梅雨も明けていよいよ夏本番、ビールがおいしい季節になってまいりました。思い出すのは、父がよくビールのつまみに煮こごり(ゼラチン質の多い魚肉を煮込んでゼリー状に固めたもの)を食べていたこと。なので、僕も食べたくなって近所のスーパーを探したんですが、全然売ってないんです……。いろいろ調べたところ、御徒町の魚介専門店・吉池で売っていたので早速購入。プルプルでおいしかったです。
さて、今月の「鵜の目『鷹木』の目」は、ネットメディアの運営に付きものの、PV(ページビュー)やインプレッションといった指標について。指標は大事ですが、それを過剰に追いかけてしまうと、メディアとしてのあり方を間違ってしまうこともあります。そこでPVとインプレッションの違いを出発点に、メディアの「身の丈」について考えます。
さて、今月の「鵜の目『鷹木』の目」は、ネットメディアの運営に付きものの、PV(ページビュー)やインプレッションといった指標について。指標は大事ですが、それを過剰に追いかけてしまうと、メディアとしてのあり方を間違ってしまうこともあります。そこでPVとインプレッションの違いを出発点に、メディアの「身の丈」について考えます。
PVとインプレッションは違う
PVとインプレッションは、似ているようで違います。PVは、そのページが表示された回数。インプレッションは広告の表示回数を示します。1つのページに3つの広告が掲載されている場合、PVは1だがインプレッションは3、ということですね。
インプレッションは、「本当に見られているか」も問題になります。ウェブページはたいてい、1ページが1画面には収まりませんが、読者は最後までスクロールしないこともあります。その場合、画面の上部にある広告は見られていても、下部にある広告はページ上に表示され(読み込まれ)ていたとしても、実際の画面では見られていない可能性があります。
「見られていないインプレッション」は2015年前後から問題になり、見られているインプレッションだけを計測しようという動きが出ました。それがビューアブルインプレッション(vimp)です。文字通り、実際に画面に表示されている、見られているインプレッションです。
もう1つ重要な指標は、広告のクリック数です。広告枠には、インプレッションを生みやすい枠と、クリックを生みやすい枠があります。例えば、記事の上と下に広告を設置すると、上がインプレッションに有利で、下がクリックに有利だといわれています。また、記事と広告の連動性が高まるほど、クリックされる確率が上がります。
インプレッションは、「本当に見られているか」も問題になります。ウェブページはたいてい、1ページが1画面には収まりませんが、読者は最後までスクロールしないこともあります。その場合、画面の上部にある広告は見られていても、下部にある広告はページ上に表示され(読み込まれ)ていたとしても、実際の画面では見られていない可能性があります。
「見られていないインプレッション」は2015年前後から問題になり、見られているインプレッションだけを計測しようという動きが出ました。それがビューアブルインプレッション(vimp)です。文字通り、実際に画面に表示されている、見られているインプレッションです。
もう1つ重要な指標は、広告のクリック数です。広告枠には、インプレッションを生みやすい枠と、クリックを生みやすい枠があります。例えば、記事の上と下に広告を設置すると、上がインプレッションに有利で、下がクリックに有利だといわれています。また、記事と広告の連動性が高まるほど、クリックされる確率が上がります。
UUは重要だが……
PVもインプレッションも高いほど、広告収入が上がる可能性がありますから、メディアを運営していると増やしたくなる指標です。
単純にPVを増やす方法はいくつかあります。例えば、1つの記事を3ページに分割すると、PVが3倍になる可能性がありますが、それは読者にとって良いことでしょうか。
適切な分割ならいいんです。複数のサービスを紹介するときに、説明するサービスごとにページを分割し、サービスごとにアクセスしやすくするといったことも考えられます。でも「え、ここで分割するの?」というところで割ってPVに最適化したページ作りは、読者にとってデメリットしかないかもしれません。
ユニークユーザー(UU)というアプローチも重要で、最近はPV以上に重視されてきています。UUは、特定の期間内にウェブサイトを訪れた人の数。ページ分割などに左右されないのが特徴です。
ただ、UUにも問題があります。ウェブのUUは基本的に、ウェブブラウザのCookieで測定するんですが、Cookieは1~2週間でリセットされてしまうので、その後の読者の流入はダブルカウントになるんです。ですから、UUで傾向は分かるんですけど、完全に正確とはいえないんですよね。
単純にPVを増やす方法はいくつかあります。例えば、1つの記事を3ページに分割すると、PVが3倍になる可能性がありますが、それは読者にとって良いことでしょうか。
適切な分割ならいいんです。複数のサービスを紹介するときに、説明するサービスごとにページを分割し、サービスごとにアクセスしやすくするといったことも考えられます。でも「え、ここで分割するの?」というところで割ってPVに最適化したページ作りは、読者にとってデメリットしかないかもしれません。
ユニークユーザー(UU)というアプローチも重要で、最近はPV以上に重視されてきています。UUは、特定の期間内にウェブサイトを訪れた人の数。ページ分割などに左右されないのが特徴です。
ただ、UUにも問題があります。ウェブのUUは基本的に、ウェブブラウザのCookieで測定するんですが、Cookieは1~2週間でリセットされてしまうので、その後の読者の流入はダブルカウントになるんです。ですから、UUで傾向は分かるんですけど、完全に正確とはいえないんですよね。
鷹木 創
編集主幹
2002年以来、編集記者や編集長などとしてメディアビジネスに携わる。インプレス、アイティメディアと転職し、2013年にEngadget日本版の編集長に就任。 その後スマートニュースに転職。国内トップクラスの機械学習を活用したアプリ開発会社においてビジネス開発として活躍。2021年からはフリーランスとして独立、IBM、Google などのオウンドメディアをサポートしている。