日本でも購入できる1人乗りモデル「City Spirit」
自動車のEV化が進むにつれて中国からは新興自動車メーカーが次々と誕生している。Jiayuanもその1社であり、1人乗りの超小型のマイクロカー「City Spirit」を中国やヨーロッパで販売している。ちなみに日本でも一部の輸入代理店がこのモデルを販売している。なお日本では「ミニカー」扱いとなり、荷物も30kg搭載できるので雨の日にコンビニに買い物に行くなんて用途にも十分使える。日本での価格は100万円台前半とのことだ。
中国発の1人乗りマイクロカー「City Spirit」
Jiayuanは後部に荷台を設置したマイクロカーゴ「City Courier」も中国で販売している。運送業者の倉庫から各家屋へ荷物を届けるラストワンマイルの運送用途にも向いている。
ちょっとした荷物の運搬に対応するCity Courier
3Dプリンターでボディーを組み上げた「Yoyo Pro」
イタリアのXEVが手がけるYoyo Proは、2023年末に発売予定のマイクロカー。過去にはクラウドファンディングで先行モデルの販売を行っており、現在量産を行っているとのこと。最大の特徴はボディーなどのパーツを60個以下に絞って組み立て工程を簡素化し、またボディーの一部は3Dプリントすることで少量生産やカスタマイズにも対応する点だ。本体側面のデザインパーツ「Yoyo Blade」もオーダーを受けて3Dプリンティングされる。
3Dプリンターで作られたYoyo Pro
最高速度は時速80km、バッテリーは充電式だがヨーロッパの一部の国ではバッテリー交換ステーションも設置され、電池残量が少なくなったらステーションでバッテリーごと交換して走行を続けられる。交換時間は3分なので充電するより短時間で済む。なお最大運行距離は150kmとのこと。価格は1万3000ユーロ(約213万円)程度になるという。
側面のブレードで外観のカスタマイズもできる
パリの街を走る予定のシェアマイクロカー「Circle」
Circleはフランス・パリでシェアカーサービス向けのマイクロEVを開発中だ。市内で気軽に使える交通機関としてパリ市内に2000台のCircleカーを配備する予定だという。基本料金は月額25ユーロ(約4100円)、1分あたり0.4ユーロ(約70円)の課金制となる予定だ。
シェアカーのメリットは手軽に使えることだが、デメリットとして車内を汚したまま乗り捨てられてしまうこともある。そこでCircleの車内にはカメラが設置され、乗車してドアをロックしてからシェア終了まで車内を録画して監視するシステムが搭載される。ごみを残したまま降車した場合はペナルティ料金がかかる。最大速度は時速75km、最大運転距離は80km。バッテリーは小型のものが6個搭載され、残量がなくなるとCircleの管理チームに通知が届く。シェア終了後にバッテリーを持ったスタッフが駐車している車まで行き、必要な数のバッテリーを交換するシステムだ。
シェアカーのメリットは手軽に使えることだが、デメリットとして車内を汚したまま乗り捨てられてしまうこともある。そこでCircleの車内にはカメラが設置され、乗車してドアをロックしてからシェア終了まで車内を録画して監視するシステムが搭載される。ごみを残したまま降車した場合はペナルティ料金がかかる。最大速度は時速75km、最大運転距離は80km。バッテリーは小型のものが6個搭載され、残量がなくなるとCircleの管理チームに通知が届く。シェア終了後にバッテリーを持ったスタッフが駐車している車まで行き、必要な数のバッテリーを交換するシステムだ。
Circleのマイクロカー
マイクロカーが都市交通の新しい足に
日本には小型の乗用車として軽自動車があるが、マイクロカーはそれよりもさらに小さい。超小型のマイクロカーは子連れの家族の遠出や多くの荷物の運搬には向かないが、若い世代や年配者など、1人または2人で住んでいるような世帯には向いている。また駐車スペースも必要最小限で済み、エネルギー使用量も少ないマイクロカーはシェアサービスとも相性がいいだろう。自動車メーカーにとってもマイクロカーは「ポスト小型車」として新たなユーザー層、ビジネスチャンスを生む製品になるのではないだろうか。
山根 康宏
香港在住携帯研究家
スマホとSIMを求めて世界各国を取材中。海外、特に中国の通信事情に精通している。大手メディアへの執筆も多数。海外スマホ・ケータイを1800台所有するコレクターでもある。