スマートフォンメーカーの小米技術日本(シャオミ・ジャパン)は2025年3月22日、埼玉県のイオンモール浦和美園店内に日本初の自社ストア「Xiaomi Store(シャオミストア)」をオープンした。
スマートフォン世界シェア3位のXiaomi(シャオミ)が日本に上陸したのは2019年12月のこと。それから約5年弱で店舗を開業したのだ。関係者によるテープカットなどオープニングセレモニーが行われた当日、筆者はシャオミ・ジャパンからの依頼で「1日店長」を任された。オープン初日の様子をレポートしたい。
スマートフォン世界シェア3位のXiaomi(シャオミ)が日本に上陸したのは2019年12月のこと。それから約5年弱で店舗を開業したのだ。関係者によるテープカットなどオープニングセレモニーが行われた当日、筆者はシャオミ・ジャパンからの依頼で「1日店長」を任された。オープン初日の様子をレポートしたい。
シャオミストア1号店に押し寄せる人・人・人……!
イオンモール浦和美園店のシャオミストアの営業時間は10時から21時まで。開業当日は9時から準備が始まるということで、筆者も日本滞在中の住居である横浜を朝7時に出て同店へ向かった。
イオンモール浦和美園店は東京メトロ南北線(正確には埼玉高速鉄道)の終点、浦和美園駅から徒歩数分という立地にある。都内からはやや遠いものの、公共交通機関でアクセスできるため利便性はそれほど悪くはない。
イオンモール浦和美園店は東京メトロ南北線(正確には埼玉高速鉄道)の終点、浦和美園駅から徒歩数分という立地にある。都内からはやや遠いものの、公共交通機関でアクセスできるため利便性はそれほど悪くはない。

シャオミストアの1日店長を務めた筆者
9時から10時まではオープニングの準備だったが、その時点で既に店の外には長蛇の列ができていた。ざっと数えて200人以上が並んでいたが、シャオミというまだ日本での知名度がそれほど高くはないメーカーの開業日にこれだけ多くの人が集まったのは驚きだった。
シャオミは日本参入後、コスパに優れたスマートフォンだけではなく、IoT製品やスマート家電などを積極的に投入しており、製品のファンやユーザーを着々と増やしているのだろう。
シャオミは日本参入後、コスパに優れたスマートフォンだけではなく、IoT製品やスマート家電などを積極的に投入しており、製品のファンやユーザーを着々と増やしているのだろう。

開店後、テープカット時も人の波が押し寄せていた
そして10時に開業、10時20分には関係者によるテープカットが行われた。ちなみにテープカットにも参加させてもらったが、ここでの立場は“シャオミファン”ということであり、シャオミファンのためのオレンジのTシャツを着用した。

シャオミファンのTシャツを着用し、緊張しながらの無事テープカット
テープカット後は、シャオミストアのスタッフ用の黒いポロシャツに着替えて接客を開始。
筆者はこれまで、1日店長などもちろんやったことはなく、さて何をすればいいのだろうと考えていたものの、店内に立つとあちらこちらから自分に声がかかった。
開店直後はメディアや業界関係者、シャオミのファン、スマートフォンのマニアの来客が多かったが、その多くのかたがたに声をかけていただいたのだ。おかげで考える暇もなく会う人会う人にあいさつをしつつ、とっておきの秘密のギフト「1日店長カード」をそれらのかたがたに配布した。このカード、1日店長専用の名刺を印刷してナンバリングのスタンプを押しただけのものだが、せっかく店長をやるのならばと記念に準備したもの。この日のために自費で印刷して用意しておいた。
筆者はこれまで、1日店長などもちろんやったことはなく、さて何をすればいいのだろうと考えていたものの、店内に立つとあちらこちらから自分に声がかかった。
開店直後はメディアや業界関係者、シャオミのファン、スマートフォンのマニアの来客が多かったが、その多くのかたがたに声をかけていただいたのだ。おかげで考える暇もなく会う人会う人にあいさつをしつつ、とっておきの秘密のギフト「1日店長カード」をそれらのかたがたに配布した。このカード、1日店長専用の名刺を印刷してナンバリングのスタンプを押しただけのものだが、せっかく店長をやるのならばと記念に準備したもの。この日のために自費で印刷して用意しておいた。

知り合いやスマホマニアの方に配った店長カード
「フラッグシップモデルのスマホ」から「10本580円のボールペン」までそろう“シャオミらしさ”
10時の開店後もどんどん行列が伸びていき、店舗の入り口で入場規制を行いながら少しずつお客さんを店舗内に招き入れていったが、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチなどのウェアラブル製品、そしてモバイルバッテリーなどのアクセサリ、家電製品など、全ての商品の前でお客さんが思い思いに実製品を触って吟味していた。
シャオミの製品の詳細や評判をネットで調べたものの、どんな製品なのかを実際に触りに来たというお客さんも多かったようだ。
シャオミの製品の詳細や評判をネットで調べたものの、どんな製品なのかを実際に触りに来たというお客さんも多かったようだ。

入場制限が行われる中、店に入るやお目当ての製品を手に取るお客さんが多い
シャオミの製品を求めに来たお客さんからは、実際の使い勝手や操作性についての質問が多かった。なかでも人気を集めていたのはフラッグシップモデルのスマートフォン「Xiaomi 15 Ultra」だ。写真撮影に比べて動画撮影の性能はどうか、ライカモードと通常撮影では、画質にどんな違いがあるのか。そしてフォトグラフィーキット(スマホ本体をデジカメのような形状と操作に変えるケースとグリップ)の操作性はどうか、などなど、ネットのレビューや情報だけではわかりにくい“リアルなところ”を確かめるためにお店を訪れる人が目立った。

シャオミ製品の実際の使い勝手を実際に確かめに来るお客さんも多い
一方、一般のお客さんからは「シャオミって、何の会社ですか?」「ここで売っているものはどこのメーカーの製品ですか?」「このスマートフォンを買ったあと、どうすれば使えるのですか」といった声が多く聞かれた。
この日初めてシャオミというメーカー名を知った方もいれば、SIMフリーのスマートフォンを初めて手にして気に入ったものの、その後どうすればいいかわからない、という声も目立った。
そんな場面では、“ケータイ仙人”である筆者の知識をフル稼働させて「シャオミは、世界3位のスマホメーカーですよ。だから家電やカバンなどもしっかり作り込まれています」「今お使いのスマートフォンに入っているSIMカードを抜いて、この端末に差し替えれば、すぐに使えますよ」といった説明を丁寧に行い、せっかく気に入ってくださった商品を安心して購入していただけるようサポートした。なかでも、スーツケースやバッグに興味を示すお客さんが多かったのが印象的だった。
この日初めてシャオミというメーカー名を知った方もいれば、SIMフリーのスマートフォンを初めて手にして気に入ったものの、その後どうすればいいかわからない、という声も目立った。
そんな場面では、“ケータイ仙人”である筆者の知識をフル稼働させて「シャオミは、世界3位のスマホメーカーですよ。だから家電やカバンなどもしっかり作り込まれています」「今お使いのスマートフォンに入っているSIMカードを抜いて、この端末に差し替えれば、すぐに使えますよ」といった説明を丁寧に行い、せっかく気に入ってくださった商品を安心して購入していただけるようサポートした。なかでも、スーツケースやバッグに興味を示すお客さんが多かったのが印象的だった。

980円のシャオミのバッグについては筆者もお客さんから質問を多く受け、何個か販売した
ところで、当日はシャオミストアオープン記念として、5000円以上の買い物でオリジナル傘が、1万円以上ではオリジナルバッグがもらえるキャンペーンが行われていた。。しかし会計をしてみると4800円や9750円など、キャンペーン金額に達しないお客さんも多くいたようだ。
しかし、こうしたシチュエーションでこそ、シャオミのいいところがよくわかる。シャオミは「コスパに優れた製品」を取り扱うメーカーだ。レジのすぐ後ろには、ちょっとした買い足しにぴったりな低価格商品が並んでいる。例えばボールペンの10本パックは580円。このボールペン10本パックを追加すれば、キャンペーン条件をクリアできるのだ。
しかし、こうしたシチュエーションでこそ、シャオミのいいところがよくわかる。シャオミは「コスパに優れた製品」を取り扱うメーカーだ。レジのすぐ後ろには、ちょっとした買い足しにぴったりな低価格商品が並んでいる。例えばボールペンの10本パックは580円。このボールペン10本パックを追加すれば、キャンペーン条件をクリアできるのだ。

レジ前の低価格商品の棚は「ついで買い」で次々と売れていった

山根 康宏
香港在住携帯研究家
スマホとSIMを求めて世界各国を取材中。海外、特に中国の通信事情に精通している。大手メディアへの執筆も多数。海外スマホ・ケータイを1800台所有するコレクターでもある。