ブラックアウトに備える!停電時にひと晩「明かり」を手軽に確保する方法

齋藤 千歳

Specialアウトドア・お出かけライフスタイル使ってみた
昨今、大規模災害が起こると、街に大規模停電が起こる「ブラックアウト」の可能生が取り沙汰されるようになりました。特に夜間のブラックアウト時には、長時間持つ「明かり」の確保は必須です。

ブラックアウトが未経験の方は、「停電してもスマートフォンの明かりがあるから大丈夫」と考えている方もいるかもしれません。しかし、非常時にスマートフォンを明かり代わりに使うのはなるべく避けたいところ。

というのも、停電時でも身の安全が確保できていることなどを必要な人々に伝えたり、また現状がどうなっているかの情報収集をするのに、やはりスマートフォンが最も役立つからです。

スマートフォンなどの携帯電話の中継局には、非常用のバッテリーが用意されていることが多く、停電が起きても8時間程度は電話での通話やスマートフォンでの通信が使用可能なことがほとんど。実際、筆者が北海道胆振東部地震によるブラックアウトを体験した時も、大規模停電が発生したあとしばらくは、スマートフォンが問題なく使えました。

ですから、次にいつスマートフォンを充電できるかわからない状態で、停電時の情報収集ツールとして重要なアイテムであるスマートフォンのバッテリーを明かりに使ってしまうのはもったいないといえるでしょう。

そこで用意しておくことをおすすめするのが、今回ご紹介するような、長時間持つ手軽な「明かり」です。
 

古典的だが「防災ろうそく」の炎は心も落ち着き12時間以上燃えるものも珍しくない

ダイソーで購入した「非常用ローソク」(税込110円)。パッケージサイズは約6.5×5.5×5.5cmとコンパクトですが燃焼時間は12時間とひと晩十分に持ちます

まずは、長時間燃焼する「防災用ろうそく」です。筆者が購入したのはダイソーの「非常用ローソク」ですが、税込110円で約12時間の非常時の明かりが確保できると考えると驚きの安さです。「とても明るい」わけではありませんが、真っ暗闇になることは避けられますし、ろうそくの炎を見ていると心も落ち着くようです。

当然火をつける必要があるので、ライターやマッチなども一緒に用意しておきましょう。また、火を使うことになるので、その点には十分な注意が必要です。とはいえ、いざというときのために1つ用意しておくことをおすすめします。

実際にどのくらいの時間燃焼するのか試しましたが、「12時間15分程度」でした。ひと晩分の明かりとしては十分以上でしょう。

直径約4.5cm、高さ6cmほどのガラス容器に入った「非常用ローソク」。使用時には耐熱性のあるものの上に乗せて火をつけます

ほかの明かりと異なり、火気を使用するので取り扱いに危険性はありますが、炎を眺めると心が落ち着くのは筆者だけではないのでしょう

単3形電池1本で使用可能な「ランタン機能付きライト」は1つは用意しておきたい

「2WAYライト(単3乾電池1本タイプ)」。筆者はダイソーで税込110円で購入しました。購入の決め手は単3形電池1本で発光する点です

次は、乾電池タイプの「ライト」です。懐中電灯を用意しておくのは防災・非常用の常識といえるでしょう。強力な明かりがあると安心なのはいうまでもありません。しかし、筆者は予備として単3形電池1本で発光するライトを1つ用意しておくことをおすすめします。

当たり前なのですが、災害や停電は突然やってくるわけです。すると、ちゃんと用意してあったはずのライトの電池が切れている、といったトラブルも起きがち。そんな時に複数本の電池を必要とするライトの電源を確保するのは意外に困難です。

しかし、単3形電池1本なら、テレビやクーラーのリモコン、掛け時計、子どものおもちゃなど、どこかから確保することができるでしょう。そのため、多少光量が小さくても、電池1本で使えるライトを1つ用意しておくのがおすすめです。

「2WAYライト(単3乾電池1本タイプ)」はダイソーで税込110円。予備のライトとしてもコストパフォーマンスは抜群といえます。

唯一残念なのは、電池カバーがドライバーの必要なネジ止めな点。いざという時に外しやすいようにしておくか、小さなドライバーを一緒にしておくのがおすすめです

通常の懐中電灯(ライト)として発光させた様子。LED発光で新品の単3形電池1本で約10時間の連続点灯ができるといいます

筆者は、自宅に置いておく非常時の明かりは、この懐中電灯(ライト)とランタンタイプの発光が可能な2WAYタイプをおすすめします。

というのも、夜中に外を歩いて自宅に戻るといったシーンでは光の指向性が強い懐中電灯(ライト)タイプが便利ですが、停電時に自宅などで電気の復旧を待つといったシーンでは全体をやわらかく照らしてくれるランタンタイプの明かりの方が便利だからです。

「2WAYライト(単3乾電池1本タイプ)」はダイソーで税込110円と非常にリーズナブルながら、指向性の強い明かりと全体をやわらかく照らしてくれるランタンタイプの明かりの両方が使えるスグレモノ。しかも、どちらの明かりを使っても新品の単3形電池1本で約10時間の連続点灯が可能です。

自宅などで停電からの復旧を待つのであれば、ランタンタイプの明かりを点灯し、テーブルの上などに立てておくと全体が明るくなり便利

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齋藤 千歳

フォトグラファー・ライター
北海道千歳市在住・千歳市生まれのフォトグラファー/ライター。キャンピングカーの「方丈号」から各種アウトドア、カメラ、レンズ、ガジェットに関する情報を発信したり、家族3人で北海道一周などしたりを楽しんでいる。

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