人口世界第4位! 伸び盛りの「インドネシア」に家族で行ったら、おいしくて楽しくて驚いた

齋藤 千歳

Specialアウトドア・お出かけグルメ

これで約8000円!?バトゥの高級ホテルは◎

異国感抜群の高級リゾートはコストパフォーマンス抜群

ザ シンハサリ リゾートバトゥのロビー付近。8000円台で泊まれるホテルのレベルではないのです

バトゥは、オランダ植民地時代の19世紀から本格的に開発された避暑地です。暑さが苦手なオランダ人が各地に作った高原型リゾートの1つで、リトルスイスという愛称で愛されていたとのこと。

なかでも友人が手配してくれた「ザ シンハサリ リゾートバトゥ」はバトゥを代表する高級リゾートホテル。友人が「せっかく来てくれたから、バトゥのホテルは安いからおごるよ」と言うのですが、安いといっても地域を代表する5つ星ホテルです。

申し訳なさ過ぎて値段を聞くと、ツインの1部屋が1泊8000円くらいだといいます。気になってインターネットで調べると、確かにオフシーズンの最安値は本当にそのくらいの価格なのです。プール付きのリゾート型5つ星ホテルが1部屋1泊8000円台なんて、と驚き、ここに数泊したいと思ったくらいでした。

ホテルのプール。インドネシアでは、このときだけ肌寒いと感じました

シーズンオフのニセコの高級ホテルのように、宿泊代金だけ安くてレストランやそのほかのサービスが高価なこともあります。しかしここは食事、プールサイドでのサービス、エステやマッサージなども安く、家族それぞれで高級リゾートを満喫しました。

物価の差のおかげで、とても5つ星ホテルとは思えない価格でリゾートを満喫できます。今回のホテルのなかでもとても満足度が高く、チャンスがあればリピートしたいと本気で思っています。

バリ・ヒンドゥーの島は神々も物価も大違い

豚肉料理を食べて、ホテルのプールでのんびりする3日間

ホテルのプールとプライベートビーチ。筆者は毎日子どもとプールに入ることに

おそらくバリを基準にインドネシアを考えても、インドネシアを基準にバリを考えても、現実に追いつくことはないでしょう。なぜなら、インドネシアの宗教構成がイスラム教約87%、キリスト教約10%、ヒンドゥー教約2%といわれており、そのヒンドゥー教徒のほとんどがバリ島に集中しているからです。

しかも、インドのヒンドゥー教とは少し異なるバリ・ヒンドゥー教です。中国系プロテスタントでインドネシア人の友人と筆者は、この神様の縄張りが異なる島の豚肉料理を食べることを楽しみに訪れました。

1歳の次男はBBQポークリブがかなり気に入ったようです

そうなのです。イスラム教徒が9割近いインドネシアでは多様性を容認しているとはいえ、豚肉料理はあまり大手を振って歓迎されてはいません。そのため、友人とその家族は、バリ旅行に出掛けて、豚肉料理を楽しんでいるといいます。

今回も香辛料を詰めた小ブタを丸ごと炭火で焼いたバビグリンをトッピングしたおかず乗せご飯「ナシチャンプル」を配達サービスでホテルに取り寄せたり、現地で有名なNaughty Nuri's(ノーティ・ヌリーズ)のBBQポークリブを食べに行ったりと、豚肉を堪能しました。ただ、確かにおいしいのですが感動的とまではいかず。日本で豚肉料理を食べ慣れているからかもしれません。

毎朝、このボリュームのプレートを数皿食べていました

息子たちも含めて我が家が最も気に入ったのは、ヌサドゥアにあるHilton Bali Resortの朝食ビュッフェ。3回朝食を食べたのですが、何人入るのか見当も付かないほどの広さの会場に、いつも人がびっしり。その会場に並ぶすべてのメニューを見てまわるには、体育館を一周するほどの移動が必要です。

特に旅の目的があるわけでもない筆者たちは、毎朝2時間近くかけて朝食をゆっくりたっぷりと楽しみました。結果、食べ過ぎでバリ滞在中の3日間は昼ご飯が不要に。その後は長男の公文を終わらせて、プールかビーチへ。夕方前にちょっと出掛けて、ビーチで夕食にシーフードを食べて帰ってきて、また朝食という、ビーチリゾートらしい生活を満喫しました。

ホテルの内部はこんな感じ。風景もよく、施設も充実しています

バリの滞在でもっとも気になったのが物価です。ホテル自体は1室1泊2万5000円程度。我が家は子どもが2人いるので納得ですが、冷静に考えると、日本よりは少し安いくらいのお値段。この感覚はプールサイドのピザやホテルのカフェなども一緒で、インドネシアであることとは関係がない、国際的なビーチリゾート価格なのです。

英語が通じる利便性、ホテルとビーチが直結し、安全性や清潔さの満足度を考慮すると文句はまったくないのですが、おそらくタイのプーケットでも、マレーシアのランカウイでも、沖縄でもできることはあまり変わりないのだろうとという印象を受けました。

帰りは上海経由で中国系航空会社を選択

機材は新しいし、フルサービスだし、安いし◎

プールではしゃぎすぎた長男は夕食のレストランで爆睡する日もありました

行きは新千歳からエアアジアを乗り継いでスラバヤに向かったのですが、帰りは上海経由で中国系航空会社を利用することにしました。理由は2つ、フルサービスなのにバリのングラ・ライ国際空港(DPS)からの料金がLCC並みであったこと、さらに中国人である妻が空港でもいいから、何か中国らしいものを食べて帰りたいと言ったからです。

ングラ・ライ国際空港(通称、デンパサール国際空港)に入ると驚くのは、空港自体が24時間営業の観光地兼お土産屋さんであること。筆者たちは0時過ぎの出発便だったのですが、それでも空港はちょっとした花火大会の帰り道のような混雑ぶり。販売されているものの価格も、国際的なビーチリゾートやクアラルンプールなどのハブ空港並みです。

オプション料金になるエアアジアの機内食。味は十分においしいのですが、フルサービスキャリアなら当然ながら機内食も料金内です

これらを抜けてチェックインしようとすると、カウンターはすでに上海に向かう中国人を中心とした長蛇の列。世界的な国際都市に向かう便なので、さすがの人数です。とはいえ、大きな混乱もなく、スムーズにチェックイン。

このあとボーディングですが、空港の予想以上の広さとお店密度の高さに驚く以外はこちらも問題なし。飛行機に乗ると、機材は新しく清潔、しかも機内食も十分以上、上海までの6時間のフライトが非常に快適に過ごせました。

いろいろと刺激が多かったのか? 長男は帰りの飛行機もほぼ爆睡です

上海到着が朝の7時で、乗り継ぎ便が9時くらいだったので、さほどゆっくり空港でご飯を楽しめませんでしたが、中国人の妻と一緒の上海の空港での乗り継ぎは非常に快適。中国系航空会社も空港も、筆者のよく利用していた十数年前に比べてサービスが洗練され、不都合を感じることなく旅を楽しめました。

実際のところ、行きと帰りのチケット代は家族4人で帰りが1万円ほど高いだけだったので、今後は新千歳→上海あるいは北京を経由して各地に向かうルートをメインにしようと思うほどでした。新千歳→成田経由で他地域に向かうよりも安くて利便性が高いように感じられました。

世界が動いていることを実感した1週間

千歳→クアラルンプール→スラバヤ→バリ→上海→千歳

朝食会場の入口。ホテルの中は完全に別世界になっています

今回の旅のルートには、クアラルンプールと上海という国際的なハブ空港を2つ利用。滞在地にはイスラム教とヒンドゥー教という2つの宗教圏も含まれており、子連れにしてはタフで思うことも多い旅でした。

クアラルンプールの空港では、国々をまたぐ出張や旅行を楽しむ人々がいる一方で、物価の違いを織り込んだ、国際的な労働力として飛行機で移動する人々という側面を肌で感じました。日本ではあまり目にしない空気感の断絶とも言えるでしょう。

マイナス20度の北海道から来て、バリのビーチで食べるシーフード。ソースがうまい

日本の中央値年齢が約50歳であるのに対し、インドネシアは約30歳。人口規模もすでに2倍以上の差があり、2045年には約3倍になると予測されています。この若く拡大し続ける国のパワーには、ある種の羨望を感じずにはいられません。

そして、日本→スラバヤ・バトゥ→バリというルートであったから感じた、同じ国とは思えない宗教文化の多様性。筆者の場合は、中国系プロテスタントのインドネシア人である友人と一緒だったので、旅はより味わい深いものになりました。

謎のオリジナルコーディネートでケチャダンスで有名なウルワツ寺院を訪れる長男

バリの高級リゾートホテルで、おいしい豚肉料理でも食べながらのんびりしようと思った今回の旅行。実際行ってみると、バリ・ヒルトンの朝食ビュッフェでは、韓国人、オーストラリア人、中国人、ロシア人、インドネシア人の家族連れと、その子どもたちに囲まれながら、グローバル化について思いのほか考えさせられました。

人気のリゾート地であるバリですが、バリ以外のインドネシアも回ることで、そのコントラストからより印象深い旅になるように感じました。楽しくて、おいしくて、しかも大人も感じることが多い。インドネシアは、そんな旅ができる国でした。
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齋藤 千歳

フォトグラファー・ライター
北海道千歳市在住・千歳市生まれのフォトグラファー/ライター。キャンピングカーの「方丈号」から各種アウトドア、カメラ、レンズ、ガジェットに関する情報を発信したり、家族4人で北海道一周などしたりを楽しんでいる。

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