東京⇔京都日帰り旅──ブライアン・イーノ個展『BRIAN ENO AMBIENT KYOTO』と街歩きを楽しむ夏
帰るまでの4時間、京都で何をする?
『BRIAN ENO AMBIENT KYOTO』を堪能して会場を出たのが16時前。東京からの日帰りの場合、京都での滞在時間は残り4〜5時間ほど。でも、京都には楽しい場所がたくさんあります。小さなエリアを散歩するだけでもじゅうぶん満足できます。
私の一押しは「錦市場」。趣のあるアーケードと、路地に続くお店がとても楽しい。『BRIAN ENO AMBIENT KYOTO』の会場からタクシーに乗って、およそ10分で行けます。
私の一押しは「錦市場」。趣のあるアーケードと、路地に続くお店がとても楽しい。『BRIAN ENO AMBIENT KYOTO』の会場からタクシーに乗って、およそ10分で行けます。
アーケードの色がキレイ。海産物、乾物、漬物、立ち飲み屋、いろんなお店が連なっています。お店の商品は撮影NGであることが多いので、節度を持って楽しんでください。
錦市場を抜けた先にある錦天満宮。コロナ禍を機によく見かけるようになった花手水が、ここにもありました。
神社のお参り方法にもコロナ禍を経た工夫が感じられます。
錦市場からほどない距離にある扇子屋の老舗「宮脇賣扇庵」。銀座にも直営店がありますが、夏用の新しい扇子が欲しくて品揃え豊富なこちらに立ち寄りました。
京都の街にきれいに馴染んだISSEY MIYAKE。店構えを見るだけでも楽しい。
ブライアン・イーノのように東京じゃなくて京都を選んだチョコレート屋の「マリベル」。同じく錦市場から歩いて数分で行ける距離にあります。こちらの店舗はオープンからちょうど10周年だそうです。
マリベルのアイスチョコレート。いつ飲んでもおいしい
街角の赤い三角ポールすら京都。いいなあ
鴨川の川床は“正しかった”
まったく飽きない京都散歩。クライマックスは鴨川です。コロナ禍も少し落ち着いていた時期だったので、気持ちよさそうにビールを飲んでいる人が大勢いました。
四条大橋からの景色。鴨川の川岸も川床も賑わっています。写真右手のクラシカルな建物は、日本最古のエレベーターがある中華料理の老舗・東華菜館です。
この日の気温は30度。それなりに蒸し暑かったものの四条大橋からの風はさわやか……で、ついつい「土手に降りて歩いてみようかな」と思ってしまうも、これは大失敗でした。土手はむちゃくちゃ蒸し暑いのです。京都の暑さをなめてた。
この日の気温は30度。それなりに蒸し暑かったものの四条大橋からの風はさわやか……で、ついつい「土手に降りて歩いてみようかな」と思ってしまうも、これは大失敗でした。土手はむちゃくちゃ蒸し暑いのです。京都の暑さをなめてた。
「えっ?」と思うくらい高湿度な土手。空気が重い! 川床のあの高さは正しかったんですね。川床のにぎやかな声が、土手を歩くこちらにも聞こえてきます。
鴨川の土手の暑さにやられつつタクシーに乗り、京都駅へ。いよいよ帰宅の途……かと思えば、まだ楽しみはあります。
JRの窓口で20時発の新幹線の切符を買い、乗車までの数十分は再び駅併設のデパートへ。味気なく聞こえるかもしれませんが、京都のデパートは別格ですよ! お漬物の品揃えが半端ない。それに、お漬物はみずみずしいので重たいんです。最後の最後に買うのがちょうどいい。
鴨川の土手の暑さにやられつつタクシーに乗り、京都駅へ。いよいよ帰宅の途……かと思えば、まだ楽しみはあります。
JRの窓口で20時発の新幹線の切符を買い、乗車までの数十分は再び駅併設のデパートへ。味気なく聞こえるかもしれませんが、京都のデパートは別格ですよ! お漬物の品揃えが半端ない。それに、お漬物はみずみずしいので重たいんです。最後の最後に買うのがちょうどいい。
今回購入したなすの浅漬け。昆布だしが効いてておいしい
こうして、たっぷりのお漬物と、少しの和菓子と、はつだの和牛焼肉とともに東京へ戻り、自宅のベッドで眠り、翌日は日曜日。いつもどおりの日曜日を過ごして翌週を迎えました。
滞在時間約6時間のあっけない京都旅行でしたが、めいっぱい楽しく過ごせました。
「ブライアン・イーノのためのミニマムな旅行だから多くは望むまい」と考えていたのに、いざ行ってみると思いのほか満足できた京都日帰り旅行。それもこれも京都の懐の深さによるものですよね。他にも数パターンの日帰りコースがあります。「何が何でも泊まらなきゃ」という必要がないくらい、少しの距離を歩くだけでも豊かで美しい街です。ぜひお散歩気分で京都に足を運んでください。気負わずにちょこっと遊びに行っても、ちゃんと楽しい街ですよ!
滞在時間約6時間のあっけない京都旅行でしたが、めいっぱい楽しく過ごせました。
「ブライアン・イーノのためのミニマムな旅行だから多くは望むまい」と考えていたのに、いざ行ってみると思いのほか満足できた京都日帰り旅行。それもこれも京都の懐の深さによるものですよね。他にも数パターンの日帰りコースがあります。「何が何でも泊まらなきゃ」という必要がないくらい、少しの距離を歩くだけでも豊かで美しい街です。ぜひお散歩気分で京都に足を運んでください。気負わずにちょこっと遊びに行っても、ちゃんと楽しい街ですよ!
花森 リド
ライター・コラムニスト
主にゲーム、マンガ、書籍、映画、ガジェットに関する記事をよく書く。講談社「今日のおすすめ」、日経BP「日経トレンディネット」「日経クロステック(xTECH)」、「Engadget 日本版」、「映画秘宝」などで執筆。
X:@LidoHanamori