小室哲哉、最新アルバム未収録デモを「Adam」で販売──ファンも巻き込む音楽の新たな“実験”
GMOインターネットグループのGMOアダムが運営するNFTマーケットプレイス「Adam byGMO」(以下、Adam)にて7月22日、小室哲哉氏が世界初公開となる全18曲のアルバム未収録デモ『All sessions about JAZZY TOKEN』をNFTとしてオークション形式で販売した。初回販売分は7月28日に完売している。
2021年10月、音楽ユニット「TM NETWORK」の16年振りの「再起動」とともに音楽活動を再開した小室氏。そんな小室氏がパンデミックの中で世界旅行をテーマに制作したインストゥルメンタル・アルバムが『JAZZY TOKEN』だ。『All sessions about JAZZY TOKEN』は、このアルバムに収録されなかった18曲の未収録デモからなる。今回のオークションでは、この18曲のデモをNFTとして販売した。
『All sessions about JAZZY TOKEN』購入者は保有者限定コンテンツとして、Adamだけでしか入手できないアルバム未収録デモ各曲のフルサイズ音源に加えて、各曲のリズムトラックが抜かれた「Piano Only」のステムデータをダウンロード可能。初回購入者には小室氏による「TK手書きTrack Sheet」(実物)が届く特典も用意されていた。
2021年10月、音楽ユニット「TM NETWORK」の16年振りの「再起動」とともに音楽活動を再開した小室氏。そんな小室氏がパンデミックの中で世界旅行をテーマに制作したインストゥルメンタル・アルバムが『JAZZY TOKEN』だ。『All sessions about JAZZY TOKEN』は、このアルバムに収録されなかった18曲の未収録デモからなる。今回のオークションでは、この18曲のデモをNFTとして販売した。
『All sessions about JAZZY TOKEN』購入者は保有者限定コンテンツとして、Adamだけでしか入手できないアルバム未収録デモ各曲のフルサイズ音源に加えて、各曲のリズムトラックが抜かれた「Piano Only」のステムデータをダウンロード可能。初回購入者には小室氏による「TK手書きTrack Sheet」(実物)が届く特典も用意されていた。
「完成形ではないデモの状態こそ唯一無二のNFT作品になりうるのでは」
『All sessions about JAZZY TOKEN』の元となった『JAZZY TOKEN』は、小室氏が「今まで応援してくれているファンのためだけに」との思いで昨年11月27日にファンクラブ「TETSUYA KOMURO STUDIO」限定で、アナログレコードとしてリリースした作品である。
「キース・ジャレットに憧れた中学時代──その忘れ物のような時代をひっくり返して。そうして完成した曲の中から9曲を選び、ずっと応援してくれているファンの皆さんにとリリースしたのが『JAZZY TOKEN』」(小室氏)
今回、小室氏は『All sessions about JAZZY TOKEN』のNFT出品の経緯について、こうコメントしている。
「この『JAZZY TOKEN』はアルバムの世界観全体や収録分数を考えて楽曲を精査していくと、どうしても世に出ない『未収録曲』が出てきます。世に出ることのないこれらの曲も、アーティストが時間と創造力を費やした『作品』。敢えて完成形ではないデモの状態、これこそ唯一無二のNFT作品になりうるのではと考え、今回もまた実験です」(小室氏)
小室氏が『All sessions about JAZZY TOKEN』について、“今回もまた実験です”と発言する理由は、昨年同じくAdamに出品販売された『Internet for Everyone』の存在があるからだ。
昨年初めてAdamに出品されたNFT『Internet for Everyone』は、元楽曲をパートごとに6トラックに分解したステムデータをNFT化したもの。保有者限定コンテンツとして新たに弾いたシンセサイザー音源を提供することで、1つの曲が6つの新曲に生まれ変わるという実験的な試みが行われた。
小室氏によると、『Internet for Everyone』購入者のうち、ニューヨーク在住でドラムパートの所有者は、保有者限定コンテンツを使って、これまでに10曲ほどの二次創作楽曲を制作してくれているという。二次創作はドラムパートの所有者の友人やネット上でつながったミュージシャンとのセッションによって行われたそうだ。小室氏の“実験”は、1つの曲が元々の作曲者である小室氏の手を離れ、ファンの手によって別の楽曲に生まれ変わるという結果につながっている。
「キース・ジャレットに憧れた中学時代──その忘れ物のような時代をひっくり返して。そうして完成した曲の中から9曲を選び、ずっと応援してくれているファンの皆さんにとリリースしたのが『JAZZY TOKEN』」(小室氏)
今回、小室氏は『All sessions about JAZZY TOKEN』のNFT出品の経緯について、こうコメントしている。
「この『JAZZY TOKEN』はアルバムの世界観全体や収録分数を考えて楽曲を精査していくと、どうしても世に出ない『未収録曲』が出てきます。世に出ることのないこれらの曲も、アーティストが時間と創造力を費やした『作品』。敢えて完成形ではないデモの状態、これこそ唯一無二のNFT作品になりうるのではと考え、今回もまた実験です」(小室氏)
小室氏が『All sessions about JAZZY TOKEN』について、“今回もまた実験です”と発言する理由は、昨年同じくAdamに出品販売された『Internet for Everyone』の存在があるからだ。
昨年初めてAdamに出品されたNFT『Internet for Everyone』は、元楽曲をパートごとに6トラックに分解したステムデータをNFT化したもの。保有者限定コンテンツとして新たに弾いたシンセサイザー音源を提供することで、1つの曲が6つの新曲に生まれ変わるという実験的な試みが行われた。
小室氏によると、『Internet for Everyone』購入者のうち、ニューヨーク在住でドラムパートの所有者は、保有者限定コンテンツを使って、これまでに10曲ほどの二次創作楽曲を制作してくれているという。二次創作はドラムパートの所有者の友人やネット上でつながったミュージシャンとのセッションによって行われたそうだ。小室氏の“実験”は、1つの曲が元々の作曲者である小室氏の手を離れ、ファンの手によって別の楽曲に生まれ変わるという結果につながっている。
『Internet for Everyone』の「Stem2」購入者が保有者限定コンテンツを使って制作した音楽映像作品のひとつ
via www.youtube.com
「Stem3」の保有者も二次創作作品を公開している
via www.youtube.com
Jun Fukunaga
ライター・インタビュワー
音楽、映画を中心にフードや生活雑貨まで幅広く執筆する雑食性フリーランスライター・インタビュワー。最近はバーチャルライブ関連ネタ多め。DJと音楽制作も少々。