にも活躍してくれるでしょう。

白い部分がソーラーライトの電源スイッチ。OFFの状態では充電も点灯もしません

ただし、フル充電でも6〜8時間しか点灯時間が限られるので、季節や日照時間にもよりますが、真夜中や朝方に近い時間帯には、すでに電気が切れている可能性もあります。そのため、災害時のメインとしては期待できませんが、それこそ先に紹介した電池がいらないLEDライトなどと組み合わせると、災害時の明かりとして十分に機能してくれるでしょう。

わが家では、玄関のカーテンのない窓際や出窓などに配置して、日常の明かりとしても活用しつつ、備えない防災装備として、いざというときにも活躍してもらおうと考えています。ただし充電池の寿命が1年ほどなので、庭に放置する場合は毎年買い換える必要があります。プチプラだからできる技ですが、使い捨てをもったいなく感じる方は、使わずにストックしておき、災害時に太陽光で充電して翌日から使うという方法もあります。デザインも美しくおすすめの明かりです。

実用性ナンバーワン、これだけあれば十分かも

「「もしもの時」の乾電池1本で点灯するLEDライト」

キャンドゥの「「もしもの時」の乾電池1本で点灯するLEDライト」の外観はちょっとクラシックなスタイルの懐中電灯といった印象です

今回最後に紹介するのが「「もしもの時」の乾電池1本で点灯するLEDライト」(以下、LEDライト)です。筆者はキャンドゥで税込660円で購入しました。このLEDライトを最後に紹介したのは、災害時の明かり問題の大部分をこれ1つで解決してしまうからです。

製品について紹介すると、その名のとおり乾電池1本で点灯するLEDライトです。といってもこのLEDライトのすごいところは、単4形から単1形までどのサイズの乾電池でも1本入れれば、点灯することです。

電池ケース部分を開けると、単4形から単1形までのそれぞれをセットできるスペースがあり、このうちのどれか1カ所に電池を1本セットすると点灯します。最大で各サイズの計4本、1本ずつセットするスペースがありますが、同時にセットできるのは1本だけで、2本以上の電池をセットすると液漏れのリスクが発生するので注意が必要です。

1度に入れていい電池は1本なのですが、わかりやすいようにすべてのスペースにそれぞれのサイズの電池を入れてみました

なお、単4形乾電池1本で約4時間、単3形乾電池1本なら約7時間、連続点灯できる仕様です。なお点灯パターンも選択でき、電源スイッチを押すたびに強、弱、点滅、消灯が切り替わり、長押しでSOSのモールス信号点滅となります。

取っ手の付いた懐中電灯スタイルなのですが、立てて設置するとランタンのように使用できるので、停電中にテーブルの上に置いてメイン光源として使うにも、アウトドアでも便利です。

このLEDライトの素晴らしいところは、家に新品の乾電池があれば、大きさに関係なくすべて使用可能な点。さすがに乾電池の買い置きが1本もないという家は少数派でしょう。しかし、もし乾電池の買い置きが本当になくても、テレビのリモコンなどの単3形や単4形はもちろん、ガスコンロや湯沸かし器に使っている単1形、さらには、筆者の家では最近まったく見かけない単2形まで、すべてのサイズの乾電池から明かりを確保できる点です。

写真のように立てて使うとLEDライトをランタンとして使うこともできます

しかも単3乾電池1本で7時間連続点灯するので、使いかけであってもリモコン内部の単3形乾電池が確保できれば、夜中の災害による停電から日の出までの明かりを確保できるでしょう。もし、それで足りなければエアコンのリモコンの電池を投入すればよいわけです。

ある意味このLEDライトさえあれば、災害時の明かりの確保は、これ1つで目処が立ってしまう最終アイテムといえるでしょう。実用的過ぎて、ある意味ロマンがないのが弱点とはいえますが、税込660円とコストパフォーマンスも高いので、1つは持っておくことをおすすめします。

プチプラのアイテムの進化に驚く

それぞれに個性的な災害用ライトたち。自分が災害時にどのように行動するかを考慮して、それに合うものを購入するのがおすすめです

性能も、デザインも、クオリティも、価格も大幅アップ

3年前に「ブラックアウトに備える!停電時にひと晩「明かり」を手軽に確保する方法」を執筆したときにも、筆者は3大100円ショップはもちろん、プチプラ系のショップやネットストアをかなり熱心にチェックしました。

その上で当時は、12時間燃える「非常用ローソク」や「2WAYライト(単3乾電池1本タイプ)」、「非常用簡易ライト」といったアイテムを紹介しましたが、今回紹介した4製品に比べると、性能も、デザインも、クオリティも低く感じます。

しかし驚くべきは、前回紹介したアイテムはすべて税込110円。これに対して、今回2025年に紹介したアイテムは、最も安い備蓄用ライトで税込220円、最も高価なLEDライトは税込1100円。性能やクオリティも上がりましたが、100円ショップやプチプラで販売されているアイテムの価格帯がここ数年で大幅にアップしていることを確認する結果にもなりました。

とはいえ、いまや100円ショップやプチプラアイテムの一部はただ安いだけのアイテムではなく、定番として十分に使用できるクオリティになっており、その恩恵が災害用の明かりアイテムにも波及しているといえるでしょう。自然災害などが取り沙汰される昨今ですが、とりあえず災害時の明かりだけでもプチプラショップで確保してはどうでしょうか? 低価格で高い安心感が得られると思いますよ。
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齋藤 千歳

フォトグラファー・ライター
北海道千歳市在住・千歳市生まれのフォトグラファー/ライター。キャンピングカーの「方丈号」から各種アウトドア、カメラ、レンズ、ガジェットに関する情報を発信したり、家族3人で北海道一周などしたりを楽しんでいる。

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