「すべての人にインターネット(Internet for Everyone)」を合言葉に掲げて各種インターネット関連サービスを展開するGMOインターネットグループが、「あなたのためのインターネット(internet for you)」を合言葉にスタートしたオウンドメディア「i4U(アイフォーユー)」。インターネットのサービスやトレンド、インタビューなど、話題のトピックを日々公開しています。
2021年1月のプレオープンから半年。インターネットやメディアへの思い、読者の皆さんへお伝えしたいことなどについて、i4U編集長の岩崎綾、編集主幹の鷹木創が語る対談を全3回に分けてお届けします。
第1回では、それぞれのインターネットとの出会いやこれまでのキャリア、過去と現在でのインターネットのとらえ方の違いなどについて、2人が語ります。
2021年1月のプレオープンから半年。インターネットやメディアへの思い、読者の皆さんへお伝えしたいことなどについて、i4U編集長の岩崎綾、編集主幹の鷹木創が語る対談を全3回に分けてお届けします。
第1回では、それぞれのインターネットとの出会いやこれまでのキャリア、過去と現在でのインターネットのとらえ方の違いなどについて、2人が語ります。
インターネット、メディア、サービスに広く携わってきた2人
──まずはi4U編集部に関わる前の2人のキャリアについて、聞かせてください。
<岩崎>
こんにちは。i4U編集長の岩崎綾です。ここまでのキャリアとしては、編集者をしていた時間が一番長いのですが、2006年より6年弱、GMOインターネットグループに在籍し、後半の4年間はGMOメディア社で取締役として、「ヤプログ!」というブログサービスのほか、「teacup.*1」「prican*2」「ポイントタウン*3」「壁紙.com*4」などのサービスを担当しました。
編集者としては、新卒でソフトバンク(現、SBクリエイティブ)に入社してすぐに、「DOS/V magazine*5」編集部に配属されて以来、IT系の雑誌やニュースサイトを担当してきました。転職してお世話になったインプレスでは、「窓の杜」「qufour(クフール)」「家電 Watch」の3媒体で編集長を務めたほか、途中、子会社の社長に就いたこともあります。
またライターとして「The Basic*6」(技術評論社刊)で連載を持ったこともありますが、目の前にトピックがあると、自分が書くよりも先に、「ああ、このトピックをあの人が書いたら、こんな風になるでしょ。そりゃ面白そうだ!」と思ってしまうタイプ。書き手ではなく編集者が好きなんだということに気づき、今に至っています。
<鷹木>
i4Uの編集主幹を務めている鷹木です。2002年にインプレスに入社して以来、編集記者や編集長などメディアビジネスに関わっています。2002年から2006年までは岩崎編集長とも同じフロアで働きましたね。インプレスという会社はアスキーの中の人たちが分かれて作った会社でして、自分たちが好きなことを思いっきり掘り下げて書くことが得意な出版社です。特に岩崎さんや鷹木が配属されていたWatch編集部は国内の商業オンライン媒体の先駆けのような場所で、毎日取材に追われて大変でしたが、本当に好きなことばかりやっていた記憶があります。楽しかったなあ。
その後、ちょうど岩崎さんが会社を離れるタイミングで鷹木も転職して、アイティメディアという会社に移ります。インプレスと似たようなDNAを持つ会社ですが、大きく異なったのはメディアビジネスのやり方です。編集記者がタイアップ記事を書くのもびっくりしたし、ブログコミュニティを運営していたり、イベントやリードジェネレーション*なども提案したり、「マネタイズの方法がこんなにあるんだ~」とメディアビジネスの可能性に気付かせてもらえました。鷹木個人としてもアイティメディア時代に編集長も担当したり、営業マンと組んでいろんな企画を実現させたり、編集者としての幅を広げることができました。
そんな中、2013年にAOL(当時。現Boundless)から誘われて「Engadget 日本版」の編集長になりました。入社直前にサンフランシスコのUS版編集部を訪ねる機会がありまして、「Engadgetってどういう意味なの?」と彼らに聞くと「ガジェットに身も心も捧げる、という意味だよ」と回答があって「なるほど~」と思ったのが印象に残っています。
EngadgetではPV(ページビュー数)からの脱却みたいなことを考えていました。オンライン媒体ではどうしてもPVが指標になってしまいがちですが、本当にいい記事って必ずしもPVだけじゃないんですよね。人の心を動かしたり、気持ちをよくしたり、深く考えさせたり、実際の行動を変えさせたり——。そうした気持ちにさせる、そういう気持ちになったというのをどうやったら表現できるかなって。このあたりの話は、今日の対談でも触れられそうですね。
結果として、Engadgetではハッカソンを2年で20回ぐらいやったり、1000~3000人規模の大きめのイベントを数回やったり、これまでになく読者と直接会えるようなことに注力しました。
ただ、一方、それはそれで疲弊するんですよね。少ない人数や予算で回しがちなオンライン系の編集部だと小規模であってもフィジカルなイベントを1回やるのはたいへん。なので、少し編集部みたいな制作の最前線から離れて俯瞰したいなと思い、スマートニュースに転職しました。今年の3月に退職していますが、国内トップクラスのニュースアグリゲーターとして、機械学習を活用したアプリ開発会社として、とっても勉強させてもらった4年間でしたね。
《注》
*1 teacup.:電子掲示板のレンタルサービス。
*2 prican:10代の女の子向けコミュニティサイト。
*3 ポイントタウン:ECショップやサービス利用によるポイント蓄積・交換サービス。
*4 壁紙.com:PC、携帯電話の壁紙専門ポータルサイト。
*5 DOS/V magazine:IBM PC互換機(PC/AT互換機、稼働するOSから「DOS/V」マシンとも呼ばれた)に関するさまざまな情報を提供する雑誌。2007年12月発売号を最後に休刊。
*6 The Basic:1983年創刊のパソコン雑誌。「ざべ」の愛称がある。1997年9月号を最後に休刊。
*7 リードジェネレーション:見込み顧客(リード)を獲得するための取り組み。一般的な広告とは異なり、不特定多数ではない、自社製品に関心が高そうな顧客候補の連絡先を入手する活動のことを主に示す。
<岩崎>
こんにちは。i4U編集長の岩崎綾です。ここまでのキャリアとしては、編集者をしていた時間が一番長いのですが、2006年より6年弱、GMOインターネットグループに在籍し、後半の4年間はGMOメディア社で取締役として、「ヤプログ!」というブログサービスのほか、「teacup.*1」「prican*2」「ポイントタウン*3」「壁紙.com*4」などのサービスを担当しました。
編集者としては、新卒でソフトバンク(現、SBクリエイティブ)に入社してすぐに、「DOS/V magazine*5」編集部に配属されて以来、IT系の雑誌やニュースサイトを担当してきました。転職してお世話になったインプレスでは、「窓の杜」「qufour(クフール)」「家電 Watch」の3媒体で編集長を務めたほか、途中、子会社の社長に就いたこともあります。
またライターとして「The Basic*6」(技術評論社刊)で連載を持ったこともありますが、目の前にトピックがあると、自分が書くよりも先に、「ああ、このトピックをあの人が書いたら、こんな風になるでしょ。そりゃ面白そうだ!」と思ってしまうタイプ。書き手ではなく編集者が好きなんだということに気づき、今に至っています。
<鷹木>
i4Uの編集主幹を務めている鷹木です。2002年にインプレスに入社して以来、編集記者や編集長などメディアビジネスに関わっています。2002年から2006年までは岩崎編集長とも同じフロアで働きましたね。インプレスという会社はアスキーの中の人たちが分かれて作った会社でして、自分たちが好きなことを思いっきり掘り下げて書くことが得意な出版社です。特に岩崎さんや鷹木が配属されていたWatch編集部は国内の商業オンライン媒体の先駆けのような場所で、毎日取材に追われて大変でしたが、本当に好きなことばかりやっていた記憶があります。楽しかったなあ。
その後、ちょうど岩崎さんが会社を離れるタイミングで鷹木も転職して、アイティメディアという会社に移ります。インプレスと似たようなDNAを持つ会社ですが、大きく異なったのはメディアビジネスのやり方です。編集記者がタイアップ記事を書くのもびっくりしたし、ブログコミュニティを運営していたり、イベントやリードジェネレーション*なども提案したり、「マネタイズの方法がこんなにあるんだ~」とメディアビジネスの可能性に気付かせてもらえました。鷹木個人としてもアイティメディア時代に編集長も担当したり、営業マンと組んでいろんな企画を実現させたり、編集者としての幅を広げることができました。
そんな中、2013年にAOL(当時。現Boundless)から誘われて「Engadget 日本版」の編集長になりました。入社直前にサンフランシスコのUS版編集部を訪ねる機会がありまして、「Engadgetってどういう意味なの?」と彼らに聞くと「ガジェットに身も心も捧げる、という意味だよ」と回答があって「なるほど~」と思ったのが印象に残っています。
EngadgetではPV(ページビュー数)からの脱却みたいなことを考えていました。オンライン媒体ではどうしてもPVが指標になってしまいがちですが、本当にいい記事って必ずしもPVだけじゃないんですよね。人の心を動かしたり、気持ちをよくしたり、深く考えさせたり、実際の行動を変えさせたり——。そうした気持ちにさせる、そういう気持ちになったというのをどうやったら表現できるかなって。このあたりの話は、今日の対談でも触れられそうですね。
結果として、Engadgetではハッカソンを2年で20回ぐらいやったり、1000~3000人規模の大きめのイベントを数回やったり、これまでになく読者と直接会えるようなことに注力しました。
ただ、一方、それはそれで疲弊するんですよね。少ない人数や予算で回しがちなオンライン系の編集部だと小規模であってもフィジカルなイベントを1回やるのはたいへん。なので、少し編集部みたいな制作の最前線から離れて俯瞰したいなと思い、スマートニュースに転職しました。今年の3月に退職していますが、国内トップクラスのニュースアグリゲーターとして、機械学習を活用したアプリ開発会社として、とっても勉強させてもらった4年間でしたね。
《注》
*1 teacup.:電子掲示板のレンタルサービス。
*2 prican:10代の女の子向けコミュニティサイト。
*3 ポイントタウン:ECショップやサービス利用によるポイント蓄積・交換サービス。
*4 壁紙.com:PC、携帯電話の壁紙専門ポータルサイト。
*5 DOS/V magazine:IBM PC互換機(PC/AT互換機、稼働するOSから「DOS/V」マシンとも呼ばれた)に関するさまざまな情報を提供する雑誌。2007年12月発売号を最後に休刊。
*6 The Basic:1983年創刊のパソコン雑誌。「ざべ」の愛称がある。1997年9月号を最後に休刊。
*7 リードジェネレーション:見込み顧客(リード)を獲得するための取り組み。一般的な広告とは異なり、不特定多数ではない、自社製品に関心が高そうな顧客候補の連絡先を入手する活動のことを主に示す。
i4U編集部
i4U(アイ・フォー・ユー)は、新しい「情報」と「感動」と「笑顔」をお届けする、GMOインターネットグループのオウンドメディアです。有名メディアでの執筆・編集経験者による記事をお楽しみください。