いまや多くの人、というかほとんどの人がiPhoneやスマートフォンを使う時代になりました。それでもやはり学生も社会人も、皆さん「自分専用のノートPCがあればほしい」といいます。やはり、キーボードや大きいディスプレイを使った方が作業もはかどるわけですが、「でも、ノートPCは高くてちょっと手が出ない……」ということのようです。
「低価格のWindowsノートPCもありますよ?」
「それは知っているんですが、持ち運びもできる薄くて軽いノートPCは高いんですよね。だってほら、カフェで使ってみたいじゃないですか」
見た目が良いことも大事ですよね。WindowsノートPCだと「価格に見合ったデザイン」となりがちです。
ということで、軽くて薄くて持ち出しやすいモバイルノートPCが欲しいけれど価格が高くてちょっと無理、という人が最近気になっているのが「Chromebook」です。
「低価格のWindowsノートPCもありますよ?」
「それは知っているんですが、持ち運びもできる薄くて軽いノートPCは高いんですよね。だってほら、カフェで使ってみたいじゃないですか」
見た目が良いことも大事ですよね。WindowsノートPCだと「価格に見合ったデザイン」となりがちです。
ということで、軽くて薄くて持ち出しやすいモバイルノートPCが欲しいけれど価格が高くてちょっと無理、という人が最近気になっているのが「Chromebook」です。
インターネットがメインならChromebookで十分
見た目はノートPCと変わりなく、汎用のクラムシェルスタイルだけでなくキーボードを取り外せるものや、360度折りたたんで本体をタブレットとしても使える「2-in-1 PC」スタイルの製品も数多くあります。薄型軽量でバッテリー駆動時間が長いモデルも多いのでカフェや屋外での利用に向いているモデルを選びやすいです。
ですが「Chromebookって聞いたことがあるけれど、WindowsノートPCと違って不安なんですよね」という声も少なからず聞きます。ChromebookはOSにWindowsでもAndroidでもなく、ましてやiOSやMacOSとも異なる「ChromeOS」を使っています。とはいえ、「えーっと、それがどのような違いになるのですか?」という人も多いでしょう。
超ざっくり説明すると、ChromeOSの使い勝手は「WindowsノートPCでインターネットに接続してWebブラウザのChromeだけを使い倒している状態」と“ほぼ同じ”といえます。
厳密にいうとAndroidアプリをインストールできるほか、ネットワークにつながっていない“オフライン”状態でも使えるのですが、制約もあるため少々使いにくく、誰にでも手放しでお勧めできるとは正直言えません。
でも「それはちょっと不便ですね。もうけっこうです」と思うのは早計です。というのもWindows PCを使うとき、Webブラウザを立ち上げて、GmailをチェックしてGoogleカレンダーでスケジュールを確認し、FacebookやTwitter、Instagramをひと通り楽しんだらGoogleドライブを開いてGoogleドキュメントとGoogleスプレッドシートで仕事を始める、という人もイマドキは多いのではないでしょうか。
これまでのパソコンでは、ドキュメント、表計算、プレゼンテーションなどのソフトとして、購入したら一緒についてくることが多いマイクロソフトOfficeソフトを使うケースがほとんどでした。マイクロソフトのOfficeソフトには、サブスクリプション型の「Microsoft 365」やパッケージ版の「Office Home & Business 2021」「Office Personal 2021」などがあります。
しかし最近では、GoogleアカウントがあればGoogleがWeb上で提供している「Googleドキュメント」「Googleスプレッドシート」「Googleスライド」などのオンライン・オフィス・アプリも利用できるようになっています。加えて、マイクロソフトのOfficeソフトで保存したファイルを読み込んでGoogleドキュメントやスプレッドシートで編集した後、またOfficeソフトのファイルとして保存することも可能です。
Googleのオンライン・オフィス・アプリで使える機能は、マイクロソフトのOfficeアプリとほぼ同等といえるレベルですが、ファイルを印刷した際にレイアウトが“微妙”に異なったり、Excelのマクロの挙動が“微妙”に違ったりといった問題に遭遇することがありますので注意してください。
Chromebookは、このようにWebブラウザでほとんどのことができるようなったためWindowsノートPCと比べて控えめなスペックでも快適に使える点も特徴です。
Chromebookのハードウェア面で言えば、例えばCPUはスマートフォン用のモデルや上位クラスでもノートPC用の省電力モデルを搭載しています。また、システムメモリの容量は多くが4GB、上位モデルでも8GB。ストレージはタブレットやスマートフォンとほぼ同じeMMCを利用し、容量は32GBから多くても128GBというモデルがほとんどです(一部上位モデルでハイエンドCPUやSSDを搭載している)。
このようにストレージのスペック、特に容量が限られているため、データの保存やアクセスはネットワーク上のオンラインストレージを使うのが前提です。しかし、Chromebookは標準状態でGoogleドライブにアクセスできるようになっています。なおGoogleドライブに限らずGmailなど、Googleが提供するのオンラインサービスを使うため、利用にはGoogleアカウントが必要です。
現在市販されているChromebookは、薄型軽量でモバイル志向のモデルが主流です。ただ、それでもディスプレイサイズや搭載するCPUの性能、そして、ストレージの種類や容量などが異なる製品が存在します。
今回はこれら“多種多様”なChromebookから、ビジネスに向いた処理能力を重視したモデルと価格競争力を重視したモデル、そして、Chromebookの主要なユーザーとして期待されている“子ども”の利用に適したモデルについて、求められるスペックの条件などを考えてみましょう。
ですが「Chromebookって聞いたことがあるけれど、WindowsノートPCと違って不安なんですよね」という声も少なからず聞きます。ChromebookはOSにWindowsでもAndroidでもなく、ましてやiOSやMacOSとも異なる「ChromeOS」を使っています。とはいえ、「えーっと、それがどのような違いになるのですか?」という人も多いでしょう。
超ざっくり説明すると、ChromeOSの使い勝手は「WindowsノートPCでインターネットに接続してWebブラウザのChromeだけを使い倒している状態」と“ほぼ同じ”といえます。
厳密にいうとAndroidアプリをインストールできるほか、ネットワークにつながっていない“オフライン”状態でも使えるのですが、制約もあるため少々使いにくく、誰にでも手放しでお勧めできるとは正直言えません。
でも「それはちょっと不便ですね。もうけっこうです」と思うのは早計です。というのもWindows PCを使うとき、Webブラウザを立ち上げて、GmailをチェックしてGoogleカレンダーでスケジュールを確認し、FacebookやTwitter、Instagramをひと通り楽しんだらGoogleドライブを開いてGoogleドキュメントとGoogleスプレッドシートで仕事を始める、という人もイマドキは多いのではないでしょうか。
これまでのパソコンでは、ドキュメント、表計算、プレゼンテーションなどのソフトとして、購入したら一緒についてくることが多いマイクロソフトOfficeソフトを使うケースがほとんどでした。マイクロソフトのOfficeソフトには、サブスクリプション型の「Microsoft 365」やパッケージ版の「Office Home & Business 2021」「Office Personal 2021」などがあります。
しかし最近では、GoogleアカウントがあればGoogleがWeb上で提供している「Googleドキュメント」「Googleスプレッドシート」「Googleスライド」などのオンライン・オフィス・アプリも利用できるようになっています。加えて、マイクロソフトのOfficeソフトで保存したファイルを読み込んでGoogleドキュメントやスプレッドシートで編集した後、またOfficeソフトのファイルとして保存することも可能です。
Googleのオンライン・オフィス・アプリで使える機能は、マイクロソフトのOfficeアプリとほぼ同等といえるレベルですが、ファイルを印刷した際にレイアウトが“微妙”に異なったり、Excelのマクロの挙動が“微妙”に違ったりといった問題に遭遇することがありますので注意してください。
Chromebookは、このようにWebブラウザでほとんどのことができるようなったためWindowsノートPCと比べて控えめなスペックでも快適に使える点も特徴です。
Chromebookのハードウェア面で言えば、例えばCPUはスマートフォン用のモデルや上位クラスでもノートPC用の省電力モデルを搭載しています。また、システムメモリの容量は多くが4GB、上位モデルでも8GB。ストレージはタブレットやスマートフォンとほぼ同じeMMCを利用し、容量は32GBから多くても128GBというモデルがほとんどです(一部上位モデルでハイエンドCPUやSSDを搭載している)。
このようにストレージのスペック、特に容量が限られているため、データの保存やアクセスはネットワーク上のオンラインストレージを使うのが前提です。しかし、Chromebookは標準状態でGoogleドライブにアクセスできるようになっています。なおGoogleドライブに限らずGmailなど、Googleが提供するのオンラインサービスを使うため、利用にはGoogleアカウントが必要です。
現在市販されているChromebookは、薄型軽量でモバイル志向のモデルが主流です。ただ、それでもディスプレイサイズや搭載するCPUの性能、そして、ストレージの種類や容量などが異なる製品が存在します。
今回はこれら“多種多様”なChromebookから、ビジネスに向いた処理能力を重視したモデルと価格競争力を重視したモデル、そして、Chromebookの主要なユーザーとして期待されている“子ども”の利用に適したモデルについて、求められるスペックの条件などを考えてみましょう。
ビジネスでビシバシ使えるChromebookの条件とは
ビジネスでChromebookを使うなら、まずは画面サイズに注目したいところです。Googleドキュメントで文章を作成するにも、表計算アプリのGoogleスプレッドシートで値を比較するにも、大きなサイズのディスプレイに表示すれば視認性がよく作業がはかどります。表示できる情報量を多くして一覧性を高めるためには、解像度も高くしたいところです。
ただし、小さなディスプレイで解像度を高くするとフォントのサイズが小さくなるため視認性が悪くなってしまいます。そのあたりのバランスを考えるとディスプレイサイズは13.3型から14型、解像度は1920×1080ドットがビジネス用途には適しているでしょう。細かいところですが、ディスプレイパネルは非光沢タイプにしておくと周囲が映り込まずに使いやすいです。
オンラインストレージの利用が前提と説明しましたが、ビジネス用途ではセキュリティを考慮して本体ストレージへのデータ保存を求められることも多々あります。そのような場合は読み書きが速いストレージを使わないと使い勝手に影響しますので、できればストレージにSSDを採用しているモデルを選びたいところです。
また用途によっては、会社などのが用意した専用アプリを用いてローカルデータを直接処理したい場合もあると思います。その場合はノートPCと同等のCPUを搭載するモデルがいいでしょう。
このようなChromebookはビジネス用途以外にも、GoogleフォトやPixlr Editorでの画像加工、またはClipchampやWeVideoで動画の編集、Adobe Sparkでデザインといったクリエイティブな用途にも向いています。
ただし、小さなディスプレイで解像度を高くするとフォントのサイズが小さくなるため視認性が悪くなってしまいます。そのあたりのバランスを考えるとディスプレイサイズは13.3型から14型、解像度は1920×1080ドットがビジネス用途には適しているでしょう。細かいところですが、ディスプレイパネルは非光沢タイプにしておくと周囲が映り込まずに使いやすいです。
オンラインストレージの利用が前提と説明しましたが、ビジネス用途ではセキュリティを考慮して本体ストレージへのデータ保存を求められることも多々あります。そのような場合は読み書きが速いストレージを使わないと使い勝手に影響しますので、できればストレージにSSDを採用しているモデルを選びたいところです。
また用途によっては、会社などのが用意した専用アプリを用いてローカルデータを直接処理したい場合もあると思います。その場合はノートPCと同等のCPUを搭載するモデルがいいでしょう。
このようなChromebookはビジネス用途以外にも、GoogleフォトやPixlr Editorでの画像加工、またはClipchampやWeVideoで動画の編集、Adobe Sparkでデザインといったクリエイティブな用途にも向いています。
FMV Chromebook 14F。OS以外はWindowsノートPCに匹敵するスペック
以上のような条件を満たすChromebookの1つに富士通の「FMV Chromebook 14F」があります。ディスプレイサイズは14型で解像度は1920×1080ドット、非光沢のパネルを採用しています。ビジネスに限らずクリエイティブな作業では光沢パネルのように周囲の光が映り込むと作業に集中できないことがあります。そういう意味では非光沢パネルを採用したFMV Chromebook 14Fはこのような用途に向いています。
ストレージPCIe対応のSSDで容量は上位構成で128GB、下位構成で64GB。上位構成のCPUは最新“Tiger Lake”世代のCore i3-1115G4(動作クロックが最大で4.1GHz、2コア4スレッド)を搭載するなど、スペックはノートPCに匹敵します。
また、ビジネス利用で重要となる本体に搭載するインタフェースもUSB 3.2 Type-Cが2基にUSB 3.2 Type-Aが2基、HDMI出力と充実しています。キーボードのピッチが19ミリ、ストロークが1.7ミリと使いやすいのもビジネス利用では大切です。税込価格は上位構成で8万2280円です(富士通WEB直販)。
ストレージPCIe対応のSSDで容量は上位構成で128GB、下位構成で64GB。上位構成のCPUは最新“Tiger Lake”世代のCore i3-1115G4(動作クロックが最大で4.1GHz、2コア4スレッド)を搭載するなど、スペックはノートPCに匹敵します。
また、ビジネス利用で重要となる本体に搭載するインタフェースもUSB 3.2 Type-Cが2基にUSB 3.2 Type-Aが2基、HDMI出力と充実しています。キーボードのピッチが19ミリ、ストロークが1.7ミリと使いやすいのもビジネス利用では大切です。税込価格は上位構成で8万2280円です(富士通WEB直販)。
長浜 和也