GMOサイン「対面契約プレミアム」を提供開始

2024.6.4

GMOグローバルサイン・ホールディングスが運営するクラウド型電子契約サービス「電子印鑑GMOサイン」は、オプションパックとして「対面契約プレミアム」をリリースしました。

「電子印鑑GMOサイン」のWebサイト

今回リリースされた「対面契約プレミアム」では、電子印鑑GMOサインの基本機能である電子メールを介して非対面で契約を結ぶ機能に加え、対面による契約や、タブレット端末のみで申し込みが完結する「対面契約」を利用できるようになります。店舗や訪問先で交わすBtoCの幅広い契約や申し込みなどの場面において、インターネットに不慣れな相手ともスムーズかつ迅速に電子契約を結べることから、業務効率化や利便性の向上に大きく貢献します。

人手不足が深刻な業界の課題解決をDXで支援

対面契約プレミアムの導入では、相手先の利便性だけでなく、自社の業務効率化を図ることが可能です。厚生労働省「令和4年雇用動向調査結果の概況」によると、転職者の前職退職理由は「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」ことが多く、労働条件が自身のライフプランと合わないことが、転職の大きな要因となっています。

一方で有効求人倍率を見ると、生活関連サービス業や飲食等のサービス業・建設業では深刻な人手不足状態が続いています。サービス業界を他業界と比較すると、入職率・離職率どちらも圧倒的に高く、人材の定着が課題とされています。また建設業界は若者の定着率が低く、働き手の高齢化や雇用の維持に課題を抱えています。

このように、サービス業、建設業ともに、実店舗や現場における労働条件の改善、人材確保・定着のための取り組みが急がれています。一方で2019年から段階的に施行されている「働き方改革」により、労働時間の削減にも対応しながら、従来通りの生産性を維持しなければなりません。そこで、業務効率化による労働者の処遇改善、及び生産性向上によって現状の人手不足を補うことを目的としたDX化・IT技術等に期待が寄せられています。

スマートフォンだけで対面契約を実現する「対面契約プレミアム」

電子印鑑GMOサインのオプションサービス「対面契約プレミアム」は、BtoC業界における業務効率化を実現するソリューションです。従来、顧客と相対して結んでいた紙の契約書や申込書をそのまま電子化できるため、雇用契約や売買契約等の幅広い契約シーンでスムーズな電子化を実現します。これにより、契約締結に至るまでのフローの効率化、顧客満足度の向上、書類を保管・管理する労力の削減、印紙代が必要とされないことによる契約コストの削減を実現します。

電子印鑑GMOサイン「対面契約プレミアム」での対面契約の流れ

電子印鑑GMOサインが従来から提供していた「対面契約」サービスでは、相手方がタブレットに必要事項を入力し、手書きサインを行うことで署名が完了。電子メールアドレスによって本人性を担保する通常の電子契約と異なり、相手方の本人確認書類データを契約文書とともに保存することで本人性を担保していました。

今回リリースした「対面契約プレミアム」では、電子契約の本人性を担保する手段として「SMSアクセスコード認証」を採用しました。SMSアクセスコード認証とは、契約主が相手方の携帯電話のSMS（ショートメッセージ）に宛ててアクセスコードを送信し、相手方がそれを認証することで本人確認が完了するというものです。契約締結時に相手方が準備するものはスマートフォン（携帯電話番号）だけで良いことから、「対面契約」をより気軽に利用できるようになりました。

相手方の手間を減らすだけでなく、業務効率化も実現

具体的な活用シーンとともに、「対面契約プレミアム」導入のメリットを紹介しましょう。

1．契約相手方のメール対応の手間を減らし、対個人との契約・申込みを確実に結べる

個人と契約・申込みを締結する機会の多いサービス業界では、相手先がメールアドレスを持っていない、もしくは日頃電子メールを使い慣れていないケースも多く、契約書を電子化する際の課題となっています。「対面契約プレミアム」では、通常の電子契約では必須となる電子メールアドレスを使わずにSMSを使うことで契約を締結できます。SMSを利用できる携帯電話やスマートフォンさえあれば、どのような相手方とも確実に契約を結べます。

2．対面の現場から非対面のバックオフィスにも即座に共有し、業務を効率化

「対面契約プレミアム」では、「対面契約」と通常の電子契約との併用が可能です。例えば、本部の管理部門が最終承認を行う必要のある契約では、営業担当者が対面で取得した署名文書がオンライン上で管理部門へ共有され、確認・署名し、即座に次の業務に進めます。紙の書類の処理や情報共有・確認に費やしていた時間を低減し、業務効率化による労働環境の改善や、それに伴う離職率の低下を期待できるなどのメリットがあります。

3．緊急性を要する修理・リフォームなど、顧客の需要に即座に対応可能

「対面契約プレミアム」を用いれば、緊急対応が必要な住宅設備の修繕工事においても、その場で対面契約を結べます。従来は下見や見積りのため現場訪問を行った後に書類作成のため一度自社へ戻り、その後郵送などでやりとりを行うケースもありました。「対面契約」では、契約を即座に結べることから、発注者の緊急性を要する要望事項にも柔軟に対応できます。

電子印鑑GMOサインは、建設業法の定める技術基準に対応しており、建設業界において安心して使えるサービスであるとの確認を国土交通省より取得しています（※）。
※2024年2月14日、工事請負契約における対面・非対面での電子印鑑GMOサイン（対面・非対面）の利用について、建設業法の定める技術基準に対応し、適法であるとの回答を「グレーゾーン解消制度」により国土交通省から受理。これにより建設工事請負契約を電子印鑑GMOサインによって電子化することの適法性が明示されました。グレーゾーン解消制度とは、新規事業の創出を目指す企業が具体的な事業計画に即して、あらかじめ規制の適用の有無を所管官庁に確認できる制度です

GMOグローバルサインHDは「対面契約プレミアム」の提供を通じて、デスクワークだけでなく実店舗や訪問、作業現場などにおける契約業務の効率化やペーパーレス化を支援しています。社会全体の生産性向上とSDGsの推進に向けて、さらに尽力していくとのことです。

電子印鑑GMOサインの「対面契約」は、タブレット端末を使うことで客先などでのスピーディーな契約締結が可能でした。新たにスタートした「対面契約プレミアム」では、SMSによって本人性を担保できるようになったため、より幅広い相手と契約を結べるようになりました。さまざまな業界で人手不足が進む一方で、企業にとっては従業員の働き方改革も実現しなければなりません。

電子印鑑GMOサインと「対面契約プレミアム」を導入することで、企業側と従業員の負担が軽減されるだけでなく、契約相手の利便性も向上します。電子契約サービスの導入を検討している企業の担当者は、電子印鑑GMOサインと「対面契約プレミアム」の導入がおすすめです。

安蔵靖志

Techジャーナリスト／家電エバンジェリスト
家電製品協会認定　家電製品総合アドバイザー（プラチナグレード）、スマートマスター。AllAbout デジタル・家電ガイド。ビジネス・IT系出版社を経てフリーに。デジタル家電や生活家電に関連する記事を執筆するほか、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。KBCラジオ「キャイ～ンの家電ソムリエ」にレギュラー出演するほか、ラジオ番組の家電製品紹介コーナーの商品リサーチ・構成にも携わっている。